2022年6月20日月曜日

ウクライナ戦のとばっちりを受けた格好のZIPAIRが機体デザインの一新を迫られている。合わせてサンノゼ直行便開設を発表。

 

Photo: ZIPAIR


本の格安航空会社ZIPAIRは火曜日、今年12月にカリフォーニア州サンノゼ直行便を就航させると発表した。また、「Z」を取り除く新しいカラーリングを発表した。

ロシアのウクライナ侵攻を受けての変更だ。


新しい機体カラーリング

ZIPAIRの現在のカラーリングは、機体の尾翼に「Z」が描かれているが、この記号は現時点では、ブランディングに悪影響を与えかねない。

ロシアのウクライナ侵攻以来、"Z"は戦車や軍服に描かれ、ロシアでは戦争推進のシンボルになっている。さらに、"Z"はロシアの侵略への支持を示すためにも使われ、ロシア政府は同シンボル使用を奨励している。



ZIPAIRには、シンボルマークから、ロシアと関係があるのかと疑問視する声が上がっている。ZIPAIRの西田真悟社長は、この問題を収束させるべく、次のように語った。

「説明受けずに見れば、そう感じる人もいると思います」

Zマークには否定的な意味合いがあるため、ZIPAIRはカラーリングを変更すると発表し、2段階による変更を公開した。第一段階では、機体の尾翼にある「Z」の上にデカールを貼る。第1段階は今月開始する。2022年12月から2023年春の第2段階では、尾翼の完全な塗装が行われる。


ZIPAIR


サンノゼ(SJC)直行便を就航


ZIPAIR東京は2日、成田で記者会見を行い、2022年に国際線ネットワークをさらに拡充することを決定し、その詳細を発表した。2022年12月より、ZIPAIRは東京成田(NRT)-北カリフォルニアのサンノゼ国際空港(SJC)間に直行便を就航させる。

 同路線は今年12月就航を予定しており、秋ごろから予約受付を開始する。同航空のプレスリリースでは、「就航は政府の認可を条件とする」と記されている。スケジュールや運賃はまだ発表されていない。


 ミネタ・サンホセ国際空港の航空部門ディレクター、John Aitken氏は次のように述べた。「ZIPAIRが今年後半にミネタ・サンホセ国際空港の一員となる予定と本日発表し、大変うれしく思います。ZIPAIRは、テクノロジーを活用して効率的で利用しやすい旅行体験を提供する新しいタイプの航空会社であり、サンホセとシリコンバレーに最適な航空会社です。SJCと東京-成田を結ぶ直行便の計画が今後進むにつれ、ZIPAIRのチームと協力できることを楽しみにしています」。


ZIPAIR Tokyoについて


ZIPAIRは、日本航空の100%子会社。2018年に就航したZIPAIRは、ローコストキャリアのビジネスモデルながら、完全カスタマイズ可能な旅行体験の提供を特徴とする。290席仕様のボーイング787-8ドリームライナーを運航し、搭乗クラスすべてで無料WiFiを提供する。ZIPAIRは、非接触型機内サービスを提供する数少ない国際線航空会社だ。スマートフォンやタブレット端末を利用した機内食のセルフオーダーシステムを導入している。成田を拠点とするZIPAIRは、現在、バンコク、ソウル、ホノルル、ロサンゼルスの5都市に運航している。■


Why The War In Ukraine Prompted A Japanese Carrier To Change Its Livery

BY

LUKAS SOUZA

June 18,2022


2022年6月18日土曜日

ダイナミックプライシングで航空業界、利用客双方が恩恵を受ける。その推進役はデータでありAIだ。

 



この価格モデルは柔軟性を提供する一方で、その利点については多くの議論がある。


空会社は収益の最大化を目指し、ダイナミックプライシングが航空業界に浸透しつつある。このトレンドを全員が歓迎しているわけではないが、市場関係者は、乗客と航空会社双方に利益をもたらすと言う。

