2023年12月23日土曜日

民間商船へのドローン攻撃は紅海からインド洋へ拡大。多国籍対応部隊は形のみできたが、機能には疑問。日本はなぜこの事態を静観シているのか。あるいはそもそも関心を示していない?

 紅海だけでなくインド洋にまでドローン襲撃事件が拡大してきました。世界の通商事情に大きな脅威です。ここまでの広がりだとフーシ派手はなく背後にいるイランが動き出したと見るべきでしょう。日本では相変わらず国会議員の裏金づくりに騒いでおり、経済国境線という認識、地政学のインテリジェンスが圧倒的に不足しているのを感じます。The War Zone記事を編集しています。


(UKMTO)(UKMTO)

新海軍連合に亀裂、インド洋に広がるドローン攻撃

プロスペリティ・ガーディアン作戦で軍の指揮下に自国艦船を置くことに同意しない米国に最も親密な同盟国も出てきた

海、バブ・エル・マンデブ海峡、アデン湾を通る海運をフーシの攻撃から守るためのアメリカ主導の連合軍「オペレーション・プロスペリティ・ガーディアン」Operation Prosperity Guardianは、結成と同時に大きな亀裂を見せている。さらに、商業船舶へのドローン攻撃は、イエメン海岸から遠く離れたインド沖にまで広がっているようだ。

今週初めに米国防総省が発表したところによると、多国籍海軍安全保障連合に参加することに合意した国は全部で20カ国あり、うち数カ国は名前を明かしたくないとしている。最大の問題のひとつは、この20カ国のうち、実際に艦船等を提供するのはごく一部だということだ。実際、多くはほんの一握りの人員を派遣するだけである。特にスペイン、イタリア、フランスが、安全保障活動の一環として派遣される艦船を米海軍の指揮下に置くアメリカの要求を拒否している。

ロイター通信によると、スペインはNATOかEU主導の作戦にのみ同意すると表明している。イタリアのフリゲート艦ヴィルジニオ・ファサンはこの地域に派遣されるが、プロスペリティ・ガーディアン作戦の一環として派遣されることはないだろう。一方、フランスは参加するつもりだが、自国の艦船が米国の指揮下に入ることは認めない。両国はNATO加盟国で、強力な防空能力を持つ高性能艦艇を派遣しているため、これは大きな問題である。今回の非常に資源集約的な事業には有能な軍艦が必要だ。

このような大混乱の作戦で多国籍連合を取りまとめるのは決して容易なことではないが、アメリカに一番親しい同盟国にこのような動きがあったことは、確かに後退である。また、海運への脅威がバブ・エル・マンデブとその周辺をはるかに超えて拡大しているように見える。

つい数時間前、イスラエルと関係のあるリベリア船籍のケミカルタンカーM/V Chem Plutoが、インドの港湾都市ベラバルVeravalの南西約120マイルのインド洋を航行中にドローンに襲われた。

ABCニュースによると、商業船舶に武装した警備員などのサービスを提供する警備請負業を盛んに行っているアンブレイ社は、ドローンが船尾に突き刺さり、火災が発生したが、最終的には船員に怪我はなく消し止められたという。この攻撃により、船は構造的な損傷を受け、若干の浸水があった。同船はサウジアラビアからインドに向かっていた。インド海軍は救難信号を受け、哨戒機と軍艦で対応した。

ベラバルはイエメンの海岸から1,200マイル離れている。これはフーシ派によるこれまでの船舶攻撃よりはるかに遠い。新たな能力が投入された可能性はあるが、それには衛星を使ったマンインザループ接続が必要であり、過去に彼らが使ったものより複雑だ。近くの船から攻撃を仕掛けるのははるかに簡単だが、それもまた、極めて局地的な作戦であった過去に見たものよりも、全体的に複雑な仕事である。現時点では決定的な証拠はないが、今回の攻撃はイランを示唆している。

