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2025年12月26日金曜日

ジェットブルーと日本航空のマイレージ提携が終了

 

ジェットブルーと日本航空の提携が一年未満で終了となった理由

JetBlue Airbus A321neoクレジット:Shutterstock | Simple Flying

Simple Flying

アーロン・ベイリー

https://simpleflying.com/jetblue-japan-experiment-brief-flight-never-soared/

ニューヨーク拠点のジェットブルーは、日本航空とのマイレージ提携を終了すると発表した。これにより、ジェットブルーのマイレージ会員は来年3月31日以降、日本航空便へのポイント交換ができなくなる。日本航空が共有した情報によれば、提携は1年も続かなかった。この提携が失敗した原因について疑問が浮上している。

ジェットブルーは現在アジア路線を運航していないが、アメリカ合衆国国内で日本航空が就航する主要ゲートウェイには就航している。これにはロサンゼルス(LAX)、サンフランシスコ(SFO)、シアトル(SEA)-季節便としてサンディエゴ(SAN)、ニューヨーク(JFK/HND)、シカゴ(ORD)、ボストン(BOS)、ダラス・フォートワース(DFW)が含まれる。

短命に終わった提携

ジェットブルーのマイレージプログラム「トゥルーブルー」は、インディペンデント紙が指摘するように、エールフランス/KLMのフライングブルー、アメリカンエアラインズのAアドバンテージ、アラスカエアラインズのマイルージープラン、ヴァージンアトランティックのフライングクラブ、エアカナダのエアロプランなどと並び、業界最高水準と評価されてきた。

B6とJLのポイント提携が3月31日で終了するにあたり、ジェットブルーは既にJL便にポイントを交換した乗客に対し、2026年4月1日以降に予約した旅程も含め、全ての旅程が有効であると保証した。現在、乗客はJLの国際線・国内線ネットワークにおいて、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスの旅程にトゥルーブルーポイントを交換できる。ジェットブルーは金曜日に以下の声明を発表した:

「TrueBlue会員は、当該日までに予約した日本航空便に対し、引き続きポイントを利用できます。既存の全予約は有効です」

JetBlue のTrueBlue

JetBlueのマイレージプログラム「TrueBlue」では、フライト・追加サービス・提携航空会社を通じてポイントを獲得できる。これらのポイントは航空会社のネットワーク内でいつでも利用可能で、利用制限日はない。同社はポイントプール機能も提供しており、最大7名の友人や家族とポイントを共有することで、より迅速にポイントを獲得・利用できる。

また、TrueBlue会員の特典有効期限を1ヶ月延長し、2025年12月ではなく2026年1月末までとした。これにより会員は現在の特典を31日間追加で享受できる。モザイク・シグネチャー会員向けのその他の変更点としては、米国国内および大西洋西側路線利用時に、最大2個の受託手荷物無料化(モザイク2、3、4会員対象)、無料アップグレード、無料アルコール飲料の提供が含まれる。

ジェットブルーは2026年に日本航空と提携を終了するが、ユナイテッド航空の「ブルースカイ」とのロイヤリティ提携を継続するほか、ケープエア、コンドル、エティハド航空、ハワイアン航空、アイスランド航空、カタール航空との提携も維持する。その他の提携航空会社にはJSX、シンガポール航空、南アフリカ航空が含まれる。コードシェアおよびインターライン提携先にはエアリンガス、エア・セルビア、ブライトライン、ブリティッシュ・エアウェイズ、イスラエル航空、ポーター航空、トルコ航空がある。

ジェットブルーの事業再編

提携終了の理由は不明だが、これはジェットブルーが米国内の運航に注力し直した時期と重なる。フィラデルフィア、ジャクソンビル、ノーフォーク、リッチモンド、バッファローなどからプエルトリコへの新路線が来年3月から就航する。また今年、ジェットブルーはマイアミ国際空港(MIA)発着便の運航を終了した。