航空会社は乗客をよく理解しており、ダイナミックプライシングはその知識を活用するものだ。

 ダイナミックプライシングとは、市場状況を反映して、製品やサービスの価格を変化させる取り組みだ。一般のビジネスでは、需要が高まったときに価格を上げることがある。例えば、Uberは移動需要のピーク時に価格を上げることがある。



 航空業界では、利用客で分かっていること、あるいは分かっていると思われることに基づき、運賃を提示するプロセスになってきた。航空会社はデータ収集の達人だ。マイレージのデータを収集し、クッキーでユーザーの検索内容や興味を追跡する。

 機内で飲み物を買ったアメリカン・エキスプレスの情報を渡したり、航空会社のワインショップでワインのケースを買えば、その航空会社は客の飲み物の好みを把握できる。このように何百、何千もの行動が追跡され、それが積み重なっていく。

 ブラウザをクリーンアップし、ブリティッシュ・エアウェイズ(または他の航空会社のウェブサイト)のウェブサイトにログインすると、次のようなメッセージがポップアップ表示される。

 「ba.comを使い続けることで、あなたはウェブサイトの利用規約と、ウェブサイトと当社のサービスを使用する際のクッキーの使用に同意することになります。また、記載されている範囲内で、あなたが同意することになる個人データの処理ついての当社プライバシーポリシーもお読みください」。

 航空会社は乗客について多くを知っている。利用客は、プライバシーの戦いにほとんど負けたか、降伏している状況だ。現在、多くの航空会社がデータを活用し、収益を上げる使い方を学んでいる。個々の乗客のレベルで、ダイナミックプライシングは、次の日曜日にマドリードからヒースローまで飛ぶために、乗客がいくら払うかを判断しようとするものだ。


ある日ある時間の航空移動に乗客はいくら支払うのか。


デジタルコマースプラットフォームPROSのプロダクトマネジメント担当ディレクターであるジャスティン・ジャンダーJustin Janderは、航空会社は粘りあるエンドツーエンドの乗客の旅を実現するため、これまで以上に努力していると語る。方法のひとつに、人工知能(AI)を使い乗客の過去の行動から学習することがある。航空会社は、乗客の次の行動、つまり航空券にいくら支払う気があるのかを予測ができる。

ジャンダーは次のように述べています。

 「ダイナミックプライシングでは、固定価格帯の運賃クラスの壁を航空会社が破ることができるため、航空業界と非常に関係が深い。例えば、100ドルと200ドルの2種類の運賃があったとします。150ドルを支払っていいとする乗客がいて、航空会社が100ドルの運賃を提供すれば、50ドルの収入増を失います。あるいは、200ドルの運賃を提示すれば、150ドルの収入全額を失うことになります。最適な価格帯を見極める柔軟性がで、航空会社はより効果的に収益を上げることができるのです」。

 航空会社が幅広い季節要因で運賃を調整していることがわかっている。また、ある都市で大きなイベント、例えばサッカーの決勝戦が開催される場合、航空会社が特定の時間帯に特定の目的地への運賃を調整することも知っています。同様に、航空会社は旅行需要を喚起するため、オフピーク時間帯に運賃を下げる。ダイナミック・プライシングはこれを、より細かく、個々の乗客のレベルにまで拡大する。

 アマデウスなどの業界大手は、価格設定の最適化につながるサービスを提供している。航空会社がより良い販売を行い、より多くの収入が得られると強調している。顧客選択モデリング、継続的な価格設定、差別化されたリテーリング、これらすべてが一体となって、「座席あたりの利益を最大化し、顧客への訴求を広げる」ことができる。

ダイナミックプライシングは乗客のためになる

ジャンダーは、ダイナミックプライシングは航空会社だけでなく、乗客にも有効だと言う。基本のレベルで、ダイナミックプライシングの仕組みと適用方法を学ぶことができる。マイレージプログラムやホテルロイヤリティ、ショッピングプログラムの仕組みだ。ダイナミックプライシングの基本を理解すれば、乗客はダイナミックプライシングを有利に運用できる可能性がある。

