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2024年2月19日月曜日

出遅れていたアジア太平洋地域の航空需要回復で、国際線が加速中。ただし、会社ごとで選択の違いがパフォーマンスに影響している


aircraft in flightシンガポール航空は、東南アジアの航空会社の中で、パンデミック(世界的大流行)以前の水準を超えてキャパシティを引き上げた数少ない航空会社のひとつである。

Credit: Joepriesaviation.net

アジア太平洋地域の航空会社の国際線キャパシティはパンデミック前のレベルを超えた機材数に牽引され、完全回復に近づいている。

アジア太平洋地域の国際線座席数は、世界平均や欧米などの他地域ほど急速には回復していないものの、差は縮まりつつある。アジア太平洋地域の就航中の航空機の総数は、新規納入と飛行再開となった機材によって押し上げられている。

シンガポール・エアショーを控え、航空機業界はますます健全化している。その結果、多くの航空会社で投資意欲が高まっている。

同地域の国際線キャパシティは、パンデミック前の85%近い水準にある。

ナローボディー機の増加が機材数合計を牽引

CAPA-航空・OAGセンターが発表したデータによると、1月29日の週のアジア太平洋地域の国際線キャパシティは、COVID-19パンデミックにより航空会社の運航が壊滅的な打撃を受ける直前の2020年同週の84.7%に達した。この回復率はパンデミック後での最高値であり、アジア太平洋地域の数値と世界平均の差は縮小してきた。

北米の国際線キャパシティ回復率は100.7%、ヨーロッパは95.9%で世界平均は100%に近い。

アジア太平洋地域の国内線キャパシティは、国際線よりも国内線の回復が早かったため、2020年の同じ時点のレベルを上回っている。これにより、アジア太平洋地域の航空会社のシステム全体のキャパシティは96.8%に上昇した。

航空機のサイズと利用率の変化が大きな変動要因であるため、航空機数の伸びは、キャパシティ回復と正確に一致するわけではない。また、機材数の増加と国際線キャパシティーの増加との間には大きな乖離があるが、機材数の増加は国内線およびシステム回復の強さとより類似している。

CAPAのデータベースによると、1月31日現在、アジア太平洋地域の航空会社に就航している航空機は9,020機。これは2020年1月の合計8,884機を上回り、3ヶ月連続でパンデミック前の水準を上回ったことになる。

回復率は航空機のカテゴリーによって異なる。例えば、ワイドボディ機は、パンデミック前の水準を下回っている。2020年同月の1,783機に対し、1月末までに1,650機が就航していた。

一方、ナローボディ機は1月31日時点で5,804機が就航しており、2020年1月の5,502機を上回っている。このことは、パンデミック以前に比べ、ナローボディ機の就航比率が若干高くなっているため、システム全体の座席キャパシティが機材総数ほど急速に回復していない理由の一助となっている。

アジア太平洋地域は広大で多様性に富んでいるため、地域全体の85%弱という回復率の根底にある国際線キャパシティ回復にはかなりのばらつきがある。

このうち南アジア・サブリージョンの国際線座席供給能力は最も力強く回復し、パンデミック前の104.3%に達した。これはインドの旅行市場の活況を反映している。南西太平洋地域のキャパシティも順調に回復し、2020年1月比で90.1%に達している。

東南アジアの国際線キャパシティは80%に達した。このサブリージョンは当初、より広いアジア太平洋ゾーンの中でパンデミック後の回復が最も強かったが、その後追い抜かれた。シンガポール航空のような東南アジアの航空会社の中には、国際線のキャパシティをCOVID-19以前のレベル以上に引き上げた会社もあれば、ガルーダ・インドネシア航空やタイ航空のように機材を大幅削減した会社もある。

シンガポール航空のキャパシティは2020年1月の数値の106%、タイの国際線キャパシティは67%、ガルーダ航空は54.5%にとどまっており、この地域における航空会社の回復が大きく対照的であることを示している。