こうした一触即発の攻撃は、オマーン湾周辺を含む中東全域で発生している。イランは、ますます複雑化するドローン、特に長距離一方向攻撃型ドローンを発射できる、あるいは特別に設計/適応された、ますます大規模な機材を有している。移動標的を攻撃できるマンインザループ機能を持つShahed-136の派生型は、別の種類の攻撃にも使用されている。それでも、こうした攻撃には、ドローンから見通し可能な範囲にコントローラーが必要で、ターゲットが遠すぎて見えないのでなければ、今回のようなケースでは、ターゲットと同じ範囲にいる船が必要だ。このような作戦を成功させるための潜在的な作戦コンセプトは他にも存在するが、これらは確立され、広く使用されている能力に基づいて検討すべき重要な問題である。

フーシ派と支援者イランとの間に明確な線引きをすることは不可能である。これが本当にイランが仕掛けた作戦ならば、イスラエル関連の船舶への散発的な攻撃の背景を、過去のように、フーシ派がパレスチナ人の復讐のため作戦を開始した以前の文脈で見ることはできない。

CBSニュースによると、ホワイトハウスのアドリアン・ワトソン国家安全保障報道官は昨日、次のように述べた: 「紅海での商業船に対する作戦計画にイランが深く関与していたことは分かっている。これは、イランが長期にわたってフーシ派を支援し、地域の不安定化を促してきたことと一致する」。

イランが、このような作戦にもっと直接的に飛び込み、まさにこの用途のために作られたと思われる機材を使うつもりなら、それは大きなエスカレーションのように見られるだろう。また、海上交通の安全確保も難しくなる。インド洋の北端は広大だ。バブ・エル・マンデブ海峡とそのアプローチという比較的狭い海域でさえ、米軍とガタガタの連合軍がまだこれを実行できていないことを考えれば、なおさらだ。

現時点では、これはすべて推測であり、可能性ははるかに低いが、他の潜在的な説明もある。それでも、オペレーション・プロスペリティ・ガーディアンが、対処に苦労している以上に、さらに多くのものを手にしている可能性は十分にある。■



Cracks Form In New Naval Coalition, Drone Strikes Spread To Indian Ocean

BYTYLER ROGOWAY|PUBLISHED DEC 23, 2023 3:25 PM EST

THE WAR ZONE


2023年全米で最も信頼度の高かったエアラインはアラスカエアラインズに決定


2023年の「最も信頼できる」航空会社はアラスカエアラインズ。アラスカがデルタエアラインズを僅差で上回った


  • アラスカとデルタは、定時運航の割合が高く、欠航率が低く、信頼性に関しトップ2の航空会社となった

  • デルタの定時運航率は80.8%と最も高く、僅差でアラスカの79.91%が続いた

  • サウスウェスト、デルタ、スピリットの三社は、フライト変更率が最も低く、ハワイアンとアレジアントは、予定便で最も多くの乗客を運んでいた

末を迎え、顧客満足度や業績に関する指標でエアラインの優劣が明らかになった。消費者金融会社NerdWalletが集計したデータによると、信頼性でトップの座を獲得したのはアラスカだった。

 アラスカ航空は、時間通りに到着したフライトの割合が2番目に高く、キャンセルされたフライトの数が2番目に少なかった。デルタ航空は、定時到着便が最も多く、欠航便がほとんどなかったため、僅差で2位となった。しかし、高いキャンセル率に阻まれた。


定時運行による比較

米国運輸省が公表した最新情報によると、5便中4便以上が予定到着時刻から15分以内に到着した航空会社は1社のみであった。デルタ航空は、今年1月から8月にかけて、定刻に到着したフライトの80.8%を記録した。

 アラスカ航空が79.91%で僅差の2位、アメリカンエアラインズが76.44%で続いた。

 一方、スピリット航空とジェットブルーは65%強の定時到着率を記録した。フロンティアは最下位で、62%だった。


キャンセル

アラスカ航空は、欠航率でも2位につけている。ワンワールド加盟航空会社であるアラスカの欠航率は100便に1便未満で、出発から1週間以内の欠航率は0.86%であった。他社では、キャンセルの1%未満を記録したのはアレジアント航空のみで、直前キャンセルに直面したフライトのわずか0.84%で1位となった。