 「新規顧客の獲得には、顧客を維持するよりコストがかかる」「航空会社が既存顧客との関係を深めることを優先するのは、理にかなっている。特定の航空会社のブランドロイヤルカスタマーの乗客にとっては、航空会社が活用し、好みを理解できるAIに基づき、パーソナライズされたフライトパッケージを受け取るメリットがあります」。

 ダイナミックプライシングが今後も続くことに同意する航空会社関係者が多い。AIが賢くなるにつれ、ダイナミックプライシングも賢くなる。ダイナミックプライシングは、さらに繊細になり、不格好なアルゴリズムに左右されなくなる。買い手と売り手の間には、これまでも、これからも緊張関係は続く。航空業界でのダイナミックプライシングで緊張感を取り除けないだろう。しかし、時間の経過とともに、ダイナミックプライシングは、航空会社と乗客の双方が満足できる中央値価格を設定する技術を磨いていく。■


Passengers Learn To Adapt As Airlines Adopt Dynamic Pricing

BY

ANDREW CURRAN


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Andrew Curran (2494 Articles Published)

Lead Journalist - Southwest Pacific -.A Masters level education and appetite for travel combine to make Andrew an incredible aviation brain with decades of insight behind him. Andrew’s first-hand knowledge of the challenges and opportunities facing Australian airlines adds exciting depth and color to his work. Andrew is based in Sydney.


2022年6月15日水曜日

航空機インテリアエキスポAIXで見つけたクールな展示5点

 



クトーバーフェスト同様に航空機インテリアエキスポAIXが2年ぶりに復活した。

Photo: Panasonic


ハンブルクでAIX航空機インテリアエキスポが開催される。素材からシート、スクリーン、OEMまで、あらゆるものが一堂に会する展示会で非常に革新的なアイデア数点を見つけた。

会場には何百ものブースがあり、すべてを見ることはできないが、シンプルフライングチームが見たクールな展示5点をご紹介する(順位は関係ありません)。

フィンエアーの新型シート

フィンランドのフラッグキャリア、フィンエアーは、エアバスA330とエアバスA350の新しいビジネスクラスシートを発表したところだ。シートは、リクライニング機能を備えないという点で、かなり革新的だ。シンプルフライングチームはこのシートの快適さに頭を悩ませていた。

フィンエアーの新しいビジネスクラス、エアバスA330のシート。写真 Tom Boon - シンプルフライング

このシートはすでに供用中だが、ショーでその座り心地を初めて体験し、エアバスA330のバージョンを試した。ロンドンへの短距離飛行や大陸横断飛行で、このシートに座れたら幸せになりそうだ。

レカロがトレイテーブルを再発明

シートメーカーのレカロは、新しいトレイテーブルのデザインに取り組んでいる。前の座席から折りたたむのではなく、必要な用途に応じたトレイを乗客に配り差し込むデザインだ。

レカロはトレイテーブルの新しいコンセプトを予告した。写真 Tom Boon - シンプルフライング

このデザインは非常にクールで、合理的と見たが、コンセプトにはまだ短所がある。シンプルフライング読者のコンセンサスは、概して否定的だった。

サステイナビリティは、エンジン排気ガス以外にもある


サステナビリティは、航空業界全体のホットトピックで、今年のショーの中心テーマでもある。しかし、サステナビリティは、航空機エンジンの排気ガスだけを指すのではない。



ELeatherの顧客であるWizz Air向け製品。写真 ELeather


廃棄された革を製品化し航空会社やその他の関係者に販売するのが英企業、ELeatherだ。同社は、アメリカン、デルタ、イージージェット、KLMオランダ、サウスウエストなどの航空会社を顧客としている。同社は2011年以来、7996トンの革をリサイクルしており、以下主張している。