北東アジアはここ数年、キャパシティ回復において他の3つのサブリージョンに遅れをとっていたが、現在は比較的急速に追いついている。北東アジアの国際線キャパシティは、1月29日までに2020年の75.5%に達した。

北東アジアがこれほど長い間遅れをとっていたのは、中国や日本といった国々が、パンデミック時代の渡航制限の撤廃においてアジアで最も保守的だったためである。中国や日本からの出国レジャー旅行は期待されたほど回復していないが、航空会社は依然としてこれらの市場の国際線キャパシティを増強している。

キャパシティと同様に、アジア太平洋地域の旅客輸送量も増加している。アジア太平洋航空協会のデータによると、同地域の国際線旅客数は2023年12月に前年同月比84.2%に達した。同協会は、マクロ経済的・地政学的リスクにもかかわらず、今年の国際線旅客数は大流行前の水準に戻ると予測している。■

International Rebound Accelerates For Asia-Pacific Carriers | Aviation Week Network

International Rebound Accelerates For Asia-Pacific Carriers

Adrian Schofield February 05, 2024


2022年11月19日土曜日

アジア太平洋地区の航空需要回復の遅れは中国市場にあり。一方で、今再開されても対応できない旅行業界の事情もある。

 

 

  • 中国政府が再開に向け段階的アプローチをとる可能性

  • 短期的には交通量の大幅増加は考えにくい

 

 

 

中国の国際航空市場の再開が、アジア太平洋の航空業界の見通しで主要なワイルドカードのままだ。中国の航空輸送量の回復は同地域の完全回復に不可欠だが、それがいつ、どのように実現するかで、不確実性がまだ多く存在している。

 中国はパンデミック以前はアジア太平洋地域の多くの航空会社に最重要市場の一つであった。しかし、中国本土の国際線キャパシティは、厳格なCOVID-19渡航政策のため、現在は見る影もない。

 アジア太平洋航空協会(AAPA)の事務局長スバス・メノンは、中国は航空業界にとって「部屋にいない象」のような存在だと述べている。11月3日にシンガポールで開かれたCAPA - Centre for Aviation's Asia Summitで、メノンは、中国関連の交通量は、国内および国際線含め、この地域で流行前は40%にも及んでいたと述べた。

 中国依存度が、アジア太平洋地域の回復が世界の他地域より遅れている理由の1つだ。CAPAとOAGのデータによると、アジア太平洋地域の国際線輸送力は2019年水準の52.6%に達した。だが北米の95.3%、欧州の85.3%の回復率を大きく下回る。

 中国本土の国際線キャパシティは、パンデミック前の8%で、アジア太平洋地域の主要市場で最低の回復率となっている。

 中国政府は、到着時検疫を義務付けるなどCOVID-19対策に加え、発着するすべての国際航空会社を特定路線の一握りの便に制限している。ここ数週間は若干緩和され、追加フライトが許可され、検疫時間も短縮された。また、COVID-19の陽性例を一定数以上搭載するとフライトを停止する、いわゆるサーキットブレーカールールが撤廃されたのも変更点として挙げられる。しかし、これら修正でも、航空会社のキャパシティに変化はない。

 Centennial Asia AdvisorsのCEOであるManu Bhaskaran氏、政治的な要因と医療システムのロジスティックスが再開のタイムラインに影響を及ぼすと述べている。11月11日にバンコクで開催されたAAPA年次総会で、同氏は、政治面では、2023年3月の全国人民代表大会まで大規模な動きが発表されることはないだろうと述べている。

 中国政府は「非常に慎重で保守的なアプローチ」を取るだろうと、同氏は指摘した。「再開を急がず中国はおそらく、段階的に規制を撤廃していくだろう」。

このため、来年末までに中国発着の国際線が急増することはないだろう、と同氏は予測する。

 他のアジア航空会社と同様、COVID-19以前、中国本土は全日空(ANA)にとって重要な市場であった。当時、中国本土と香港の市場を合わせ、ANAの国際線旅客数の25%、収益の15%を占めていたと、ANAのアライアンス・国際担当副社長、宮川純一はAAPAイベントで述べた。

