ウクライナ戦のとばっちりを受けた格好のZIPAIRが機体デザインの一新を迫られている。合わせてサンノゼ直行便開設を発表。

 

Photo: ZIPAIR


本の格安航空会社ZIPAIRは火曜日、今年12月にカリフォーニア州サンノゼ直行便を就航させると発表した。また、「Z」を取り除く新しいカラーリングを発表した。

ロシアのウクライナ侵攻を受けての変更だ。


新しい機体カラーリング

ZIPAIRの現在のカラーリングは、機体の尾翼に「Z」が描かれているが、この記号は現時点では、ブランディングに悪影響を与えかねない。

ロシアのウクライナ侵攻以来、"Z"は戦車や軍服に描かれ、ロシアでは戦争推進のシンボルになっている。さらに、"Z"はロシアの侵略への支持を示すためにも使われ、ロシア政府は同シンボル使用を奨励している。



ZIPAIRには、シンボルマークから、ロシアと関係があるのかと疑問視する声が上がっている。ZIPAIRの西田真悟社長は、この問題を収束させるべく、次のように語った。

「説明受けずに見れば、そう感じる人もいると思います」

Zマークには否定的な意味合いがあるため、ZIPAIRはカラーリングを変更すると発表し、2段階による変更を公開した。第一段階では、機体の尾翼にある「Z」の上にデカールを貼る。第1段階は今月開始する。2022年12月から2023年春の第2段階では、尾翼の完全な塗装が行われる。


ZIPAIR


サンノゼ(SJC)直行便を就航


ZIPAIR東京は2日、成田で記者会見を行い、2022年に国際線ネットワークをさらに拡充することを決定し、その詳細を発表した。2022年12月より、ZIPAIRは東京成田(NRT)-北カリフォルニアのサンノゼ国際空港(SJC)間に直行便を就航させる。

 同路線は今年12月就航を予定しており、秋ごろから予約受付を開始する。同航空のプレスリリースでは、「就航は政府の認可を条件とする」と記されている。スケジュールや運賃はまだ発表されていない。


 ミネタ・サンホセ国際空港の航空部門ディレクター、John Aitken氏は次のように述べた。「ZIPAIRが今年後半にミネタ・サンホセ国際空港の一員となる予定と本日発表し、大変うれしく思います。ZIPAIRは、テクノロジーを活用して効率的で利用しやすい旅行体験を提供する新しいタイプの航空会社であり、サンホセとシリコンバレーに最適な航空会社です。SJCと東京-成田を結ぶ直行便の計画が今後進むにつれ、ZIPAIRのチームと協力できることを楽しみにしています」。


ZIPAIR Tokyoについて


ZIPAIRは、日本航空の100%子会社。2018年に就航したZIPAIRは、ローコストキャリアのビジネスモデルながら、完全カスタマイズ可能な旅行体験の提供を特徴とする。290席仕様のボーイング787-8ドリームライナーを運航し、搭乗クラスすべてで無料WiFiを提供する。ZIPAIRは、非接触型機内サービスを提供する数少ない国際線航空会社だ。スマートフォンやタブレット端末を利用した機内食のセルフオーダーシステムを導入している。成田を拠点とするZIPAIRは、現在、バンコク、ソウル、ホノルル、ロサンゼルスの5都市に運航している。■


Why The War In Ukraine Prompted A Japanese Carrier To Change Its Livery

BY

LUKAS SOUZA

June 18,2022


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