「航空機の内装にELeatherを使用することで、離陸時の燃料消費を抑え、年間最大1万ドルの節約になる(ナローボディ機1機あたり、従来のレザーと比較して)」。



COVIDは懸念材料のまま

ありがたいことに、多くの国がCOVID19関連の渡航制限を撤廃し、渡航を希望する乗客が大幅に増えている。これは航空業界にとっては朗報だが、マスク着用義務や検査規則を取りやめたことで、ウイルスは簡単に航空機内に侵入できるようになっている。

この箱は、機内でのCOVID-19蔓延を食い止めるのに役立つ。写真:Tom Boon Tom Boon - シンプルフライング

COVID-19はすぐに消える問題ではないと見て、Pexco AerospaceはAirshieldという製品を作った。この製品は、機内の空気の流れを改善するために設計されたプラグ・アンド・プレイ・ソリューションだ。

パナソニックの新しいIFEスクリーン

この日の大きな発表のひとつが、パナソニックが発表した新しい機内エンターテインメント・スクリーンだ。有機EL技術で、鮮やかな色彩とリアルな黒を提供しつつ、驚くほどスリムになっている。

底面の交換だけで簡単にアップグレードできる。写真:パナソニック 

このスクリーンでクールなのは、簡単にアップデートできることだ。ディスプレイを披露したプロダクト&ポートフォリオ開発担当副社長のアンディ・マソンは、現在スクリーンはUSB-CとBluetooth 5の機能を備えているが、コントロールと接続パネルをスライドさせれば簡単に外れ、アップグレードした技術の新しいパネルを取り付けることが可能だと明らかにした。これにより、航空会社がIFEをアップグレードするコストと工数を軽減し、スクリーンが長く使用できるようになる。■

5 Cool Things We Saw At The Aircraft Interior Expo (AIX)

BY

TOM BOON


2022年6月11日土曜日

次期エアフォースの塗装案をバイデン政権が決定。トランプ色は拒否。いかにも党派で分断の米国の象徴。

 

Photo: Chris Loh | Simple Flying


れほど驚くべきことではないかもしれないが、次期エアフォース・ワンのカラーリングがどうなるかは大きな疑問であった。今までは。



 バイデンが第46代大統領に就任して1年半になる。就任式がパンデミックの真っ只中に行われたこともあり、次期エアフォース・ワンのカラーリング問題は、優先順位からかけ離れていた。しかし、現政権がトランプ前大統領提案のダークブルー塗装を採用しないことがようやく確認された。


コスト増が理由

Politicoによると、大統領と現政権は、ダークブルー塗装によるコスト増を理由に、トランプ前大統領が提案したエアフォースワンのカラーリングを採用しないとある。

 レンダリングで見た方も多いと思うが、2019年に公開されたトランプのデザインは、ダークレッドのストライプの下にダークブルーを腹部とエンジンに施すのが特徴だ。この塗装は、工業デザイナー、レイモンド・ローウィがジョン・F・ケネディ大統領向けに1962年に確立したカラーリングに取って代わるものとして設定された。 

 当時、新デザインについてABCニュース取材に応じたトランプ大統領は、次のように語っている。

「赤、白、青 だ。エアフォースワンは素晴らしいものになる。世界一、最高級になる。赤、白、青がふさわしいと思う」。


現行のカラーリングは、「エアフォース・ツー」や、アメリカ空軍が保有する他のVIP輸送機にも採用されている。写真 Mathieu Marquer via Wikimedia Commons


ダークサイド...

この決断へは、最初は首をかしげるかもしれない。改良型747-8iの2機は新品かつ未使用で、デザインにかかわらず新しいカラーリングが必要だ。では、あるカラーリングが他のカラーリングよりもコストがかかるのはなぜか?