 ANAの中国本土への運航能力は流行前の20%しかないが、3月末までに約30%まで増やす目標と宮川は述べた。

 フィリピンにとっても中国市場は極めて重要であると、Cebu Pacificの最高商務責任者Alexander LaoはCAPA会議で述べた。中国本土は、COVID-19以前はフィリピンにとって2番目に大きな観光客の供給源であり、1位になる勢いだった。

 中国がCOVIDゼロ政策を近いうちに広く撤廃するとの楽観的な見方は少なくなっていると、ラオは述べてる。「航空会社の問題は、中国が(短期的に)再開しない場合、新しい市場や顧客の供給源はどこに、見つけるのかということです」。

 シンガポールのチャンギ空港グループの航空ハブ開発担当マネージングディレクター、リム・チン・キアットは、CAPA会議で、中国がいつ再開するかはまだ「全員が当てずっぽうで見ている」と述べた。しかし、これは今のところ必ずしも問題ではない、と言う。「短期的には、我々の仕事は我々のために切り開かれている」。「中国が開国するのを待っている間、十分すぎるほどの仕事がある」。

 中国の航空輸送が回復すれば、国際線の回復に追いつくために今でも緊張状態にある航空システムでさらに圧力がかかる可能性がある。

 ラオはアジア太平洋地域の多くの部分でネックがあり、「中国復帰前からあった」と述べた。彼は、中国の国際線の潜在的な増加を処理するために、地上業務の人員とリソースが不十分な空港があると疑問視している。

 中国本土市場の再開が漸進的で段階的なアプローチとなれば「旅行業界に朗報」と太平洋アジア旅行連合のCEOであるOLiz OrtigueraはCAPAイベントで言った。

 Ortiguera は旅行業界が各地で人手不足に直面しているので彼女に「中国が[他の市場] と同時に再開しなかったのはありがたい」と"話したあるホテルの幹部の言を引用した。

 「今こそ、中国が開放されたときのために準備をし、キャパシティを確認しておく必要がある」と彼女は語った。■

 

China's Return Is Key Issue For Asia-Pacific Region Airlines | Aviation Week Network

Adrian Schofield November 17, 2022

 

Adrian Schofield

Adrian is a senior air transport editor for Aviation Week, based in New Zealand. He covers commercial aviation in the Asia-Pacific region.


2022年11月11日金曜日

中国の入国制限が一部緩和された。だが、中国がコロナ共存に向かう兆候はなく、自由な入国体制には程遠いまま。

 


Photo: Getty Images


中国に入国する国際旅客への制限が緩和された。

中国はゼロコロナ措置を後退させ、入国を簡単にできるようした新しいガイドラインを打ち出した。それでも中国は、他国が大きく開放されているにもかかわらず、厳しい措置を取り続けている。今回の動きで、中国もついにCOVID関連の規制を緩和すると見る向きもあるが、結論は時期尚早とする声もある。

新しい規則

中国がCOVIDゼロ政策を緩和したため、入国する外国人旅行者は以前よりCOVID関連のプロトコルが少なくなるる。大きな変更点としては、ホテルや国施設での検疫期間を5日間に短縮し、その後3日間自宅待機にしたことだ。以前は、入国者はホテルや政府の検疫施設で7日間、自宅で3日間過ごさなければならなかった。

もう一つ重要な変更点は検査要件で、出発前のPCR検査が2回から1回になった。中国への入国はまだ他国ほど簡単ではないが、この緩和により、旅行者の信頼が多少高まることが期待される。

Photo: Getty Images


中国でのCOVID感染者が増加中と言われる中、厳しい姿勢が緩和されたことは、中国もようやくウイルスと共存する準備が整ったと示している。

航空会社に罰則なし

今月初め、中国がCOVID陽性患者を運んだ便の入国禁止措置の解除へ準備中との憶測が流れた。新しい規則が施行され、中国は実際にCOVID陽性の乗客を乗せた航空会社へのペナルティを廃止した。