これは、同社が新路線で運航する機材を解放しようとしているためであり、マイアミ発着の収益性の低いフライトは終了した。依然としてサンシャインステートに向かう旅行者は、フロリダ州にある他の多くの航空会社のゲートウェイを利用することができる。現在、ジェットブルーはデイトナビーチ(DAB)、フォートローダーデール(FLL)、フォートマイヤーズ(RSW)、ジャクソンビル(JAX)、キーウェスト(EYW)、オルランド(MCO)、サラソータ(SRW)、タンパベイ(TPA)、ベロビーチ(VRB)、ウェストパームビーチ(PBI)への通年または季節限定のフライトを提供している。

航空会社のロイヤルティの変化に関する専門家の報道を購読するニュースレターに登録して、航空会社の提携、ロイヤルティプログラムの変更、路線の再編に関する詳細な報道と分析、およびジェットブルーと日本航空の提携解消などの影響に関する明確な説明を受け取ろう。購読ジェットブルーは、初の空港ラウンジ「BlueHouse」をニューヨークの JFK空港に開設したほか、2026年にはボストン・ローガン国際空港 (BOS) にも新しいラウンジを開設する。ジェットブルーは、270機以上の航空機を運用し、北米、中米、南米、カリブ海地域の114の国内および国際線、ならびにヨーロッパへのフライトを運航している。本社はニューヨークにあり、ボストン、フォートローダーデール、ニューヨークJFK、オルランド、ロサンゼルス、サンファンから多くのフライトを運航している。■


JetBlue’s Japan Experiment: A Brief Flight That Never Soared

Simple Flying

Aaron Bailey

https://simpleflying.com/jetblue-japan-experiment-brief-flight-never-soared/

アーロン・ベイリー

ジャーナリスト - アーロンは旅行・観光業界で14年の経験を持ち、Simple Flyingチームに加わった。ニュージーランド、ヨーロッパ、北米のグローバル企業向けに空港や旅行コンサルティングの経歴を持つ。熱心な旅行者として、アーロンは5大陸52カ国以上を訪れている。ニュージーランド・カンタベリー在住

2025年11月24日月曜日

リージョナル路線機材の更新で日本航空が最大70機の新型ジェット機とターボプロップ機を導入へ(Simple Flying)

A JAL Emrbaer E170 landing

Credit: Shutterstock



日本航空(JAL)はリージョナル機材の近代化を計画し、最大70機の新規導入を検討しているとジャパンタイムズが関係筋の話として報じた。

報道によれば、JALは単通路ジェット機40機とターボプロップ機30機の導入を検討している。具体的な機種は明らかにされていないが、エアバスA220とエンブラエルE2のどちらかを選択するとみられ、両機種とも100~150席クラスの市場で競合している。

年度末までに決定予定

日本経済新聞によれば、JALは地域航空機編成に関する最終決定を下し、新ジェット機およびターボプロップ機の発注を年度末までに実施する見込みだ。日本の会計年度は通常4月1日に始まり、翌年3月31日に終了する。

JALの地域ネットワーク近代化推進は、運航機種の多様化削減、効率性向上、コスト削減という同社の目標に起因する。同紙によれば、日本の高齢化と人口減少が旅行パターンや長期的な需要に影響を与え続ける中、同社は小型ジェット機への移行も検討している。

日本航空は複数の機種からなる多様なリージョナル用機材を運用しているが、将来的には単一機種への統合を理想としている。ch-aviationの報道によれば、JALの現行機材はエンブラエルE170が18機、エンブラエルE190が14機、ATR 42-600が13機、ATR 72-600が2機、デ・ハビランド・カナダDHC-8 Q400が5機で構成されている。