 空軍による最近の調査は、提案中のカラーリングの暗色は機体温度を上昇させる可能性があると結論づけている。

 「VC-25B下部の暗色は、一部コンポーネントの現在の制限を超える温度上昇に寄与するかもしれないと結論づけられた」-Ann Stefanek, US Air Force spokesperson via Politico

 匿名でPoliticoに語った政権関係者は、トランプのカラーリングで「エンジニアリング、時間、コスト」を押し上げる可能性があると付け加えた。最近のニュースを見ていない人のため補足すると、エアフォース・ワンの代替プログラムはすでに予算オーバーで、スケジュールも遅れている。


トランプ大統領が提案した塗装。Photo: Boeing


中立の場はない

深く分裂した米国にとって、バイデン政権による今回の決定は、追加プログラム費用の報告で正当化されたものの、政治判断と見なされる可能性が高い。

 未公表の(あるいは未確定の)予算額を節約するというが、VC-25Bのカラーリングに関する決定は、非常に多くの象徴性を持っている。「どのデザインが似合うか?」という問題以上に、むしろ、トランプ前大統領提案の塗装にすれば、本人を視覚的に思い起こさせることになり、その思いは数十年続くことになっただろう。超音速の代替機が開発されるまで。

 上記のような理由で、カラーリングの審議で国内が二分されたわけだが、今回の報道と決定で、前大統領の支持者が動揺するのは間違いない。それでも、ようやく答えが出たことで、同機の就航など、もっと重要な内容が前進するのはいいことだ。■


It's Official: Trump Air Force One Livery Gets Scrapped By Biden Administration

BY

CHRIS LOH

https://simpleflying.com/trump-air-force-one-livery-scrapped/


Source: Politico, ABC News

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2022年6月10日金曜日

アメリカン・ジェットブルーの北東アライアンスに司法省が異議を唱えている理由とは

 アメリカンとジェットブルーによる北東部アライアンス(NEA)をめぐる米司法省の訴訟について。


Photo: Getty Images



 メリカンエアラインズジェットブルーに対する米国司法省の反トラスト法違反訴訟について、裁判所は本日、審理を進めると発表した。同訴訟の裁判日程は、今年の9月26日に決まった。

 連邦政府は9月、マサチューセッツ州連邦地方裁判所レオ・ソロキン判事に対し、両航空会社の北東アライアンス提携解消を命じる申し立てを行なった。申し立てには、アリゾナ、カリフォルニア、DC、フロリダ、マサチューセッツ、ペンシルバニア、バージニアの各州が賛同し、連邦政府とあわせ訴えを起こした。





 この協定は、アメリカンエアラインズとジェットブルーが、ニューヨーク=ボストン線でそれぞれの便を販売し、マイレージプログラムを提携するものだ。訴訟では、提携が反競争的な行為につながり、スロットに制約がある北東部の各空港で運賃が高くなると主張している。

 しかし、両航空会社は、協定によって、この地域で支配するユナイテッドエアラインズとデルタエアラインズに対抗できる交渉力と集団的能力が高まったと主張している。アメリカンの広報担当者は、Simple Flyingにコメントを求められ、今後の手続きに楽観的な見方を示した。

 「北東アライアンスで可能になる消費者の大きな利益と競争の激化を実証する機会を楽しみにしている」。

 アメリカンは、北東部市場におけるデルタとユナイテッドの強い影響力に対抗しようとしている。写真 Vincenzo Pace|シンプルフライング


 アメリカンとジェットブルーは不正行為を否定し、訴えの却下を申し立てた。裁判所は本日の決定で、原告の主張が9月に持ちこたえられるかどうかについて何の見解も示さず、現在の関心事は却下の申し立てに集中している。


北東アライアンスの提携の始まり

 当初の認可では、ジェットブルーとアメリカンは、北東アライアンスの前進を可能にするため、DOT(運輸省)との一連の妥協に合意するよう要求された。ネットワークとサービスレベルの約束、組織間のコミュニケーションの制限、DOTへの定期的な報告、スロット分割などの要求があった。

 最終合意で、アメリカンとジェットブルーは認可条件として、ニューヨークJFK空港で少なくとも7、ワシントン・レーガン・ナショナル空港(DCA)で6の発着枠を売却するよう要求された。両航空会社は価格面での調整も認められていない。