今年第1四半期から第3四半期にかけて、4社が1%から2%のフライトキャンセルを記録した。ハワイアン航空とサウスウエスト航空はそれぞれ1.31%で3位タイ、アメリカンとデルタは1.5%以上だった。


残りの航空会社4社は、出発から1週間以内の定期便50便に1便以上をキャンセルした。最下位のフロンティアは35便に1便が直前キャンセルとなり、次いでジェットブルーが40便に1便となった。


到着地変更

今年8月までに約1万便が迂回した。サウスウエストが最も多く、2,293便が予定と異なる空港に着陸した。しかし、これは全スケジュールの0.24%に過ぎず、デルタ航空、スピリット航空と並んで第3位となった。


予定フライト数と比較すると、ジェットブルーは迂回を余儀なくされたフライトの割合が最も高かった(0.45%)。これは、追跡期間中に同航空会社が運航した200便に1便以上に相当する。


ハワイアンとフロンティアを利用した乗客が目的地に到着する可能性が最も高かった。ハワイアンのダイバージョンはわずか53便、スケジュールの0.09%、フロンティアのダイバージョンは0.19%で2位だった。

その他の要因

NerdWalletのアナリストは、総合的に最も信頼できる航空会社を決定する際、他の要因も考慮した。乗客の搭乗拒否では、2社が際立っていた。アメリカンは、今年最初の6ヶ月間に5,000人強の搭乗を拒否した。当初予約したフライトに5,782人の乗客を乗せることができなかったフロンティアよりわずかに少ない。


他のすべてのアメリカの航空会社を合わせると、合計2,929人の乗客の搭乗が拒否された。乗客の搭乗拒否を報告しなかったのはハワイアンとアレジアントだけだった。■


Alaska Airlines Named America's 'Most Reliable' For 2023


BY

JONATHAN E. HENDRY

 

2023年12月21日木曜日

ルフトハンザが28年ぶりにボーイング737を購入を再開

 ルフトハンザグループが拡大を続けている様子がわかります。同社としては久しぶりに737発注に動き、エアバスと水が開いてきた単通路小型エアライナーでボーイングとしてはほっと一息というところでしょうか。Aviation Weekの記事からです。




Boeing 737-100ルフトハンザは、1967年に初飛行(写真)し、1968年に就航した737-100のローンチカスタマーだった

クレジット:ボーイング


フトハンザが1965年初頭にボーイング737-100の発注に最終的にサインする前に、ボーイングはこのプログラムをキャンセルしないと航空会社に保証しなければならなかった。3年後、737はドイツで就航した。最初の発注から58年、最後の購入から28年を経た今、ルフトハンザが同機に回帰しようとしている。

 同航空の監査役会は12月19日、737 MAX 40機の確定発注を承認した。ルフトハンザは、他のバージョンに変更するオプションもあるが、優先順位は737-8である。ルフトハンザはまた、エアバスA220-300を40機とオプション20機を発注し、さらにA320neoのオプション40機を確保した。納入は2026年から2032年まで予定されている。

子会社で使用する可能性の高い航空機

 この動きは価格交渉に役立つはずだ 

 「本日の航空機発注により、当社史上最大規模の機材近代化が加速します」と、機材・技術担当のデトレフ・カイザー取締役は語る。「これにより、約200機の発注リストが280機に増加し、さらに120機の最新鋭短・中距離用航空機の購入オプションが追加されます。エアバスとボーイングの両社が、商業、技術面双方で当社を納得させたことを嬉しく思う。加えて、ボーイング737-8の決定により、将来的な短・中距離路線用航空機の調達の柔軟性が増すことになります」。


「ルフトハンザ・グループとの関係は、業界を変えそうな成果をもたらしており、737がローンチカスタマーであるルフトハンザ・グループの航空機に戻ることを大変喜ばしく思います」とボーイング・コマーシャル・エアプレーンズのスタン・ディールCEOは語る。

