Posts

Showing posts from January, 2022

北京オリンピックのオフィシャルエアラインとなったデルタがチームUSAに特別チャーター便を提供

Image
  デ ルタエアラインズ はオリンピック選手団(チームUSA)のオフィシャルキャリアとしてフラッグシップエアバスA350-900でを2022年1月27日の北京行特別チャーター便に投入した。国内各地からロサンジェルスに集合した選手団は同社の歓迎を受けて搭乗した。     デルタ社員が選手を激励した Photo: Delta Air Lines     チームUSAの第一陣は1月27日に北京に向かった。ロサンジェルスでの特別式典をデルタが主催し、米選手団向けオフィシャルキャリアとして存在感を示した。選手、コーチ、トレーナーなど200名超がレッドカーペットから専用ハンガー内で搭乗した。   中国政府の指定により選手は特別チャーター便での移動が求められている。これまでのオリンピックと異なる対応で、デルタによれば従来は選手は一般客と同じフライトで個別に移動していたという。     デルタはA330-900にチームUSA特別塗装を施していたが、今回の特別チャーター便はエアバスA350-900で運行する。デルタは「生涯に一度の体験のお手伝い」と自社の役割を認識している。   「米国を代表する選手団は今回は家族、友人やファンの応援なく活躍します。そのためチームUSA第一便は特別な体験となるよう準備しました」(デルタエアラインズ、マーケティング最高責任者ティム・メイプス)     特別チャーター便らしいサービス   機内ではチームUSAに「特別機内体験」を準備し、14時間のフライトを楽しんでもらおうと企画し、以下を提供する。 チームUSA専属栄養専門家、シェフ監修の専用機内食として、現地採取の新鮮かつ季節特産品を高たんぱく食として提供する 専用アメニティキットとして長く使えるものを提供 フライトアテンダントに特注ユニフォームとしてチームUSAxデルタのデザインマスク、エプロンを準備 チームUSAの選手にスポットライトを当てた特別編成の機内エンタテインメント、ならびにこれまでのオリンピック、パラリンピックでの米選手の活躍場面を提供 デルタ社員から手書き激励メッセージ。メッセージはLAX内でもデジタルで公開される。   200名ものチームUSA選手団、コーチ等がレッドカーペット上を歩いて特別便に登場した2022年1月27日。 Photo: Delta Air Lines   2022

大西洋横断路線の追加に慎重なジェットブルーだが、ニューヨーク=ロンドン線の業績には満足している模様。A321LR(138席)を投入。

Image
  ジェットブルーはJFKからヒースロー、ガトウィックへ毎日一便運航しているが、増便の動きはない。 Photo: via JetBlue.   ジ ェットブルー は1月27日第4四半期営業報告の席上でヨーロッパ二番目の就航地の発表は今年中はないと明らかにしたが、ボストン発の新路線が2022年開設との観測がある。ただし、正式に開設となるかは不明だ。     ヨーロッパ路線追加は今年はない 今年はA321LR(138席)が3機追加納入されるため、ジェットブルーが大西洋横断路線を追加すると見る向きがある。ある面で正しい観測だ。ボストン線が取りざたされているが、進展はない。今夏開設なら、数か月内に発表があるはずだ。一方でジェットブルーがガトウィック空港のスロットを確保したとの報告がある。   ジェットブルーは2022年は控えめな増収になると発表。現有体制で業績を上げるということか。ヨーロッパ就航先の追加は今年はないとしながら、将来の「ある時点で」実現するのは「明らか」と発表の席上で述べている。   ジェットブルーも利益率を見て運行規模を決定する点で他社と変わりはないが、拡大のペースや運航便数の追加が早すぎるとの意見もある。ただ、現在の環境にヨーロッパ線運航コストがあり、さらに大西洋横断により適した機材の調達を先に実現するためとも思われる。   ロンドン線   ジェットブルーはJFK=ヒースロー線を2021年8月11日に開設し、9月29日にガトウィックへも就航した。138席機でプレミアムのミントスイートが24席しかないが、逆に多数の座席を埋めなくてもよいのが利点だ。   小型機の投入で利用空港の選択肢が広がる。ミントスイートを通年で埋めることが前提とはいえ、その他エアライン各社と大きく事情が異なる。   ジェットブルーのロンドン線では観光客や中小企業のビジネス需要に中心をおいている。まず、プレミアムクラスを利用するビジネス需要に照準を合わせるものの、特定企業向けの営業や値引きは行っていない。   「パンデミックからの回復に伴い、需要が高まっているのは確かです。最大例がニューヨーク=ロンドン線で、昨年秋の開設から売上と需要が5倍に跳ね上がりました。 「ロンドンは、旅行規制のため当初予想より遅れていましたが、すぐに軌道に乗りました。また、収益も、この3週間で約30ポイント改善し

