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2024年11月9日土曜日

ISSを救え。NASAは南極海への落下による処分を想定しているが、国際宇宙ステーションを高軌道へ移動させ保存する構想が民間から出てきた(Forbes)


Artist impression of the International Space Station floating above the blue planet Earth

国際宇宙ステーションの想像図 - 現在、衝突の危機にさらされている... [+]ゲッティイメージズ

国際宇宙ステーションは、宇宙へ進出する人類の運命の象徴であり、NASAが計画している南極海への墜落から救われなければならない、と全米宇宙協会の理事が述べている。

 国際宇宙ステーション(ISS)は、世界的な技術社会の頂点であるだけでなく、「宇宙外交」の勝利の象徴でもある。すなわち、大陸を越えた宇宙飛行大国の画期的な成果を融合したもので、未来の市民のために保存すべきです、と宇宙協会の共同代表で、宇宙文明創造を主要な使命とするマドゥ・タンガヴェルMadhu Thangaveluは述べている。

 自由世界の理想の象徴であり、理想郷の未来創造へ向けた異文化間の探求の場である国際宇宙ステーションは、より高い軌道に聖域として設置されるべきであると、南カリフォルニア大学で未来型宇宙建築スタジオを主宰するタンガヴェル教授はインタビューで語った。

推進

タンガヴェルは、6月に発表されたNASAの計画に大きなショックを受けた世界中の宇宙学者の1人にすぎない。その計画とは、1000億ドルを投じて建造された国際宇宙ステーションを、2030年頃に南極の遠洋に衝突させて爆発させるという、最後の特攻飛行に送り出すというものだ。

 彼は、NASAによる「墜落・燃焼」計画を、ISSを遠い未来まで保護するための戦略として、かつて欧州宇宙機関(ESA)とNASAが提唱した対抗策に置き換えることを支持していると述べている。

 国際宇宙ステーション(ISS)が地球上空400キロメートルで組み立てられていた当時、ESAの事務局長であったジャン=ジャック・ドルダンと、米国での同僚マイケル・グリフィン前NASA長官は共同して、ISSを人類の創造性の優れた象徴として保存するよう、ISSのパートナー5カ国すべてに呼びかけている。

 ドルダンはインタビューで、国際宇宙ステーションは海に沈めるのではなく、これから生まれる天体物理学者や宇宙飛行士、宇宙ファンへの贈り物として、上方に推進させるべきだと私に語った。

 NASAはスペースXに、ISSを深海に導く暗殺宇宙船の設計を依頼しているが、宇宙開発を担う2機関のリーダーが、同じスペースXのブースターをISSの救助に使用し、より高い高度で新たな生命を与えることができると述べている。

 スペースX-ISS飛行を復活ミッションに変えることは、「米国が有人宇宙飛行のリーダーであり続け、その卓越性を維持し、宇宙における種としての遺産の保存のような新たな領域を開拓したいと願うのであれば、正しいことである」と、NASAの先進概念研究所の元研究員であり、フランスに拠点を置く国際宇宙大学の学者でもあるタンガヴェルは述べている。

 「ISSは多くの点でユニークな施設だと思います。科学や工学はさておき、地上の敵対国同士でさえも、今日まで平和的な国際協力の道を開いてきました。

 「ISSは自由の象徴です。そして、これほどまでに強力な国際協力体制がとられた施設はかつてありませんでした。」

 「NASAは、欧州、ロシア、日本、カナダの各宇宙機関と提携し、ISSに関する政府間協定を書き換えることで、宇宙ステーションの運命を再構築すべきです」。


Space Shuttle Discovery flying to the International Space Station.

アメリカのスペースシャトル「ディスカバリー」は、上空400キロメートルで建設中のISSを支援するために派遣された。... [+]ゲッティイメージズ


「ISSには、国家政策や外交に関連する歴史的、象徴的な意義が依然として存在します」と彼は言う。そして、その象徴性は、別の軌道面でび第二の人生を通じて輝き続けるでしょう。

 タンガヴェル教授は、次世代のためISSを守ろうという動きに参加している、先進的な宇宙学者やニュースペースのリーダーたちの拡大する集団の一員だ。

 国際宇宙ステーションの神話的な誕生と宇宙での生活について、世界屈指の語り部である人物は、時が来るのを待っている無数の探検家たちのために、ISSを保存すべきだと訴えている。NASAの元チーフ・ヒストリアンであるロジャー・ラウニスは、宇宙時代の英雄的象徴としての役割を認識し、ステーションを軌道上の避難場所に移動させるべきだと述べている。そうすれば、壮大な宇宙冒険を新たな時代に広げることができるだろう。