中国の政策立案者は、成長を優先し、貿易と消費者の信頼を高める改革の推進に取り組んできた。搭乗禁止ルールの廃止は、その方向への一歩と見なされる。

新ガイドライン

20の新ルールで、当局はCOVID対応を修正した方法で管理することになる。政府施設での検疫期間が7日間から5日間に短縮されたほか、主な規則には次のようなものがある。

  • 密接な接触者の特定は不要となった

  • 高リスク地域を離れる人は、集中検疫施設ではなく、自宅で7日間過ごす

  • 集団検査を大部分の地区で撤廃し、市中検査は感染源が不明な場合のみ行う

ガイドラインでは、ワクチン接種率の向上、特に高齢者のブースターショット、学校でのパンデミック対策の改善、隔離された人々への十分な物資と必要な医療の提供なども求めている。

慎重な受け止めも

今回の変更の好影響はすでに現れている。中国報道を受けて香港の株価は7%以上上昇し、アジア太平洋地域の株式市場でも同様の傾向が観察された。

しかし、この新ガイドラインが長期的な意味を持つのか、それとも短期措置に過ぎないのか、疑問視する声もある。Bloombergは、Jones Lang LaSalle Incのチーフエコノミスト兼大中華圏調査責任者であるBruce Pangの発言を引用している。

「COVID政策は短期的に微調整されているにすぎず、焦点は事例の排除とより正確な対策の間に移るだろう」。

それでも、今回のガイドライン改訂は、中国だけでなく、全面再開後の大きな経済活性化を期待するアジア全体に明るい話題をもたらすに違いない。■


China Scraps Flight Bans And Eases COVID Quarantine Rules

BY

GAURAV JOSHI.


2022年9月28日水曜日

COVID後の民間航空の10年予測から。アジア太平洋の復活、機材需要、アフターマーケット需要などのご紹介

 Bangladesh Airlines

Credit: Nigel Howarth / Aviation Week



 

アジア太平洋地域は、長距離路線や国際線利用が多いため、旅客需要が2019年水準に戻る最後の主要地域となるだろう。

 しかし、アジア太平洋地域は、航空機保有機数の増加、アフターマーケット活動の増加でグローバルリーダーとしての地位をすぐ取り戻しそうだ。 

 エイビエーション・ウィークの予測チームが最新の10年間のフリートおよびMRO予測の仕上げを行っているが、出てきた予備予測は驚くにはあたらない。アジア太平洋地域の輸送機は、2032年まで年率4.5%で成長し、10年で9,100機から約13,600機に増加すると予想される。この数字には6,500機の新規納入が含まれるが、約2,000機の退役で一部相殺される予測だ。

 一方、短期的な需要の高まりが予想されるため、現行の機材は多忙を極める。他の回復の早い地域を参考にすれば、航空会社が待望のビジネス上昇に備え、サプライヤーやアフターマーケットプロバイダーは安定した仕事量の増加を期待できる。 

 注意しなければならないのは、納期だ。需要の高まりとサプライチェーンの制約(労働力から材料の入手可能性に至るまであらゆるものが寄与)が相まり、運航会社は、機体がすぐに使えるように、さらに先の計画を立てなければなならない。

 「航空会社が大量の在庫を抱えているとは思わない」と、OEM代替部品専門会社ハイコHeicoの共同社長であるEric Mendelsonは最近の決算説明会で述べている。「当社が供給したものの多くは、航空機に直接搭載されると思います。しかし、業界全体では、サプライチェーンや現状について社員と話すと、材料、部品、サービス、あらゆるもののリードタイム、見積もり作成が大幅に伸びていることがわかります。その結果、航空会社はニーズを先取りして購入していると考えるのが自然でしょう」。

 ハイコは、7月31日終了の第3四半期で商業用部品およびサービスの売上が24%急増したと発表した。この数字は、他のアフターマーケット・ビジネス・ラインと同じである。