 ジェットブルーとアメリカンは、ボゴタ、カルタヘナ、メデジン、カリへのフライトを開始する。

 両航空会社は提携が大きな成功を収めたと称賛している。アメリカンはジェットブルーと発着枠の交換が可能になり、顧客に路線オプションがより多く増えた。アメリカンはニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)に集約し、ジェットブルーはJFK、ラガーディア空港(LGA)、ニューアークリバティ国際空港(EWR)から路線網を拡充している。


今日とこれからのアライアンス

アメリカンは新規路線を相次いで発表し、この協定が大きな役割を果たしたと強調している。ニュージーランドとウルグアイへの長距離路線に加え、アメリカンは北東アライアンスと共同で新路線6つを開設する。ラ・ガーディア空港からは、アーカンソー州リトルロック(LIT)とオクラホマ州タルサ(TUL)への通年路線のほか、ノースカロライナ州アッシュビル(AVL)とフロリダ州キーウェスト(EYW)への季節便を運航する。

 JFK空港からは、モンテレイ(メキシコ)(MTY)およびバミューダ(英国海外領土)(BDA)への通年便が追加される。ジェットブルーは、今年のニューヨーク到着便のピーク時に、北東アライアンスで1日500便の運航を見込んでいる。

 ジェットブルーは、アライアンスを立ち上げてから競争が激化し、ラ・ガーディア空港でこれまでで最も目立つ位置にまで同社が成長したことを強調した。同航空は声明で、北東アライアンスが消費者に大きな利益をもたらすと信じており、法廷で引き続き確固たる主張を展開すると述べた。

 「アメリカン航空との北東部アライアンスは、北東部に第3の有力な競争相手を生み出すことにより、顧客に大きな利益をもたらしている。我々は、今年9月に事実を提示した後、裁判所がこちらに有利な判決を下すと確信している」。

 ジェットブルーとアメリカンは、提携が乗客に多くの利益をもたらし、競争力を高めると主張している。写真JetBlue


 同じ格安航空会社のスピリットも以前、アメリカンとジェットブルーの提携が競争抑制につながると懸念を表明していた。同社は、この提携によって顧客により高い航空運賃につながり、競争が最も厳しい国内4つ市場で消費者に害を及ぼすと指摘している。■



American Airlines-JetBlue Antitrust Trial To Go Ahead In September

BY

JONATHAN E. HENDRY



2022年6月7日火曜日

航空運賃の高騰が止まらない。米国は4月だけで17%増。永遠に高止まりのままではないはずなのだが....

 

乗客は戻りつつあるがエアラインは対応できているかPhoto: Getty Images


航空運賃の値上げに多くの乗客が悩んでいるが、これは恒久的な変化なのか、それとも航空業界のフイールドの一部に過ぎないのか?


近、航空券を予約しようとして、価格にびっくりしなかっただろうか。人手不足、燃料費高騰、キャパシティ不足が重なり、世界各地で航空運賃が急上昇中だ。これは新しい常識なのか、それとも航空券の価格サイクルの波の一部なのか。


米国で航空運賃が高騰中、だが市場により様相は異なる


労働統計局によると、大規模市場のアメリカでは、航空運賃は過去12ヶ月で25%上昇している。4月だけで16.8%も上昇した。航空会社と乗客はこ同様の状況が他の場所でも再現されているのを目にしており、異なる形で展開中の市場もある。



 少なくとも米国では、旅行需要急増で満席だ。しかし、座席数は、パンデミック前より減少したままだ(今夏の運航便数は2019年夏より12%少ない)。これは主に、パイロット不足が原因で、単純な需給の問題だ。

 通常なら、航空会社には朗報となる。乗客1人当たり収入が増え、運行機数が減るため、全体の運航コストが下がる。しかし、航空会社は、高騰するコストに直面しているため、今回はそうではない。

 「9月と秋が心配です。燃料代はどんどん上がっている。航空会社は、人件費、燃料費、空港使用料が上がっているのに気づいている。航空会社は大きなインフレ圧力に直面して、航空券価格を上げる必要がある。ある時点で、消費者は『よし、旅行はもういいや、もう二度と飛行機には乗らない』と言うだろう」と、コーウェンのシニアリサーチアナリスト、ヘラン・ベッカーは月曜日のブルームバーグTVで語った。