エアバスA220-300対エンブラエルE195-E2

Front view of the Airbus A220クレジット:Shutterstock

報道によれば、新たなリージョナル機発注にはエアバスA220-300やエンブラエルE2などジェット機に加え、約30機のターボプロップ機が含まれる可能性がある。エアバスA220とエンブラエルE195-E2の両機は、プラット・アンド・ホイットニーのギアードターボファンエンジンを搭載し、座席当たりの燃料消費量を旧世代機より最大25%削減する点で類似の利点を持つ。これにより航空会社は、従来は採算が取れなかった直行路線の運航が可能となる。大型のA220-300は航続距離約6,390キロメートル(3,450海里)を有し、2-3列配置の5人掛け座席による広々とした客室が特徴だ。

エンブラエル E195-E2は、先進的な空力特性、フライ・バイ・ワイヤ技術、PW1900Gエンジンにより、座席あたりの燃料消費量を最大25%削減する。2-2の座席配置で最大146名の乗客を収容でき、リージョナル機と737 MAX 8のような単通路ジェット機の間のギャップを埋める。最大4,815キロメートル(2,600海里)の航続距離と、改良された客室設備、大型窓、改良された頭上収納棚、静粛性の高いエンジンが、快適性と運航の柔軟性を高めている。

ターボプロップ機では、ATRが有力候補だ。JALは既にATR機を運航している。ATR 72シリーズは最大78席の収容力と強固なサポートネットワークにより、特にアジアやヨーロッパの地域航空会社で高い人気を誇っている。

広範な機材更新計画

クレジット:Shutterstock

リージョナル用機材の更新決定は、航空会社の広範な機材更新計画に沿ったものだ。実際、日本航空は2030年までに実施する大規模な機材転換計画を明らかにしている。

ch-aviationによれば、日本航空は現在エアバスA321neo、エアバスA350-900、エアバスA350-1000、ボーイング737 MAX 8、ボーイング787-9ドリームライナーを含む計84機を発注している。2025年3月、日本航空はボーイング737 MAX 8を17機追加発注した。これは2023年に発注した同型機21機に続くものだ。日本のフラッグキャリアであるJALは、ボーイング737-800を737 MAX 8に置き換える計画である。

2024年7月、同社は老朽化したボーイング767の代替計画の一環として、エアバスA321neoを11機発注した。現在、国内線で27機の767を運航している。長期戦略として、国内線ではワイドボディ機の使用削減を目指している。国際線では、2030年までに長距離路線網を最大50%拡大すると発表している。重点地域は「北米とアジア」だ。この計画に対応するため、同社は昨年のファーンボロー航空ショーでエアバスA350-900を20機追加発注した。同型機はボーイング777の代替として運用されているが、今回の追加発注分は今後の国際線拡大にも対応する。■

Regional Fleet Renewal: Japan Airlines Seeking Up To 70 New Jets And Turboprops

By 

Vyte Klisauskaite

https://simpleflying.com/regional-fleet-renewal-japan-airlines-70-jets-turboprops/


Vyteは航空ジャーナリストとして4年以上の経験を持つ。Simple Flyingチームに加わる前は、様々な航空メディアで活動し、国際空港のチェックイン業務を監督した。中国学の学位を持つVyteの報道は主にアジアと東欧市場に焦点を当てている。リトアニアのヴィリニュスを拠点とする。


2025年11月10日月曜日

日本航空のフリート構成(2025年)(Simply Flying)

 


JAL A350 Departing Tokyo

Credit: Shutterstock


クレジット:Shutterstock


日本航空は、欧州や北米への長距離路線、高需要の国内路線、そしてその間のあらゆる路線を運航するため、大規模で多様な機材を保有している。ch-aviationが公開した現在の機材データによると、日本のフラッグキャリアでありワンワールド加盟の同社は現在、合計201機の航空機を保有している(ウェットリース運航の51機を含む)。さらに84機が発注済みだ。

本記事では、日本航空の多様な日常運航を支える様々な航空機について、データを基に詳しく見ていく。また、日本のフラッグキャリアである同社の機体の将来像、ならびにワイドボディ機とナローボディ機の両方における未納入機の発注が意味するところについても考察する。

