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Showing posts from May, 2022

破綻エアラインに共通する5つの原因とは。成功した経営者の語る驚くべき内容。

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      GETTY     破綻した航空会社には、意外なほど共通の理由がある。   パ ンナム、ブラニフ、ピープルエクスプレス。最近では、ノルウェージャン・エアやWOW。航空業界には成功例も多いが、驚くような失敗例もある。失敗した航空会社が他社に買収され、路線、機材、社員が新たな人生を歩むこともある。 USAエアウェイズ がそうだった。また、その航空会社で働いていた人や、利用していた人にとって、その航空会社が思い出のひとつになってしまうこともある。      あらゆるタイプの航空会社が失敗してきたが、失敗の理由はすべて似通ったパターンだ。航空会社の失敗には重要な理由が5つあり、理由を知り、回避することは、将来の失敗を減らすのに役立つ。その5つを紹介したい。   コスト抑制に失敗 筆者が勤めていた航空会社で新しく最高財務責任者を募集した際のことだ。候補者が当時勤めていた会社より同社が小規模だったため、躊躇していた。候補者のCEOは、「しかし、わが社は60億ドル企業であり、コスト面でも大企業だ!」と言ったそうだ。冗談のような話だが、このような状態は、世界各地の破綻会社の多くに共通している。  航空会社の大部分はプライステイカーだ。つまり、自社で価格設定をコントロールできず、市場が設定した価格に適応する。しかし、各社はコストのほとんどをコントロールしている。失敗した航空会社は、達成可能な収益と発生コストのギャップに適切に対処していなかった。これは、より多くの収益を期待できるビジネスモデルを選択したものの実現しなかったときに、そのビジネスアプローチをサポートする資金を使い切っていたからかもしれない。非効率的な契約を結んだり、「今投資すれば収益はついてくる」というアプローチを取ったからかもしれない。どんなビジネスモデルでも、ほとんどの航空会社は効率的になることができ、コストコントロールは航空会社にとって重要である。 ユナイテッド の「ネクスト」では、コントロール可能なコストは4つの重要な柱の1つだった。     成長を急ぎすぎた 航空会社は、規模が大きくなればなるほど、固定費をもっと広く分散させることができるという、スケール・エコノミーに優れたビジネスだ。航空会社の失敗の中には、急速に成長しすぎて、成長を管理できなくなったことが原因もある。この「先手必勝」アプローチは、結

ボーイングのスターライナーがISSへのドッキングに成功。今回は無人実証飛行だが、7名を運ぶ手段となる。

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  Photo: NASA ボ ーイング CST-100スターライナーが、国際宇宙ステーションとの初のドッキングに成功した。無人旅客宇宙船「スターライナー」は、2019年の初ミッションがソフトウェアの不具合で失敗した後、2度目の試行でドッキングに成功した。  5月20日19時28分(CT)、ボーイングCST-100スターライナーのカプセルが国際宇宙ステーション(ISS)に初めてドッキングした。  スターライナーはUnited Launch Alliance(ULA)のアトラスVロケットでフロリダ州のケープカナベラル米宇宙軍基地から打ち上げられ、約26時間後にドッキングが行われた。  ボーイング・ディフェンス、スペース&セキュリティ社長兼CEOのテッド・コルバート Ted Colbert は、次のように述べた。  「本日のスターライナーによるドッキング成功は、宇宙飛行士を安全かつ確実に軌道に乗せるためのリハーサルとして、重要なステップとなった」。  軌道上飛行試験-2(OFT-2)は、宇宙飛行士が搭乗しない状態で完了した。カプセルは、スターライナーの自律制御システムとヒューストンの地上管制官により誘導され、ISSにいる宇宙飛行士が制御能力を確認するためカプセルを操作することもあった。  ボーイング・スペース&ローンチ社上級副社長のジム・チルトン Jim Chilton は、以下付け加えた。  「スターライナーは、ランデブーおよびドッキングで安全で自律的な能力を実証しました。NASAのために宇宙ステーションへの輸送サービスが可能な民間宇宙船の仲間入りができたことを光栄に思います」。  2019年12月の軌道飛行試験(OFT)がソフトウェアの不具合により失敗に終わった後、2回目の試行で成功した。ボーイングは昨年夏にも、宇宙船の燃料バルブの問題でテストを中止していた。 ミッションは完全無欠ではなかった スターライナー・カプセルは最終的に任務を完了したが、すべてが計画通りに進んだわけではない。  まず、木曜日の打ち上げ時に、12基のスラスタのうち2基が早く切れ、スターライナーの飛行制御システムが自身のスラスタを作動させざるを得なくなった。ボーイングとNASAは、これによる飛行へのリスクはないとしている。 ボーイングはその後、チャンバー圧力の低下でスラスター2つが早期に切断され

An-225再製造をゼレンスキー大統領が発表。費用はロシア賠償金から賄うとしているが....