ウクライナ危機、ロシアが上空飛行を停止すれば西側経済に大きな損失が発生する。クレムリンがこれを武器にする可能性に注意。

Image
GETTY IMAGES / GREG BAJOR       世界が空路でつながる今日、ソ連時代にはあり得なかった手段をロシアが手にしている   世 界がロシアの動向を不安な目で注視している。ウクライナ侵攻に踏み切るのか、NATO加盟国を強襲するのではないか。だがモスクワでは全く別の企画に踏み出す可能性がある。西側諸国を混乱させるのにクレムリンは複雑な手段は無用だ。西側エアライン各社の上空飛行を停止すればよい。エアライン側にこの事態の警告が出ている。それ以外の我々はグローバル経済により脆弱となっている各国の実態をそのまま受け入れるべきだ。親の世代の冷戦時とは全く違う世界になっているのだ。   ロンドンから北京に飛ぶとする。機体は東に向かい、北海、デンマーク、スウェーデン、バルト海を飛び越え、フィンランド空域に入る。そのまま長大なロシア空域を通過し、一瞬モンゴル上空に入り、中国に到達する。10時間余りで北京に着陸する。   ロシア上空を飛行しない場合、フライトは急にリスクが高くなる。シリア等の上空を通過することになるためだ。現在、西側航空会社でシリア空域の飛行をあえておこなう事は皆無に近いのは当然だろう。同様にロンドン‐北京フライトが中東を通過すればイラク空域を使うことになる。代替ルートはいずれも時間が余分にかかる。ロシアルートは安全かつ頼れる航路なのだ。   このためエアライン多数が長距離路線でロシア上空を通行している。COVID危機前の2019年時点でロシアの空を利用したフライトは300千便に及んでいた。乗客数百万名に加え膨大な量の貨物が当然のようにこのルートの恩恵を享受していた。ヨーロッパ、米東海岸のアジア便はかつてはここまで容易に運用できなかった。当時はアンカレッジに途中着陸して運航が可能となっていた。   ロシアと西側の対立が鮮明になった昨年10月、ロシアは米国エアライン各社に追加上空通過飛行権を与えた。ただし、簡単に発行されたのではない。各社はまず米国務省にロシア当局への橋渡しを依頼していた。「ロシア上空通過は米国エアライン各社のグローバル路線網の維持拡大のカギだ」とエアライン業界は説明していた。上空通過権がないと、不効率な航路を取らざるを得ず、「時間、テクニカルストップ、CO2排出量の増加に加え、これまで獲得しtスロット兼を失うことになります」と業界は

ヴィエトナムエアラインズがヨーロッパ路線を再開へ。ロンドン、パリ、フランクフルト、モスクワへ。

Image
  ヴ ィエトナムエアラインズ (本社ハノイ)がヨーロッパ、英国向け路線の定期運航を今週再開する。初号便はロンドン・ヒースロー行で1月24日に出発する。フランクフルト、モスクワが今週後半に控える。2月より同社はヨーロッパ四地点への定期便運航を開始する。   Photo: Getty Images   COVID-19前の同社はモスクワ、フランクフルト、パリ、ロンドンへ就航していた。2020年3月に同社は国際線全便の運航を停止した。政府チャーターの帰国便を除けば、今週のフライトはヴィエトナムエアラインズのヨーロッパ便の再開になる。   1月24日VN55便がハノイのノイバイ国際空港を離陸し、ロンドン・ヒースローに向かった。機体はエアバスA350-900で所要時間は12.5時間、5,737マイル(9,233キロ)を結ぶ。     翌25日にはVN18便がロンドンを離陸し、復路につく。ただ、直行便ではない。パリ・シャルル・ドゴール経由となる。パリで2時間使い、同機はハノイに向かい、26日09:55に到着予定だ。   27日にフランクフルト定期便を再開する。VN37便はハノイを同日07:05に離陸し、12時間15分かけ、同日のお昼に現地に到着する。復路はVN36便としてハノイに28日09:30に到着する。この便はボーイング787-9で運行する。   最後に、同社はモスクワ便を週末に運行する。28日金曜日の夜、VN63便はハノイを離陸し、10時間45分かけモスクワに向かい、土曜日の朝に着陸する。   モスクワで一日すごし、VN62便は同日遅く復路便となる。ここでもボーイング787-9が投入され、ハノイ到着は翌日曜日午前となる。   ヴィエトナムエアラインズは各路線の運航を毎週行い、2月以降当面は数カ月はこのままいく。ヴィエトナムは限定的な国際線運航を今年1月1日に再開したばかりだ。   これまで同社は政府が後押しした帰国便、チャーター便をヨーロッパ、英国にどうしても必要な乗客のため飛ばしていた。   ヨーロッパ路線再開に先立ち、同社は北米路線を再開していた。再開後の初便は昨年11月jにサンフランシスコに到着していた。   COVID-19は引き続きヴィエトナムの段階的渡航制限解除を難しくしている。ヨーロッパ便は当面は海外に残るヴィエトナム国民と一部許可を取得した利用客が中心

