乗客は戻りつつあるがエアラインは対応できているかPhoto: Getty Images
航空運賃の値上げに多くの乗客が悩んでいるが、これは恒久的な変化なのか、それとも航空業界のフイールドの一部に過ぎないのか?
最近、航空券を予約しようとして、価格にびっくりしなかっただろうか。人手不足、燃料費高騰、キャパシティ不足が重なり、世界各地で航空運賃が急上昇中だ。これは新しい常識なのか、それとも航空券の価格サイクルの波の一部なのか。
米国で航空運賃が高騰中、だが市場により様相は異なる
労働統計局によると、大規模市場のアメリカでは、航空運賃は過去12ヶ月で25%上昇している。4月だけで16.8%も上昇した。航空会社と乗客はこ同様の状況が他の場所でも再現されているのを目にしており、異なる形で展開中の市場もある。
少なくとも米国では、旅行需要急増で満席だ。しかし、座席数は、パンデミック前より減少したままだ(今夏の運航便数は2019年夏より12%少ない)。これは主に、パイロット不足が原因で、単純な需給の問題だ。
通常なら、航空会社には朗報となる。乗客1人当たり収入が増え、運行機数が減るため、全体の運航コストが下がる。しかし、航空会社は、高騰するコストに直面しているため、今回はそうではない。
「9月と秋が心配です。燃料代はどんどん上がっている。航空会社は、人件費、燃料費、空港使用料が上がっているのに気づいている。航空会社は大きなインフレ圧力に直面して、航空券価格を上げる必要がある。ある時点で、消費者は『よし、旅行はもういいや、もう二度と飛行機には乗らない』と言うだろう」と、コーウェンのシニアリサーチアナリスト、ヘラン・ベッカーは月曜日のブルームバーグTVで語った。
需要の伸びで航空運賃が上昇中の米国
興味深い議論だ。航空運賃の高騰で、レジャー志向の旅行が延期される可能性はあるが、多くの旅行は非自由旅行であり、乗客はAからBへの移動のため雇用主や顧客に経費を請求する。
米国では、国内旅行需要の急増が航空券価格上昇に拍車をかけている。しかし、米国で購入される国際航空運賃は、全体としてパンデミック前に比べて大幅に安くなっている。しかし、他の市場では、国際線航空券を購入しようとすると別の状況だ。
ほとんどの市場で航空券の値上げが見られるが、その経験と要因は市場別に異なる
「夏は売り切れです」とベッカーは米国市場について語った。「6月、7月、8月に旅行しようと思っていた人は、おそらく4月か5月に航空券を購入したでしょう。航空会社は航空券の値上がりに警鐘を鳴らし、フライトのキャンセルも出ている。運航面から見ると、本当に悲惨な夏になる」。
旅行関係者によると、航空運賃を抑えるには、コツがあるという。空席があれば、マイレージのポイントを使うのもいい。最後のポイントは、日程の柔軟性だ。市場により異なるが、購入タイミングが重要だ。米国では、国内線航空券は1〜3ヶ月先が最も安く購入できるとされる。国際線は2カ月から8カ月前が最安値とされている。
では、航空運賃の高騰は今後も続くのか、それとも一時的なのだろうか。歴史的に見ると、航空運賃は人件費や燃料費などによって、高値と安値が繰り返される。いずれは、過去のように、再び運賃は下落する。しかし、いつになるのか?おそらくその日はそう遠くない。■
Rising Air Fares: Are Higher Flight Prices The 'New Normal'?
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