需要の伸びで航空運賃が上昇中の米国


興味深い議論だ。航空運賃の高騰で、レジャー志向の旅行が延期される可能性はあるが、多くの旅行は非自由旅行であり、乗客はAからBへの移動のため雇用主や顧客に経費を請求する。

 米国では、国内旅行需要の急増が航空券価格上昇に拍車をかけている。しかし、米国で購入される国際航空運賃は、全体としてパンデミック前に比べて大幅に安くなっている。しかし、他の市場では、国際線航空券を購入しようとすると別の状況だ。

 ほとんどの市場で航空券の値上げが見られるが、その経験と要因は市場別に異なる

 「夏は売り切れです」とベッカーは米国市場について語った。「6月、7月、8月に旅行しようと思っていた人は、おそらく4月か5月に航空券を購入したでしょう。航空会社は航空券の値上がりに警鐘を鳴らし、フライトのキャンセルも出ている。運航面から見ると、本当に悲惨な夏になる」。

 旅行関係者によると、航空運賃を抑えるには、コツがあるという。空席があれば、マイレージのポイントを使うのもいい。最後のポイントは、日程の柔軟性だ。市場により異なるが、購入タイミングが重要だ。米国では、国内線航空券は1〜3ヶ月先が最も安く購入できるとされる。国際線は2カ月から8カ月前が最安値とされている。

 では、航空運賃の高騰は今後も続くのか、それとも一時的なのだろうか。歴史的に見ると、航空運賃は人件費や燃料費などによって、高値と安値が繰り返される。いずれは、過去のように、再び運賃は下落する。しかし、いつになるのか?おそらくその日はそう遠くない。■


Rising Air Fares: Are Higher Flight Prices The 'New Normal'?

BY

ANDREW CURRAN


2022年6月6日月曜日

ボーイングは自信たっぷりだが、787は今年夏に納入再開できるのか

 

Photo: Getty Images


ボーイングは今夏の納入再開に自信たっぷりだが......


ーイングCEO、デイビッド・カルフーンDavid Calhounは、787プログラムに関してボーイングと連邦航空局(FAA)間の進展について楽観的な見方を示している。先月、FAAは787の納入再開に向けたボーイング文書に満足せず、プログラムはさらに後退した。


787の進捗に自信たっぷりのボーイング

カルフーンは、金曜日の決算説明会で、ボーイング787ドリームライナーについて自信を示した。同社は昨年6月からドリームライナーを納入しておらず、約115機の航空機が製造ずみで納入を待っている。



FAAはボーイングの検査計画関連書類で一部が不完全として送り返した。このため、ボーイング787ドリームライナーの納入は結局2022年中には再開されないとの懸念が高まっていた。


ボーイングは、今夏に787納入を再開すると示唆している。ゲッティ イメージズ


 ボーイングは、今年中の納入再開を目指し、4月下旬に書類を提出した。しかし、ボーイングは、この件で納品再開への道を閉ざすことはないと確信している、とカルフーンは付け加えた。


 「申請書を提出することでFAAが何を望んでいるかがわかり、自信がつきました。そして、その道を進んでいることを確認できたのです。申請書の提出日よりも、そして提出前よりも、間違いなく気分が良くなっています」。


FAAとの協働を強調するカルフーン

連邦航空局では、今年初めにスティーブ・ディクソンが任期5年の半ばで長官を退き、トップの交代が行われた。

 カルフーンによると、交代が787の進捗に影響を与えることはなかったという。さらに、ボーイングCEOは、両者の間に敵対関係があることを否定した。

 カルフーンはこう語る。

「正直なところ、非常にシームレスです。そして、チームはステップアップしている。そして、この仕事のほとんどは、現場オフィスで行われている。だから、私たちの本当の関係が築かれるのはそこだ。必要であれば、私は私たちのチームを守るし、彼らもまた彼らのチームを守る。しかし、私たちはバトルをしているのではありません。そういうことではないんだ。この2年で、私たちがすべてのステップで透明でストレートであるということが、かなり認識されたと思うんです。彼らは、アメリカの産業が成功するのを見たいのです」。