 「セーブ・アワー・ステーション(SOS)」運動の旗手であるリック・タムリンソンは、国際宇宙ステーション(ISS)を守るため連邦議会議員に働きかける一方、かつてのISS宇宙飛行士に救出作戦への参加を呼びかけるなど、訴えかけを行っている。タムリンソンは、ベンチャーキャピタル企業スペースファンドを通じて、地球低軌道でISSに代わる予定の独立型宇宙ステーションに投資している。また、宇宙前哨基地を守るために、ニュースペース部門全体にわたって支援者を募っている。

 一方、宇宙ステーションや月面基地、その他の地球外前哨基地の概念設計者であるタンガヴェル教授は、国際宇宙ステーションは、彼が構想する国際宇宙人工物博物館で完璧な中心となると述べている。この博物館は、地球と月のラグランジュ・ポイントL1を周回する、宇宙開発の進歩を象徴する空に浮かぶ幻想的な要塞となる。

 この初の天体博物館複合施設に関するセンセーショナルなマスタープランにおいて、タンガヴェルは、地球への落下の危機に瀕しているハッブル宇宙望遠鏡もいつの日か救出することを目指しており、地球初のテクノ文明の隆盛を物語る航空宇宙工学および設計の傑作とともに、その望遠鏡を保護するつもりである。

 NASAが委託したSpaceXのブースターは、ISSを「パーキング軌道」に運ぶことができるが、ISSの太陽電池アレイで動く、まだ完成していない電気スラスタが最終的には、ISSを遠く離れたラグランジュL1目的地まで加速させることができるだろう、と彼は言う。

「中国はすでに、高度な電気推進を使用して、天宮軌道ステーションを維持しています。私たちは、ISSを飛行させ続けるために、同様の技術を使用すべきです。

「電気推進ははるかに効率的で、ISSに必要とされる、より穏やかな推力を継続的に発生させることができます。ISSを通常の化学スラスタで少し加速させれば、まさに私たちが求めているものとなります」。


Rendering of the ISS in flight to become part of a fantastical orbiting space museum 将来の高度な電気推進システムによって推進されるISSが飛行中 [+]Madhu Thangavelu氏によるISS飛行中のレンダリング画像、Madhu Thangavelu氏提供

「ISSには、まだまだ長い耐用年数があると思います」と彼は付け加える。NASAが2030年にISSの廃止を決定した場合、ISSの運用管理をスペースXに引き継ぐ案も検討されるかもしれない。スペースXは、宇宙ステーションを「宇宙観光スポット」として数年間再開し、その後ISSを博物館に転換する可能性もある。

 ISSの廃棄計画を概説した最初の「ISS移行報告書」の中で、NASAは、2031年までに軌道上の実験施設の運用コストを13億ドル節約できると予測し、浮いた予算を月面ミッションの拡大に充てることができると発表した。

 しかし、NASAのために、その何倍もの額を節約できる包括的な宇宙飛行戦略を考案したと、タンガヴェルは言う。NASAは、月軌道上の宇宙ステーション「ゲートウェイ」の建設計画を放棄すべきである。この計画は、月のクレーターが形成された太古の昔からほとんど進歩していない宇宙飛行士の着陸計画を推進する上で、ほとんど役立たない余計なプロジェクトだという。

 構想中の4つのモジュールからなるゲートウェイは、NASA主導の北米、日本、欧州による月の南極付近への着陸計画に不必要な複雑さと費用を追加するものであり、2020年代に予定されている月面歩行ミッションに悪影響を及ぼさじ廃止できる、と彼は言う。

 ゲートウェイ構想を放棄すれば、NASAとパートナーは、月の極域周辺の溶岩洞や「永遠の光の頂」の探査に焦点を絞り、同時に、人類初の月面居住地の候補地を地図化することができると、彼は付け加えた。

 「月の溶岩洞は、過酷な宇宙環境や月面環境から自然に守られた、恒久的な居住地を建設する理想的な場所でしょう」と、月の新しい文明の第一波となる聖域をロボットで建設することについて、幅広く執筆しているタンガヴェルは述べている。

 新世紀で初となる月面着陸の際には、アルテミス計画の宇宙飛行士たちは、NASAがスペースXに飛行を依頼した巨大な次世代型宇宙船で降り立つことになる。スペースXの超大型宇宙船カプセルは、1100立方メートルの加圧された居住空間を備え、国際宇宙ステーション(ISS)の居住スペースとほぼ同等の広さがある。この宇宙船は月軌道上で、素晴らしい観測所としても利用できる可能性がある。