 ルフトハンザは1995年に最後の737-300を購入し、合計146機を発注していた。同社は、737次世代機(737NG)には手を出さず、737 MAXからも今のところ遠ざかっている。最後の737-300は2016年に退役した。それ以来、ルフトハンザ・グループは様々な子会社でエアバスのナローボディ機を使用するようになった: ルフトハンザ、スイスオーストリア航空ブリュッセル航空ユーロウィングスだ。ルフトハンザが41%の株式取得を目指すITAエアウェイズもオール・エアバスの航空会社である。ターキッシュエアラインズと共同所有するレジャー航空会社サンエクスプレスは、737NGとMAXの混成機材で運航しており、11月のドバイ・エアショーでさらに90機の737MAXを購入した。

 同社関係者によると、ルフトハンザ・グループがナローボディ機の単独サプライヤーとしてのエアバスへの依存度を下げることが、今回の決定の大きな要因のひとつであった。今後のキャンペーンにおいて、ルフトハンザはA320neoと737 MAXの間でより信頼性の高い競争を行うことができ、より良い価格設定を実現できる可能性が高い。エアバスのナローボディ機枠は2030年まで完売しており、戦略的顧客を何としても維持する必要がない限り、航空機メーカーには現在大幅値引きのインセンティブはほとんどない。

 ナローボディとは異なり、ボーイングのワイドボディはルフトハンザ・グループで大きなエクスポージャーを持っている。スイスはボーイング777-300ERを運航している。オーストリア航空の長距離路線はボーイング767と777で構成されている。ルフトハンザ航空はボーイング747-8を運航する数少ない航空会社のひとつであり、ボーイング787-9の導入も開始している。ルフトハンザ・カーゴはすべて777Fで運航している。そしてルフトハンザは、2025年半ばに最初の導入が予定されている777-9型機の顧客グループの一員であった。

 11月時点で、ボーイングは686機の737 MAXを確定受注していた。同期間にエアバスが販売したA320neoファミリーは1,248機で、ルフトハンザの受注がボーイングにとっていかに威信をかけたものであるかを示している。

 ルフトハンザグループのどの航空会社が新型機737を運航するかはまだ不明だが、ミュンヘンとフランクフルトのハブ空港に就航するメインブランドやチューリッヒのスイス航空には配備されない。 MAXは、その発注規模から、ユーロウィングス、オーストリア航空、ブリュッセル航空で運航されることになるかもしれない。ルフトハンザによれば、決定は後の段階になるとのことだ。ユーロウィングスは約100機の航空機を保有しており、すべてのオプションが行使された場合、MAXに移行する可能性がある。

 ルフトハンザが発注した40機のA220-300は、新たに設立されるシティ航空の関連会社用に予定されている。スイスはグループ内で唯一のA220運航会社で、9機の-100と21機の-300を保有している。ITAエアウェイズは、エアバス社から7機、エア・リース社から15機の計22機を発注した。デルタ航空は131機を受注しており、ジェットブルー航空が100機で続いている。エアバルティックブリーズ・エアウェイズはそれぞれ80機を購入し、エールフランスエア・カナダはそれぞれ60機を発注している。

 ルフトハンザによるA220の契約は、エンブラエルにとって痛手であり、エンブラエルはE2をA220との競争に投入していた。

 シティ航空は、2024年に元ルフトハンザのA319でフランクフルトとミュンヘンのハブ空港でフィーダーサービスを開始する予定。同グループの既存のリージョナル航空会社であるルフトハンザ・シティラインが、大型の幹線用機材を運航することを認める契約が2027年に期限切れとなるため、新たな関連会社が設立された。

 同グループはシティライン、エア・ドロミティ、オーストリア航空で三菱CRJ-900とエンブラエル190、195を運航しているが、これらに代わる新機を購入する計画はないという。■

2023年12月2日土曜日

航空会社にとってエアバス、ボーイングの売れ筋ナローボディ混合フリートのメリット、デメリットとは?