 レイセオンは、プラット&ホイットニーとコリンズ・エアロスペースの両ユニットにおける商用アフターマーケット売上は、2022年には前年比20〜25%成長する見込みとしている。ナローボディ機の好調が続いていることも理由の一つだが、2023年末には長距離便も大流行前の水準に戻ることが寄与する。

 ロールス・ロイスの幹部は、予測される1,100~1,200件のショップ訪問のうち、約60%が下半期に行われると公言している。この数字にはビジネスや地域航空のパワープラントが含まれているが、トレントのような大型ターボファン・ファミリーの成長が大きな役割を果たす。 

 Aviation WeekのTracked Aircraft Utilization(TAU)によると、トレントエンジンファミリーの2022年7月のサイクルは、比較可能な2019年7月の72%で、急激に上昇していることが分かった。稼働中のトレントエンジン総数が減少しているにもかかわらず、である。General ElectricのCF6・GE90ファミリーは、それぞれ82%と87%で、パンデミック前の活動状況に近づいた。Prattの PW4000は60%だった。トレントと同様、各ファミリーは3年前より稼働率が低下している。

 一方、GENxシリーズは成長を遂げており、その活動も変化を反映している。7月のGEnxサイクルは、2019年7月のアクティビティの103%だった。

 TAUの数字からわかるものとして、ワイドボディ部門は、最終的に、より親しみやすく、快適な領域に戻る道を歩んでいる。■

 

Daily Memo: Long Haul’s Return Will Help Asia-Pacific Get Back Into Growth Mode | Aviation Week Network

Sean Broderick Daniel Williams September 19, 2022

 

Sean Broderick

Senior Air Transport & Safety Editor Sean Broderick covers aviation safety, MRO, and the airline business from Aviation Week Network's Washington, D.C. office.

 

Daniel Williams

Based in the UK, Daniel is a regional jet, turboprop and rotary wing fleet analyst and forecaster for Aviation Week Network. Prior to joining Aviation Week in 2017, Daniel held a number of industry positions analysing fleet data.


2022年8月25日木曜日

9月より日本入国条件が緩和される。個人旅行も条件付きで認めれば、インバウンド需要に火がつく。

 


日本がワクチン接種済みの旅行者のCOVID検査ルールを緩和。変更は来月から適用される


日本への入国者は出国前のコロナウイルス検査が来月から不要となる。日本政府が確認した。この緩和は、比較的長い間、規制が続いていた日本にとって、重要なマイルストーンとなる。

あと2週間

新ルールが適用される9月7日まで、あと2週間となった。それまでは、日本への渡航者は72時間以内にコロナウイルス検査を受けることが義務づけられている。TimeOutによると、同国は特定の種類の検査しか受け付けず、高価なPCRが好まれる。

そのため、検査廃止は、日本への旅行を希望する人々にとって、管理上および金銭上のハードルを取り除くことになる。1日2万人という入国制限は当分続くが、ジャパントゥデイによれば、この制限も見直される可能性がある。岸田文雄首相は次のように述べている。

「ウイルスとの戦いは容易ではないが、過度に心配する必要はない。変化するオミクロン亜種の特性を考慮し、社会・経済活動を可能な限り継続しつつ、ウイルス対策に向けた取り組みを加速していく」。

日本は6月に入国者数上限を1日1万人から2万人に引き上げた。写真はこちら ゲッティ イメージズ

搭乗者はワクチン完全接種が必要

このルール変更に、注意点がある。9月7日(水)以降、出発前検査を受けずに日本へ渡航するためには、コロナウイルスの予防接種を完了している必要がある。日本はブースター注射を含むと定義している。

いずれにせよ、日本観光は非常に限られており、TimeOutによると、7月に日本を訪れた外国人観光客は8000人以下だったという。理由として、現状ではガイド付きの団体ツアーでなければ入国できないことが考えられる。そのため、新たなルール改正を待つ人が多いようだ。