SpaceX Starship super-capsule ready to launch on test flightSpaceXのスターシップ超大型カプセルの初期プロトタイプ。. [+]AFP via Getty Images

 一方、宇宙建築家のタンガヴェルは、再生された国際宇宙ステーションと、その幽玄な新しい家である国際宇宙人工物博物館の中心部について、彼の拡大し続けるビジョンを、2025年半ばに発表予定の宇宙に関する大著『The Moon: Resources, Future Development and Settlement』第3版で精巧に描いていると述べている。

 同書では国際宇宙ステーションが今後数世紀にわたって地球と月のラグランジュ・ポイントの最初の軌道を巡る様子が、緻密に描かれている。国際宇宙ステーションは、おそらく天の川銀河で最も新しい宇宙進出文明となる人類の進歩を象徴する灯台として輝くことだろう。■


Saving The ISS By Transforming It Into A Fantastical Floating Museum

Kevin Holden PlattContributor

Kevin Holden Platt writes on space defense, SpaceX, ISS, Space War I


Nov 9, 2024,01:21pm EST

Updated Nov 9, 2024, 04:21pm EST


https://www.forbes.com/sites/kevinholdenplatt/2024/11/09/saving-the-iss-by-transforming-it-into-a-fantastical-floating-museum/?ss=aerospace-defense


2022年6月23日木曜日

制裁を続ければISSが軌道を外れるとのロシア宇宙機関の脅かしは正当なものなのか

 

 

 

NASA

   

 

ロシアが国際宇宙ステーション(ISS)を地球に衝突させると脅しているとの主張は、正当なものとはいえない。ロシア宇宙機関のトップは、ISSが軌道から落ちる可能性があるとツイートしたが、専門家はその可能性は極めて低いと考えている。

 

 

一部のソーシャルメディアユーザーは、米国がロシアとの戦争でウクライナを支援することが裏目に出ると心配している。ツイートには、アメリカがウクライナを支援し続けるなら、ISSを落下させるかもしれないとロシアが発言したとある。このツイートでは、ロシア版NASAであるロスコスモスのトップが、アメリカがウクライナを支持し続ければ、国際宇宙ステーションがアメリカ、ヨーロッパ、インド、中国に落下することを示唆したと主張している。

 これらの主張には真実があるのだろうか?そして、我々は今すぐパニックになるべきなのだろうか?事実確認を行った。

 まず、背景を少し説明する。ロシアとアメリカが長年にわたり政治的に対立してきたことは周知の事実だが、宇宙では友好的な関係を保っている。Axiosの記事によると、宇宙ステーションは米露が協力している数少ない分野の一つだ。NASAの国際協力のページによると、ISSは1998年に打ち上げられ、アメリカ、ロシア、カナダ、日本、欧州宇宙機関が参加した。

 

キーワード検索してみる

このツイートでは、このニュースはロスコスモスのトップから直接来たということだが、このような脅しが本当にあったのかキーワード検索してみた。「head of roscosmos says ISS could fall out of sky because of sanctions」というキーワードで検索すると、Newsweek記事がヒットした。

 Newsweekによると、ロシアの宇宙機関のトップであるドミトリー・ロゴジンDmitry Rogozinは、Twitterで、ISSが軌道から落ちるかもしれないと警告していた。

 記事によると、ロゴジンは2月24日に「もし我々との協力を妨害したら、制御不能な軌道離脱と米国や欧州への落下から誰がISSを救うのか」とツイートしている。「インドや中国に500トン級の構造物を落とす選択肢もある。そんな見通しで彼らを脅すのか?」とある。

 確かにロスコスモスのトップは、アメリカの対ロシア制裁でISSが空から落ちるかもしれないと警告していたので、少なくとも出所は分かった。しかし、ロゴジンの主張に真実味があるのだろうか?

 

複数ソースを確認すると

Timeの記事によると、ロゴジンが本気で荒唐無稽な脅しをツイートしたのは今回が初めてではない。2014年に至っては、米国はトランポリンで国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送るべきだとまで書き込んでいる。

 ロゴジンが「米国は宇宙へ飛ぶためにほうきを使わなければならないだろう」とつぶやいた後、元宇宙ステーション司令官のテリー・ヴァーツはTimeに、「本人のこれまでの言動から、驚きはしなかったよ。予想していたことだ。一方では目を丸くして反応し、他方では『宇宙ステーションのパートナーシップにダメージを与えたな』と思いました」と語っている。