航空会社にとって混合フリート運航はメリットとデメリットがある



イアンエアーが実証しているように、オペレーションを簡素化してコストを削減するには、機材統一での運航が選択肢となる。

 しかしプラット・アンド・ホイットニーPW1100Gエンジンの前倒し検査の事例のように、単一機種での運航にはリスクも伴う。

 一部エアラインには、単一メーカーに依存するリスクを回避し、混成フリートでの運航を選択する動きもある。

 世界には、エアバスA320neoとボーイング737 MAXというライバル2社の航空機ファミリーで路線を運航するという、混合フリートで運航する航空会社が少なからず存在する。当然ながら、エアライン多数がコスト削減のために運航を簡素化し、コックピットの型式を減らそうとしているため、この場合、両メーカーの航空機を導入するメリットが問題となる。

 イージージェットトランサヴィアアレジアント・エアなど格安航空会社には、一方のメーカーに忠誠を誓い、新しいタイプの航空機を徐々に導入していった事例もある。


コスト削減


機体タイプを統一する主な利点として、コスト削減がある。たとえばライアンエアーは、ボーイング737に統一することで、運航を簡素化している。同社は、737クラシック(737-200、737-300)、737ネクストジェネレーション(NG、737-700、737-800)、737 MAX(MAX 8、MAX 8-200、737 MAX 10を発注中)ファミリーを運航してきた。

 ボーイング737を選択し、ライアンエアーはプロセス多数を簡素化した。例えば、パイロット、客室乗務員、エンジニアの訓練を2種類行う必要がないため、労務関連の業務が大幅に軽減された。生意気にも、マイケル・オレアリーはCNBCのインタビューで、ヨーロッパの多くの航空会社がエアバスA320ファミリーの航空機を運航しているため、「お互いのパイロットをつまみ食いしている」とまで発言している。

 とはいえ、単一機種で訓練を受けた乗務員を確保することは、運航上の困難が生じた際の冗長性にもつながる。ライアンエアーの2023年度の平均運航距離は766マイル(1,232キロメートル)、1日平均の航空機利用時間(FH)は9.40時間であることを考えれば、病気などパイロット関連の遅延が複数の拠点にドミノ効果を引き起こす可能性がある。ボーイング737型機のパイロットを探すのに奔走して遅延を回避するより、同じ免許を持つフライトクルーが待機している方が、問題を迅速に解決できる。

 ライアンエアーは、2023年度営業報告書で、単一機種の利点を次のようにまとめている:

 「主に単一の機種で運航することで、当社は、訓練、メンテナンス、スペアパーツの購入と保管に関連するコストを抑えることができ、また、乗務員や機材のスケジュールを柔軟に調整できる」。

 長年にわたり、ボーイングは737の発注でも割引の恩恵を受けてきた。1998年にボーイング737-800型機を初めて大量発注した際、ライアンエアーは「一定の価格譲歩を受けた」と、2002年度報告書で述べている。

 「ボーイングからの商品・サービスの購入、または航空機の購入に関する特定の支払いに充当できた」。

 同様に、イージージェットは、ボーイング737の全機をエアバスA319型機に切り替えるため、エアバスから割引を受けた。 

 『Guardian』紙によれば、同社はメーカーのどちらかからより良い取引を得るため、1年間にわたり競争させた。その結果、イージージェットは最大10%のコスト削減を見込んでいる。


機種を統一するデメリット


単一機種での運航にはリスクもある。過去1年間、プラット・アンド・ホイットニーのギアード・ターボファン(GTF)を搭載したエアバスA220またはA320neoを運航する航空会社は、エンジン関連の問題に対処を迫られた。その結果、エアバルティックのような全エアバスA220運航会社や、GTFを搭載したA320neoファミリーを保有する格安航空会社多数は、年間を通じて航空機の運行停止を余儀なくされ、業績に重大な影響が出た。 

 2023年9月30日、エアバスA320/A321型187機を保有していたウィズ・エアは、PW1100Gエンジンの前倒し点検のため、2023年9月および2024年1月中旬から2024年会計年度末までに45機が地上待機になると予測した。同社は、「近い将来および長期的な運航と財務への影響は、経営陣の行動と現在確保されているOEM補償で軽減されている」と述べているが、今回のエンジン点検は、単一メーカーに依存するリスクを浮き彫りにした。