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    ターミナル1-2共通記事です   ゼレンスキー大統領はAn-225再製造を発表したが、同機の初代パイロットは再製造は決して容易でなく、完成機は全く別の機体になると見ている。   オ レクサンドル・ハルネンコ Oleksandr Halunenko は、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が、ホストメル空港を占拠したロシア軍により破壊された世界に一機しかないAn-225貨物機の新型機を製造すると発表したのを聞いて、喜んでいる。  しかし、「ムリーヤムリーヤ」(ウクライナ語で夢)の愛称で知られる世界最大の航空機の初代パイロットのハルエンコは、代替機は別の機体になると見ている。  ハルネンコは土曜日の午後、The War Zoneに「全く別の航空機になるだろう」と語った。  ハルネンコはムリーヤの設計に携わっていた。  1988年12月21日の初飛行でハルネンコが操縦した機体は、大部分が当時のソビエト連邦のシステムで構成されていた。 「ムリーヤ-2では、ヨーロッパやアメリカなどのシステムに置き換える必要があります」「ハルネンコ)。   ハルネンコはアントノフAn-225の設計も助けながら初飛行を実施した。 Photo courtesy of the Halunenkos      新しい機体は、再度テストを繰り返すことになる。  「結果として別の機体になる」「外見はムリーヤ-1と同じでも、中身は全く違う」。  先週、ゼレンスキー大統領は、ウクライナ学生とのオンラインミーティングで、新たなムリーヤを作る意向を表明した。  インタファクス・ウクライナ通信によると、大統領は、「新規製造に8億ドルが必要」と述べ、「トルコ大統領に第2ムリーヤの製造提案を訴えたが、資金が確保できなかった」 と述べた。  「しかし今回は、資金の問題ではなく、志の問題です。ウクロボロンプロム Ukroboronprom のアントノフチームから声が出た。これは、我が国のイメージの問題であり、今回の戦争で亡くなった優秀なパイロットの問題でもある」  ゼレンスキー大統領は、ロシアが2月24日に侵攻を開始して以来、国を守り命を落としたウクライナのパイロットに新機を捧げる構想を発表した。  「彼らがどれほどのことをしてくれたか、今日、我々はマリウポルに残った人々の命、特にアゾフスタルの命をどれだけ救ったかを

C919生産仕様初号機が初飛行。機体価格が想定以上に高く、欧米他社との差が少ないことに驚きの声。

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  MSN007が初飛行で上海から離陸した Credit: State media Xinhua   C OMAC のC919初期生産仕様機が5月14日初飛行に成功し、遅れていたナローボディ同機での商業運航が近づいてきた。        同機MSN007は現地時間午前6時52分、上海浦東空港を離陸した。3時間2分の飛行の後、同機は同空港に着陸した。  COMACによると、「パイロットとエンジニアは事前に設定のタスクをすべて遂行し、機体の状態も良好だった」。  登録番号B-001JのC919初号機は、 中国東方航空 に納入される予定だ。上海を拠点とする同社は、2021年3月に5機のC919を確定発注し、同型機のローンチカスタマーとなった。中国東方航空は2021年末に初号機を受領する予定でしたが、認証の遅れにより、就航開始は2022年末に延期されている。 一方、中国東方航空は5月10日に証券取引所へ通知を出し、C919 4機、COMAC ARJ-21 24機、 エアバス A350-900 6機、 ボーイング 787-9 4機の合計38機の取得のために150億元(22億ドル)を調達する計画を表明した。  注目すべきは、今回の申請で初めてC919とARJ-21の価格が明らかになったことだ。C919は1機9900万ドル、ARJ-21は1機3800万ドルである。国営COMACの9,900万ドルという価格は、業界アナリスト予想の5,000万ドルの2倍近くで、欧米の同業他社に迫る水準だ。ボーイング737-8の定価は1億2160万ドル、エアバスA320neoの定価は2018年1月で1億1060万ドル。  C919の機体価格が比較的高いため、同機は欧米の同型機に対し競争力が劣るが、同型機を国内で展開する場合、空港や航空当局から優遇を得られることは既定の方針だ。   CFM Leap 1Cエンジン2基を搭載したC919は、2017年に初飛行した。■     COMAC's First Production C919 Takes Flight; Price Higher Than Estimate | Aviation Week Network Chen Chuanren May 16, 2022

ルフトハンザがボーイング応援の発言。買い手市場の今だからこそ、ボーイングには元気になってもらいたい?