ナローボディ機

JAL 737 In Tokyoクレジット: Shutterstock

日本航空は現在、ボーイング737-800を46機運航している。これらの人気の単通路双発ジェット機の平均機齢は15.3年で、全機齢平均の10.6年を上回る。うち4機はウェットリース契約で日本航空に提供されている(1機はJTA、3機はスプリング航空からのリース)。aeroLOPAによれば、これらの機体は2種類の2クラス構成を備えている。

JALの737国内線仕様はビジネスクラス20席(5列配置)、エコノミー145席(6列配置)であるのに対し、国際線仕様はビジネスクラス12席(4列配置)、エコノミー132席となっている。今後、同社はナローボディ機材の近代化を推進し、ボーイング737 MAX 8型機38機とエアバスA321neo型機11機の導入を計画している。後者の発注について、JAL調達担当上級執行役員の中川幸夫は次のように説明した:

「最新鋭で燃費効率に優れた航空機の導入を加速し、乗客に優れたサービスを提供するとともに排出量を削減します。エアバス機を追加導入することで、両社のパートナーシップはさらに深化するでしょう」

ワイドボディ機

Japan Airlines Boeing 787 taking offクレジット:Simple Flying

日本航空はエアバスとボーイングの両方の機種を保有している。エアバス製では、平均機齢1.4年のA350-1000を10機、平均機齢4.8年のA350-900を16機保有している。以前は17機目を保有していたが、この機体は2024年1月に羽田着陸時にダッシュ8と炎上衝突した事故で全損となった。

一方、JALのボーイング製主力ワイドボディ機は787ドリームライナーで、現在23機の787-8と22機の787-9を運航している。しかし、米国製双通路機はこれだけではない。さらに27機の767-300ER(貨物機3機を含む)と10機の777-300ERが導入されている。

日本航空のワイドボディ機群が他と一線を画す主な特徴は、ボーイング787ドリームライナーの機体が2-4-2レイアウトで1列あたり8席のみである点だ。通常見られる3-3-3の9席配置と異なる。今後、787をさらに10機、A350を25機追加発注している。

リージョナル機

JAL Embraer E170

クレジット: Shutterstock

リージョナル機も日本航空において重要な役割を担っている。同社の唯一のターボプロップ機は、仏伊のATR製である。現在、JACおよびHACからウェットリースで運航するATR42-600が13機、JACからウェットリースで運航するATR72-600が2機存在する。前者は48席、後者は70席を擁する。

これらの機体は全席エコノミークラス仕様だが、日本のフラッグキャリアが現在運航するエンブラエルのリージョナルジェットでは必ずしもそうではない。実際、上図のJALのエンブラエルE170(E-Jetファミリー)はエコノミークラス76席だが、より大型のE190の95席は2クラスに分かれている。具体的には、ビジネスクラスが15席(2-1配置)、エコノミークラスが80席(2-2配置)だ。

E170は18機とE190の14機より数が多いが、平均13.8年と両機種で最も古い。対照的にE190の平均機齢はわずか8.4年だ。両機種で全機はJエアからのウェットリースで運航されている。■

ジェイク・ハーディマン

ドイツ語学の学位を持つジェイクは、歴史と地域航空に情熱を注ぎ、新たな航空会社や航空機を試すことを楽しんでいる。ブリストル、トゥールーズ、シアトルなど世界各地のOEM施設を訪問し、最近では旅客として150便目のフライトを達成した。英国ノーフォーク在住。


