2022年11月11日金曜日

中国の入国制限が一部緩和された。だが、中国がコロナ共存に向かう兆候はなく、自由な入国体制には程遠いまま。

 


Photo: Getty Images


中国に入国する国際旅客への制限が緩和された。

中国はゼロコロナ措置を後退させ、入国を簡単にできるようした新しいガイドラインを打ち出した。それでも中国は、他国が大きく開放されているにもかかわらず、厳しい措置を取り続けている。今回の動きで、中国もついにCOVID関連の規制を緩和すると見る向きもあるが、結論は時期尚早とする声もある。

新しい規則

中国がCOVIDゼロ政策を緩和したため、入国する外国人旅行者は以前よりCOVID関連のプロトコルが少なくなるる。大きな変更点としては、ホテルや国施設での検疫期間を5日間に短縮し、その後3日間自宅待機にしたことだ。以前は、入国者はホテルや政府の検疫施設で7日間、自宅で3日間過ごさなければならなかった。

もう一つ重要な変更点は検査要件で、出発前のPCR検査が2回から1回になった。中国への入国はまだ他国ほど簡単ではないが、この緩和により、旅行者の信頼が多少高まることが期待される。

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中国でのCOVID感染者が増加中と言われる中、厳しい姿勢が緩和されたことは、中国もようやくウイルスと共存する準備が整ったと示している。

航空会社に罰則なし

今月初め、中国がCOVID陽性患者を運んだ便の入国禁止措置の解除へ準備中との憶測が流れた。新しい規則が施行され、中国は実際にCOVID陽性の乗客を乗せた航空会社へのペナルティを廃止した。

中国の政策立案者は、成長を優先し、貿易と消費者の信頼を高める改革の推進に取り組んできた。搭乗禁止ルールの廃止は、その方向への一歩と見なされる。

新ガイドライン

20の新ルールで、当局はCOVID対応を修正した方法で管理することになる。政府施設での検疫期間が7日間から5日間に短縮されたほか、主な規則には次のようなものがある。

  • 密接な接触者の特定は不要となった

  • 高リスク地域を離れる人は、集中検疫施設ではなく、自宅で7日間過ごす

  • 集団検査を大部分の地区で撤廃し、市中検査は感染源が不明な場合のみ行う

ガイドラインでは、ワクチン接種率の向上、特に高齢者のブースターショット、学校でのパンデミック対策の改善、隔離された人々への十分な物資と必要な医療の提供なども求めている。

慎重な受け止めも

今回の変更の好影響はすでに現れている。中国報道を受けて香港の株価は7%以上上昇し、アジア太平洋地域の株式市場でも同様の傾向が観察された。

しかし、この新ガイドラインが長期的な意味を持つのか、それとも短期措置に過ぎないのか、疑問視する声もある。Bloombergは、Jones Lang LaSalle Incのチーフエコノミスト兼大中華圏調査責任者であるBruce Pangの発言を引用している。

「COVID政策は短期的に微調整されているにすぎず、焦点は事例の排除とより正確な対策の間に移るだろう」。

それでも、今回のガイドライン改訂は、中国だけでなく、全面再開後の大きな経済活性化を期待するアジア全体に明るい話題をもたらすに違いない。■


China Scraps Flight Bans And Eases COVID Quarantine Rules

BY

GAURAV JOSHI.


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