航空会社は今夏の納入再開を期待しているが

ボーイング社も顧客も、今夏にも787が納入される見通しを楽観視しているようだ。

 787では、約480機の未完了の注文と115機のドリームライナーがすでに製造ずみだ。新しいジェット機を待っている大手顧客には、ルフトハンザ、エミレーツ航空、アメリカン航空、カタール航空がある。

 ルフトハンザは、先月32機のドリームライナーの発注を拡大し、夏に787-9ドリームライナーの初納入を予定しているという。

 一方、エミレーツは、ボーイング787は少なくとも2024年まで納入されないとみており、ドリームライナーが自社の航空機にふさわしいのか再検討中と述べている。■


Boeing Increasingly Confident With 787 Delivery Resumption

https://simpleflying.com/boeing-confident-with-787-delivery-resumption/


2022年6月4日土曜日

燃料不足が深刻なスリランカ、外国航空会社に復路用の燃料の持ち込みを推奨

 



Photo: ADB Safegate



リランカでは深刻な燃料不足のため、外国航空会社にあらかじめ準備するよう通知している。



 スリランカの経済危機は、燃料供給に深刻な打撃を与え、同国はすべての外国航空会社に対し、復路分の燃料を搭載するよう要請している。航空業界以外にも、同国の他のほぼあらゆる分野に燃料不足の影響が出ていることを受けての通告だ。

 スリランカ民間航空局は、国際線運航各社に対し、コロンボに出発する前に燃料を満タンにするよう要請した。復路分の燃料を確保するためだ。

 Simple Flyingは最近、国営航空会社スリランカ航空が、ヨーロッパとオーストラリアへの長距離便の一部で、燃料の必要量を満たすために南インドへ迂回を余儀なくされている様子を報じた。他の航空会社も、今後は独自に手配しなければならないようだ。

 スリランカ民間航空局のレイハン・ワニアッパ局長はブルームバーグ取材に応じ、このような状況を説明した。

 「航空燃料が不足しており、状況を管理する必要があるため、航空会社にスリランカへの運航時に必要な燃料を携行するよう要請した。航空会社は一定の追加物資を持ち込んでいるが、こちらも在庫から供給している」。

 スリランカに就航する航空会社には選択肢は2つある。復路分の燃料をタンクに入れて出発するか、第3国に立ち寄り燃料補給するかだ。ブルームバーグの報道によると、エミレイツはドバイから燃料をタンカー輸送し、シンガポール航空もスリランカへのフライトで必要量以上の燃料を搭載している。

 残念ながらスリランカ航空には、その選択肢はない。長距離便の一部では、ティルヴァナンタプラムやチェンナイといった南インドの都市、あるいはドバイを給油先に選択している。

 情報筋によると、スリランカ航空はチェンナイよりもティルヴァナンタプラムの方がフライト時間が短く、燃料費も若干安いため、同地を好んで利用している。スリランカ航空はメルボルン便とフランクフル便の給油に同市を使用しており、さらに4便が同市に立ち寄る。

 スリランカは、石油製品を購入する資金繰りに苦労している。同国では、電力など基本的な生活必需品が不足し、大規模インフレに直面している。航空機燃料は優先順位が低いようだ。

 しかし、コロンボ空港を運営するAirport and Aviation ServicesのG.A. Chandrasiri会長は、「空港や航空会社のオペレーションに影響はない」「単なる予防措置だ」と言い切っている。

 それでも航空会社には、コロンボでの燃料関連の遅延を避けるため、慎重な行動が勧告されている。■


Airlines Flying To Sri Lanka Asked To Carry Extra Fuel

BY

GAURAV JOSHI