The Japan Airlines Fleet In 2025


By 

Jake Hardiman

https://simpleflying.com/japan-airlines-fleet-2025/



2025年3月19日水曜日

日本航空がボーイング737 MAX8 17機とエアバスA321neo 11機を発注―うちMAX8は737-800の、A321neoは767の後継機材の位置づけだ

 JAL 737 MAX Rendering

Image: Japan Airlines



日本航空は、ボーイング737 MAX 8発注を追加し、国内線機材の近代化を支援する。今回の購入でボーイング737 MAX 8の発注は40機近くに達し、737ファミリー旧型機と置き換える。エアバスA321neoの11機とともに、日本航空の国内線機材に新鮮さを与える。


既存の発注分に追加

2023年3月、ボーイングが次世代ジェット機737 MAXの発注に関し日本航空との契約に近づいているという噂が流れ始めた。日本のフラッグ・キャリアはすでに、単通路ファミリーの一世代前のモデルである737-800を大規模かつ長期的に運航しており、MAXがその後継機であることは明らかだった。

 その時点では、JALのボーイング737 MAX 8へのコミットメントは21機発注にのぼり、就航は2026年とされていた。しかしさらに17機を購入し、同型機の総注文数を38機としたことを明らかにした。同社は「主に国内線に就航中のボーイング737-800型単通路機の後継機となる」と確認した。


 ch-aviationが発表したデータによると、同社による737 MAX 8の発注総数は38機となり、現在保有する737-800型機の45機に近づく。環境面では、日本航空は「より燃費の良い航空機にアップグレードすることで、CO2排出量をさらに削減し、より持続可能な未来に貢献することを約束します」と付け加えている。


日本航空の既存のボーイング737型機

日本航空が現在保有する45機のボーイング737-800ナローボディ・ツインジェットは、平均機齢14.9年と古い機体である。これは、日本のフラッグ・キャリアが保有するフリート全体の平均機齢10年を大きく上回っており、ボーイング737-800より平均機齢が高いのは、老朽化した767-300ER型機と777-300ER型機のワイドボディ(18.2年と17.9年)だけだ。

 日本航空の737-800は現在、主に国内線に配備されている。これは、航空分析会社であるCiriumが公開している現在のスケジューリングデータからも明らかで、2025年4月現在、同社が同型機で運行している国際線はわずか176便で、中国と台湾に就航している。一方、2025年4月にボーイング737-800で運航される国内線は、合計約6,764便にのぼる。

 aeroLOPAによると、日本航空のボーイング737-800型機の国際線は、ビジネスクラスが4列シートで12席、エコノミークラスが132席となっている。国内線では、ビジネスクラスが20席(5人掛け)、エコノミークラスが145席と、密度が高くなっている。


エアバスA321neoも導入

JALは2026年度に737 MAXの導入を開始する予定だが、JALの国内線および短距離路線の機材を近代化するナローボディはこれだけではない。JALは本日、2028年度からエアバスA321neoを11機導入すると説明した。これらは東京羽田空港(HND)で運行中のボーイング767の後継機となる。

 ボーイング737 MAX 8とエアバスA321neoの導入は、日本航空の機材近代化プログラムの一環であり、同社の説明によれば「約90機の新機材導入で成長をサポートする」ものである。同社は、エアバスA350およびボーイング787ワイドボディ機も発注中であり、「需給に見合った機材更新は収益性をさらに高める」と付け加えている。■



Japan Airlines Plans Order For 17 Boeing 737 MAX 8s & 11 Airbus A321neos

By 

Jake Hardiman


https://simpleflying.com/japan-airlines-order-17-boeing-737-max-8-11-airbus-a321neo/


2025年1月29日水曜日

ブームの XB-1デモ機が超音速飛行に成功(The War Zone)―ターミナル1(民間航空)、ターミナル2(軍用航空)共通記事とさせていただきます

ブーム・スーパーソニックのXB-1デモンストレーターが今日11分余りで超音速に達した。YouTubeのスクリーンショット



音速超えのマイルストーン達成は重要な進展で、ブーム・エアロスペースは超音速民間機を飛ばした初の民間企業となった


ブーム・スーパーソニックのXB-1実証機が音速の壁を破り、オーバーチュアとして知られる55人乗り超音速旅客機の設計につながる取り組みで大きなマイルストーンとなった。同社のプログラムは民間航空のみならず、軍事的にも重要な意味を持つ可能性がある。