しかし、日本が個人旅行者の入国を認める緩和策を検討していると報じられたことで、実現は目前に迫っている。完全な無制限ではないが、旅行会社が予約・管理する旅行であれば、ガイド付きの団体ツアーに参加しなくても入国できるようになる。検査緩和でこれが実現するか興味深いところだ。

日本は2019年に約3200万人の観光客を迎えたが、2021年は25万人以下。写真はこちら。マルク・ヴェラート via Flickr

航空会社は年末の繁忙期に期待

ここ数週間の航空会社の動きを見ると、今度の制限変更はタイムリーな変更となりそうだ。1日の到着回数上限が引き上げられれば、スクートは冬の北海道便を販売する。また、デルタ航空は10月にロサンゼルス空港から東京へのフライトを増便し、12月にはホノルル-東京便を増便する。

Japan Relaxes COVID Test Rules For Fully Vaccinated Travelers

BY JAKE HARDIMAN


2022年8月19日金曜日

パンデミックからの実需回復に対応できない航空業界の課題は魅力的な技術の実用化であり、人材をもっと大切にすることだ

Source: Maurizio Milanesio/Shutterstock

Baggage blues

パンデミックの打撃を受け、閑散としたターミナル、台無しになった旅行計画、駐機中の機材の列、休止中の生産ライン、望まれない眠りから目覚める際に業界が直面するはずの膨大な課題リストをあらかじめ考えようとする人は皆無に近かった。

 すべてがCovid-19からの回復の結果ではない。ウクライナ危機でチタンなど原材料不足が深刻化している。半導体の主産地台湾を中国が封鎖するとの観測もあり、神経をとがらせている。

 世界有数のハブ空港ロンドン・ヒースローは、1日10万人の出国者数制限を10月末まで延長した。昨年は旅行制限のため、空港経営が傾いたのに、今はビジネスが立ち行かなくなっている。

 一方、最大手エンジンメーカーを含む航空宇宙企業は、部品調達が間に合わず、納期を逃すと警告している。ここでもまた、需要不足ではなく、サプライチェーンの供給不足で航空宇宙産業は停滞している。

 なぜ、このような事態に陥ったのか。もはや、Covid-19のせいとは言えない状況だ。中国のような例外を除けば、ほとんどの国が2022年初頭まで空の旅を妨げるルールを解除し、ほとんどの人が再び自由に空を飛べるようになっている。少なくとも理論上は。

 カギは人手不足だ。2020年第2四半期に収益が減少し、コスト削減のために従業員の解雇や一時解雇を急いだ企業は、元従業員の多くが元の職場に戻ってきていないのに気づいている。

 代わりになる新しい人材を見つけるのは簡単ではない。手荷物運搬係や機械オペレーター、パイロットや設計エンジニアの育成には時間がかかる。また、セキュリティ・クリアランス取得が必要な場合も多い。航空分野や航空宇宙工学のキャリアには、以前の魅力はない。

 航空業界は、この件から教訓を2つ学ばねばならない。どちらも当面の問題を解決することはできないが、少なくとも将来同じようなシナリオが起こるのを阻止する方向に向かうはずである。

 ひとつは、技術の限界を押し広げ、長距離の移動を可能にし、人類の幸福の総和に貢献するという点で他の追随を許さない航空宇宙・航空産業で、若い人々を惹きつけ、キャリアを積むことを決意させる努力がもっと必要だ。

 もうひとつは、自動化が進んでいるにもかかわらず、ほとんどすべてのビジネスにおいて、人材が重要資産であることに変わりはないということだ。多くの従業員は、会社への忠誠心や自らの職業に誇りをもっている。激動の時代に経験豊富な従業員を切り捨てることに熱心な企業は、ダウンサイジングよりもアップサイジングの方がはるかに難しいことにすぐに気がつくはずだ。■


Why aviation sector is struggling to scale up after pandemic woes | Opinion | Flight Global

20 August 2022