Photo: Chris Loh | Simple Flying
それほど驚くべきことではないかもしれないが、次期エアフォース・ワンのカラーリングがどうなるかは大きな疑問であった。今までは。
バイデンが第46代大統領に就任して1年半になる。就任式がパンデミックの真っ只中に行われたこともあり、次期エアフォース・ワンのカラーリング問題は、優先順位からかけ離れていた。しかし、現政権がトランプ前大統領提案のダークブルー塗装を採用しないことがようやく確認された。
コスト増が理由
Politicoによると、大統領と現政権は、ダークブルー塗装によるコスト増を理由に、トランプ前大統領が提案したエアフォースワンのカラーリングを採用しないとある。
レンダリングで見た方も多いと思うが、2019年に公開されたトランプのデザインは、ダークレッドのストライプの下にダークブルーを腹部とエンジンに施すのが特徴だ。この塗装は、工業デザイナー、レイモンド・ローウィがジョン・F・ケネディ大統領向けに1962年に確立したカラーリングに取って代わるものとして設定された。
当時、新デザインについてABCニュース取材に応じたトランプ大統領は、次のように語っている。
「赤、白、青 だ。エアフォースワンは素晴らしいものになる。世界一、最高級になる。赤、白、青がふさわしいと思う」。
現行のカラーリングは、「エアフォース・ツー」や、アメリカ空軍が保有する他のVIP輸送機にも採用されている。写真 Mathieu Marquer via Wikimedia Commons
ダークサイド...
この決断へは、最初は首をかしげるかもしれない。改良型747-8iの2機は新品かつ未使用で、デザインにかかわらず新しいカラーリングが必要だ。では、あるカラーリングが他のカラーリングよりもコストがかかるのはなぜか?
空軍による最近の調査は、提案中のカラーリングの暗色は機体温度を上昇させる可能性があると結論づけている。
「VC-25B下部の暗色は、一部コンポーネントの現在の制限を超える温度上昇に寄与するかもしれないと結論づけられた」-Ann Stefanek, US Air Force spokesperson via Politico
匿名でPoliticoに語った政権関係者は、トランプのカラーリングで「エンジニアリング、時間、コスト」を押し上げる可能性があると付け加えた。最近のニュースを見ていない人のため補足すると、エアフォース・ワンの代替プログラムはすでに予算オーバーで、スケジュールも遅れている。
トランプ大統領が提案した塗装。Photo: Boeing
中立の場はない
深く分裂した米国にとって、バイデン政権による今回の決定は、追加プログラム費用の報告で正当化されたものの、政治判断と見なされる可能性が高い。
未公表の(あるいは未確定の)予算額を節約するというが、VC-25Bのカラーリングに関する決定は、非常に多くの象徴性を持っている。「どのデザインが似合うか?」という問題以上に、むしろ、トランプ前大統領提案の塗装にすれば、本人を視覚的に思い起こさせることになり、その思いは数十年続くことになっただろう。超音速の代替機が開発されるまで。
上記のような理由で、カラーリングの審議で国内が二分されたわけだが、今回の報道と決定で、前大統領の支持者が動揺するのは間違いない。それでも、ようやく答えが出たことで、同機の就航など、もっと重要な内容が前進するのはいいことだ。■
It's Official: Trump Air Force One Livery Gets Scrapped By Biden Administration
BY
https://simpleflying.com/trump-air-force-one-livery-scrapped/
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Chris Loh (2070 Articles Published)
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