ブーム・スーパーソニックのXB-1デモンストレーターが初めて音速の壁を越え、超音速に達した。 YouTubeのスクリーンショット


 同機は、元米海軍の飛行士でブームのテストパイロットであるトリスタン・"ゼペット"・ブランデンブルグによって、カリフォルニア州モハベ航空宇宙港を離陸し、マッハ1.1の速度を記録した。 飛行中、XB-1はA.J. "フェイス "マクファーランドが操縦するATACミラージュF1とT-38タロンの2機の超音速ジェットに随伴された。飛行中、XB-1は3回超音速領域に突入し、30分強の飛行の後、モハベに無事着陸した。


テストパイロットのトリスタン "ゼペット "ブランデンブルグが操縦するXB-1は、本日カリフォルニア州モハベ航空宇宙港から離陸した。


YouTubeスクリーンショット追撃機ミラージュF1を従えたXB-1。 



1947年10月、世界で最も有名なテストパイロット、チャールズ・E・"チャック"・イェーガーが人類で初めて音速の壁を破ったX-1ロケット機にちなみ名付けられたベルX-1超音速回廊の地図。 アメリカ空軍


 XB-1は、X-1、ノースアメリカンX-15、ロッキードSR-71ブラックバードなどの歴史的な初飛行を基に、"テストフライトバレー"で飛行する最新の超音速プラットフォームとなった。

 最終的に、XB-1の最高速度はマッハ2.2(時速1,687.99マイル)程度になると予想されている。

 「ベビーブーム」とも呼ばれるXB-1は、オーバーチュアの3分の1スケールの技術実証機である。2024年3月22日にモハベで初飛行を行った。その飛行中、XB-1は最高速度238ノット(時速273マイル、マッハ0.355)で飛行し、高度7,120フィートを達成した。その際、チーフ・テストパイロットであるビル・"ドク"・シューメイカーが操縦し、T-38タロンのチェイス機を操縦する "ゼペット"・ブランデンブルグが飛行をモニターした。

 ブーム・スーパーソニックは2020年10月7日、米国の民間登録コードN990XBを持つXB-1を発表した。同社は2016年11月、オーバーチュア計画を発表して約8カ月後に、このデモンストレーターを開発していると初めて発表した。

 XB-1は全長62.6フィート(約1.6メートル)、細長いデルタ翼の平面形状で翼幅は21フィート(約1.6メートル)である。炭素繊維複合材、高度なエイビオニクス、デジタル最適化されたエアロダイナミクスなど、洗練された技術がふんだんに使われている。


テスト飛行中のXB-1。 ブーム・スーパーソニック


XB-1はまた、超音速領域へ推進するための一風変わった推進システムも備えている。3基のジェネラル・エレクトリック製J85-15ターボジェットで合わせて12,000ポンド以上の推力を発揮する。広く使われているJ85は、ノースロップF-5やT-38などにも搭載されている。XB-1が発表されて以来、J-36との仮称で中国に先進無尾翼戦闘機として別の3発機も登場した。

 XB-1に比べ、オーバーチュアは全長201フィート(約1.6メートル)で、巡航速度はマッハ1.7(時速1,304マイル)、最大速度はマッハ2.2を達成する。 航続距離は最大4,500海里を見込んでいる。


Boom Supersonic社の旅客機Overtureの完成予想図。 ブーム・スーパーソニック


 マッハ1達成は同社にとって大きな成果であり、将来の超音速旅客機オーバーチュアにつながる重要な意思表示でもある。

 超音速旅行をより多くの旅行者に手頃な価格で提供することを目的として過去に成功した事業者はない。大洋横断路線の所要時間を大幅に短縮することを意図したこの航空機は、「航空会社にとってファーストクラスやビジネスクラスと同様の運賃で採算が取れるよう......設計されている」と同社ウェブサイトは記している。このようなパフォーマンスを有償で利用できたのは、英仏のコンコルドが最後だったが運賃は同等のビジネスクラスの何倍もした。そして、2003年末に商業的な超音速飛行から引退した。