5Gで民間航空にどんな悪影響があるのか。FAAが対応に追われ、エアラインは振り回されている模様。

Image
  Photo: Getty Images   5GのCバンドが航空機高度計に干渉するとの懸念から、一部運航が影響を受けている FAAは耐空証明二点を 昨年末に 発出し、電波障害への懸念を緩和しようとしていた     米 連邦航空局(FAA)は米国内商用機材ほぼ8割に対し通信企業が5G Cバンドを稼働中の各空港にて低視界着陸を認める通告を今週発出した。FAAによればリージョナル各社にも許可を出しているが、一方で新仕様ワイヤレスによる混乱は続きそうだ。       機材大部分が対象   FAAは推定62%の米民間商用機に5GのCバンドが近隣で導入済みの空港での低視界着陸を認めたが、その後事態は進展し、1月20日時点で78%の機材が対象となった。 リージョナル線用のエンブレルE170、E190に加え、FAAは以下の各機材の高度計13型式について使用許可を発行している。   Boeing 717 737 747 757 767 777 787 McDonnell Douglas MD-10 MD-11 Airbus A300 A310 A319 A320 A330 A340 A350 A380     対応が進む   だがFAAが承認したとはいえ、一部空港で運行に影響が出ている。メーカー側では対策が進んでおり、レーダー高度計のデータを飛行制御装備に活用しようとしている。とはいえ、FAAは5G普及の重要性を認識したうえで、全方位で注視している。   「FAAは信頼度に影響がない高度計の型式特定に懸命に取り組んでおり、5G普及に対応する。一部高度計が5Gの干渉を受けると見ている」「航空機の安全確保のため、5G稼働中の環境下で該当高度計を搭載した機体の低視界着陸を禁止する。理由として高度計が誤情報を提示する可能性がある。利用客は事前に利用するエアラインの最新情報をチェックしてもらいたい」(FAAの1月20日付け声明文)     対応に苦しむ業界   5G普及で影響を受けるのは米エアライン各社に留まらない。エミレイツ社長ティム・クラークは自社でも急な運航キャンセルを迫られたため、一連の手続きを「無責任きわまりない」と批判している。LATAMは777機材による米国路線再開に先立ち、運航変更を迫られた。   FAAはCバンドの1月19日利用開始にともない、バッファーゾーンがある空港

ルフトハンザ向け新プレミアムエコノミークラス用シートのデザインがすごい。今年から順次導入とのこと。

Image
  COVID-19後の航空旅行ではこれまで以上に密の回避、プライバシーの尊重が重要になるということでしょうか。ただし、プレミアムエコノミー以上の乗客が対象ですね。     ル フトハンザグループ が導入するプレミアムエコノミーの新シートデザインが発表された。ドイツのシートメーカー ZIM が供給し、SWISSの777、A340、ルフトハンザの747-8にまず導入する。その後、ルフトハンザに新規導入する787、777Xも同じ意匠のシートとする。   ZIMprivacy を新シートに採用する。 Photo: ZIM Aircraft Seating   ZIMprivacy がルフトハンザグループに採用された   ZIMエアクラフトシーティング社 ZIM Aircraft Seating が提供する新型座席は従来よりも広いスペースとプライバシーを実現する。   ルフトハンザグループはZIMとの提携を以前から行っている。プレミアムエコノミークラス向けにはZIMagicシートを2014年から提供している。だが、今回は従来製品の大幅な改良となり、今後のルフトハンザ利用客に快適さを提供する。     グループ内各社でブランドイメージを統一していく Photo: ZIM Aircraft Seating   . ZIMprivacyシートを最初に体験するのはSWISSのボーイング777、エアバスA340の利用客となる。今年3月以降となり、次にSWISSが域内路線に投入するA330とルフトハンザの747-8合計19機が続く。新意匠で色調を一新する。   さらにルフトハンザの787にも新シートが導入され、A350も同様となる。導入が遅れている777Xには最初から新型シートが搭載される。   大型個人画面に加え、シートは細部にわたりプレミアム感を演出する Photo: ZIM Aircraft Seating   どこまで快適なのか   まず、パッドの厚みが変わったとわかるはずだ。また、シートはハードシェル構造となり、シェル内でリクライニングする。つまり、後席乗客の個人空間を侵害することはなくなる。 シェル内リクライニング方式はこれまでもあったが、ここまでの快適度はなかった。Photo: ZIM Aircraft Seating     ただし、ハードシェル構造リクライニングはこ