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  ルフトハンザ のカーステン・シュポア Carsten Spohr CEOが、 ボーイング の業績回復、復活を信じていると発言した 。 エアラインとしても機材メーカーの健全な競争があったほうが商売上得なので落ち目のボーイングにエールを送ったのでしょうね。 Photo: Boeing ボ ーイングは、ルフトハンザ・ドイツ航空のカーステン・シュポアCEOから心強い発言を得た。シュポアCEOは米国に滞在中で、経営難に陥ったボーイングを応援するため時間を割いた。シュポアは、ボーイングが問題に直面していることを認めながらも、ルフトハンザは同社を強く信じており、同社は再建と回復を遂げるだろうと述べた。 ボーイング、ルフトハンザCEOの後押しを受ける ボーイングは最近、市場シェアを大きく失い、ライバルの エアバス に受注を奪われている。737 MAXの失敗、787ドリームライナーと777Xプログラムの遅れが、同社の足かせとなり続けている。しかし、ロイターによると、シュポアは今週ワシントンで、問題があっても、ボーイングをしっかり支持していく姿勢を示した。 「アメリカの象徴としてのボーイングは立ち直るはず」と述べた。ルフトハンザはボーイングの大口顧客だった。だが最近では、ボーイング747-400と747-8の27機、エンブラエルとボンバルディアのリージョナルジェットを除けば、ルフトハンザはエアバスを使用している。しかし、シュポアCEOは、ボーイング関係者を含む聴衆に対し、「ボーイングを信頼している」と語った。 ルフトハンザ CEO のカーステン・シュポア Photo: Lufthansa ルフトハンザがボーイング受注を後押し ルフトハンザはボーイングに、32機の787-9、2機の777貨物機、777-8貨物機、20機の777Xの未達発注を有する。しかし、ルフトハンザはA350、A320neos、A321neosなど、エアバスにほぼ2倍の機数を発注している。ルフトハンザが今後導入する機材は、数ではエアバスに偏っているが、金額では、60機以上のボーイングのワイドボディが、エアバス向け発注額に匹敵する。  ルフトハンザはボーイングの旅客機777Xと貨物機777-8のローンチカスタマーとなる。ボーイングは、ルフトハンザがボーイング旅客機で初めてカスタマーになった長い歴史を継続すると述べてい

ブームが開発中の超音速旅客機のインテリアなど情報が開示され、より快適な乗客体験の実現をめざしていると判明。

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超音速旅客機の再開へ期待が集まる中、同分野のリーディングカンパニーが乗客を感動させることになるのか。 Photo: Boom Supersonic 新 しく登場する超音速旅客機は、コンコルドと比較にさらされる。しかし、コンコルドの初飛行から50年の歳月が流れており、乗客の飛行体験にも改善を期待したいところだ。  コンコルドは、乗客にとって快適とはいえなかった。座席は狭く、窓は小さく、高騒音だった。同機の運航会社は、シェフの食事やビンテージシャンパンなど、機内サービスで快適さの欠如を補っていた。  CNNのリチャード・クエストが語るように、妥協はあったが全体として爽快な体験だった。  「コンコルドは狭く、100席ほどしかなかった。オフィスチェアやバケットシートのような座席で、窓はとても小さかった。だが笑みがこぼれない乗客はいなかったはずだ」。 コンコルドの客室 Photo: dschwen via Wikimedia  しかし、そこに妥協のない新顔が現れた。ブーム・スーパーソニック Boom Supersonic が近々発表する旅客機オーヴァチュア Overture は、最初から最後まで素晴らしい乗客体験の提供を目標としている。このコンセプトを実現するため、Boomは自社内で開発に取り組んでいる。 インテリアを自社開発  エアバス や ボーイング が、エアバス・エアスペース仕様のような独自インテリアを提供しているが、通常、客室デザインの専門家とのパートナーシップで開発している。航空会社は、客室の備品や色、素材、仕上げについて最終的な決定権を有する。  ブームの顧客も、オーヴァチュアのインテリアソリューションのカスタマイズを要求することは間違いないが、Boomによるキャビンスペースへの革新的な取り組みは止まらない。Simple Flyingは、同社の創設者兼CEOブレイク・ショールBlake Schollに、オーヴァチュアでの旅行体験がどこまで魅力的になるのかインタビューした。  「当社の目標は、まったく新しい乗客体験を提供し、機内に入ったときよりも降りたときに気分がよくなるようにすることです。OEM他社と異なり、当社では乗客体験の開発に社内投資しており、信じられないほど有能なデザインチームが取り組んでいます」。 100%SAFで飛行するオーヴァチュアでカーボンニュート