British Airways Concorde taking-off with undercarriage retracting and afterburners. (Photo by: aviation-images.com/Universal Images Group via Getty Images)

ブリティッシュ・エアウェイズのコンコルドが、アンダーキャリッジを格納し、アフターバーナーを点火して離陸する。


 コンコルドに先立ち就航したソ連のツポレフTu-144は、世界初の民間超音速輸送機として1975年に運航を開始した。 しかし、わずか100回ほどの商業飛行を行っただけで、乗客を乗せていたのはその半分にすぎない。同機はその後、NASAの委託を受けるなど、超音速研究機としてキャリアを終えた。

 ブームは過去に、オーバーチュアの1機あたりの製造コストは2億ドルと主張していた。さらに同社のウェブサイトには、「オーバーチュアのオーダーブックは130機に達し、アメリカン航空、ユナイテッド航空、日本航空からの予約も入っている」と記されている。

 ブームによれば、2026年に最初のオーバーチュアを完成させ、2027年に試験飛行を開始、2029年までに型式証明を取得する予定だという。 この計画は非常に野心的であり、さらに多くのハードルを越えなければならない。

 商業市場以外では、オーバーチュアの軍事用途の可能性も見逃せない。2020年からブームは高速エグゼクティブフライト用のオーバーチュアの可能性を視野に入れ、米空軍と協力してきた。政府高官を超音速で移動させることはユニークで非常に名誉ある能力だが、オーバーチュアのデザインは、人員だけでなく貨物の迅速な輸送の可能性も提供する。

2022年7月、ノースロップ・グラマンとブームは、米軍と同盟国軍のために特別にオーバーチュア派生型を開発する協力を発表した。当時ブームは、軍用型は "迅速な対応ミッション "に理想的と指摘していた。


チーフフライトテストエンジニアのニック・シェリカがナレーションを担当した、XB-1の10回目のテストフライトでこう語っている:

「特殊な能力を備えたこの航空機は、医療物資の運搬、緊急医療避難、あるいは従来の航空機よりも高速で広大な地域を監視するために使用することができる。「特殊任務用のオーバーチュアは、様々なシナリオにおいて、他の航空機や地上資産を調整するためにも使用できる」。

 それ以来、オーバーチュアの「軍用型」の開発を進める努力が続けられている。 2023年9月、ブームはノースロップ・グラマンとの協力関係を基に、防衛アドバイザリー・グループの発足を発表した。このグループは、航空機が投入する「国家安全保障任務」の特定を支援することが目的だ。

 しかし、オーバーチュアの商業用途と同様に、軍事化されたバージョンを軌道に乗せるという見通しにも困難が伴う。

 とはいえオーバーチュアの成否を分けるのは商業市場である。先行プログラムの歴史は、商業的な超音速飛行を現実のものにすることがいかに難しいか、特に手頃な価格で実現することがいかに難しいかを示している。しかし、それがブームの最大の目標であることに変わりはない。

 XB-1で音の壁を打ち破ったブーム・スーパーソニックの功績を振り返る価値は大いにある。この野心的な計画に何が待ち受けているにせよ、このエキゾチックなテスト機は、それ以前に登場した超音速のパイオニアたちと同様に想像力をかき立てるのは間違いない。■


Boom! The XB-1 Demonstrator Jet Has Gone Supersonic

Hitting the Mach 1 milestone is an important development and makes Boom Aerospace the first private company to fly a supersonic civil jet.

Thomas Newdick

https://www.twz.com/air/boom-the-xb-1-demonstrator-jet-has-gone-supersonic