 これに対するNASAの反応は?基本的には、「ふーん」という感じだ。

 AP通信によると、NASAのビル・ネルソンBill Nelson長官は、「あれがドミトリー・ロゴジンだ」と述べた。「彼は時々暴言を吐く。しかし、結局のところ、彼は我々と一緒に仕事をしてきた。ロシアの民間宇宙計画で働く他の人たちは、プロフェッショナルなんだ」。

 The Verge記事によると、ISSが軌道飛行を維持するためロシアが必要なのは事実だが、ロシアがテーブルから離れても、ISSがすぐに空から落ちてくることはない。

 

評価

ほとんど正当ではない。ロスコスモス長官がツイッターで、国際宇宙ステーションが地球に落ちてくると脅したが、その可能性は極めて低いことで専門家は一致している。さらに、ロシアがISSから離脱しても、ISSが即座に軌道を外れることはないだろう。■


Is Russia threatening to let the International Space Station crash into Earth? - Poynter

By: Pride David

June 22, 2022


2022年5月24日火曜日

ボーイングのスターライナーがISSへのドッキングに成功。今回は無人実証飛行だが、7名を運ぶ手段となる。

 



Photo: NASA


ボーイングCST-100スターライナーが、国際宇宙ステーションとの初のドッキングに成功した。無人旅客宇宙船「スターライナー」は、2019年の初ミッションがソフトウェアの不具合で失敗した後、2度目の試行でドッキングに成功した。



 5月20日19時28分(CT)、ボーイングCST-100スターライナーのカプセルが国際宇宙ステーション(ISS)に初めてドッキングした。

 スターライナーはUnited Launch Alliance(ULA)のアトラスVロケットでフロリダ州のケープカナベラル米宇宙軍基地から打ち上げられ、約26時間後にドッキングが行われた。

 ボーイング・ディフェンス、スペース&セキュリティ社長兼CEOのテッド・コルバート Ted Colbertは、次のように述べた。

 「本日のスターライナーによるドッキング成功は、宇宙飛行士を安全かつ確実に軌道に乗せるためのリハーサルとして、重要なステップとなった」。

 軌道上飛行試験-2(OFT-2)は、宇宙飛行士が搭乗しない状態で完了した。カプセルは、スターライナーの自律制御システムとヒューストンの地上管制官により誘導され、ISSにいる宇宙飛行士が制御能力を確認するためカプセルを操作することもあった。

 ボーイング・スペース&ローンチ社上級副社長のジム・チルトンJim Chiltonは、以下付け加えた。

 「スターライナーは、ランデブーおよびドッキングで安全で自律的な能力を実証しました。NASAのために宇宙ステーションへの輸送サービスが可能な民間宇宙船の仲間入りができたことを光栄に思います」。

 2019年12月の軌道飛行試験(OFT)がソフトウェアの不具合により失敗に終わった後、2回目の試行で成功した。ボーイングは昨年夏にも、宇宙船の燃料バルブの問題でテストを中止していた。


ミッションは完全無欠ではなかった


スターライナー・カプセルは最終的に任務を完了したが、すべてが計画通りに進んだわけではない。

 まず、木曜日の打ち上げ時に、12基のスラスタのうち2基が早く切れ、スターライナーの飛行制御システムが自身のスラスタを作動させざるを得なくなった。ボーイングとNASAは、これによる飛行へのリスクはないとしている。

ボーイングはその後、チャンバー圧力の低下でスラスター2つが早期に切断されたと付け加えた。同社はまた、スターライナーの熱制御システムがテスト中に想定外の動作をしたのを調査しているが、カプセル内の温度は安定していると述べている。

 また、スターライナーのグラフィックとドッキングリングの問題により、ISSとのドッキング操作が予定より約1時間遅れた。この問題は最終的に解決され、ドッキングは成功裏に行われた。


スターライナーの今後

スターライナーは水曜日までISSとドッキングを維持する。この間、ISSのクルーは宇宙船の点検やシステムのチェックアウトを行い、地上管制官は飛行中に収集されたデータを評価する。

 ISSに滞在中のNASAのボブ・ハインズ宇宙飛行士は、次のように語った。

 「地球低軌道への商業的アクセスを提供し、ISSを維持し、人類を月に、そして最終的には火星に戻すというNASAの目標に向けた素晴らしいマイルストーンとなりました。有人宇宙飛行における偉大な業績は、長い間、歴史に刻まれます」。

 帰還のため、カプセルはISSから切り離され、スラスターで地球の軌道に戻る。

 7人乗りスターライナーは、最終的に地球とISSを結び有人飛行を行う。■



Boeing Starliner Successfully Docks At International Space Station

BY

LUKE BODELL

PUBLISHED 2 DAYS AGO