 フロンティア航空は、総保有機135機のうち、エアバスA320neo/A321neoが104機で、検査の前倒しは「当社の経営に悪影響を及ぼし、既存の航空機に関連するコストを増加させ、プラット&ホイットニー製エンジン搭載機の納入時期に、潜在的に重大な影響を及ぼす可能性がある」と警告している。2023年第3四半期時点で、PW1100GとCFMインターナショナルLEAP-1Aを搭載したA320neoファミリーの航空機を運航しており、同社は正確な影響を判断できない。同社が2023年第3四半期に証券取引委員会(SEC)に提出した書類には、次のように記されている、

 「当社の事業戦略の重要なコスト削減要素は、単一系列の航空機を運航することにある。しかしながら、当社の全航空機はエアバスA320ファミリー機に、エンジンをCFMインターナショナルとプラット・アンド・ホイットニーに依存しているため、同機種またはエンジンに関連する納入遅延、設計上の欠陥、機械的な問題、その他の技術的または規制上の問題が発生した場合、当社は影響を受けやすくなる」。


混成運航のメリットとは


一方でエアバスA320neoとボーイング737 MAXの両方を運航する航空会社もある。例えば、アメリカンエアラインズデルタエアラインズ中国南方航空大韓航空トルコ航空などだ。運航の複雑さや、メンテナンス、訓練、運航計画に関するコストの増加など、前述のデメリットは依然として有効であるが、両ファミリーを運用することで、航空会社はサブフリートを確立し、単一タイプのナローボディフリートを保有するリスクを回避できる。

 同時に、A320neoと737 MAX 8は仕様が異なる。例えば、MAX 8はシングルクラス構成で最大189人(MAX 8-200構成では210人)を収容できる一方、最大航続距離は3,500海里(6,480km)。一方、A320neoは最大194人が搭乗可能で、最大飛行距離は3,400海里(6,300キロメートル)だ。

 この2つのファミリーの違いは、A321neoと737 MAX 10でさらに明確になる。737MAXファミリーの最大機 MAX 10は、1クラスで最大230名を収容し、飛行距離は3,100NM(5,740km)であるのに対し、A321neoは244名と飛行距離(3,500NM、6,480km)で、A321LR(4,000NM、7,400km)とA321XLR(4,700NM、8,700km)ではさらに航続距離が伸びる。

 それでもなお、航空会社が機材にファミリーを混在させる選択する理由として、もうひとつ論拠がある。エアバスもボーイングも、人気のある製品については膨大な受注残を抱えており、航空会社は航空機の引き渡しを受けるために非常に長い列に並ばなければならない。航空機の納入延期や倒産は、納入枠が急遽空く可能性を意味し、長く待たずに迅速に航空機を取得するチャンスとなる。新型機は、温室ガス排出量を削減する最も簡単な方法の一つであり、業界が直面する圧力を考慮すれば、機材を入れ替え、別のメーカーの航空機を導入する誘惑がエアラインに生まれる。


What Are The Main Advantages & Disadvantages Of Mixed Narrowbody Fleets For Airlines?

BY

RYTIS BERESNEVIČIUS


2023年11月25日土曜日

キャセイがコロナ禍から初めて黒字転化へ

 


キャセイパシフィック航空は昨年から着実に業績を伸ばしている。


  •  キャセイパシフィック航空は2019年以来の年間黒字を計上する見込みで、COVID-19後の大幅回復を示唆している

  •  同社の下半期は上半期を上回る収益が見込まれ、2023年の全体的な好業績に貢献する

  •  同社の旅客数は、年末までにパンデミック以前の95%に達する予測で、以前の予測を上回っている


COVID-19のパンデミックが世界の航空業界に影響を与えたが、一部航空会社は大きな打撃を受けた。アジア有数の航空会社キャセイパシフィック航空は、香港の厳しい検疫と国境制限政策が主な原因で、最も大きな影響を受けた航空会社のひとつであった。しかし現在、状況は好転し、2019年以来初の年間黒字を計上する可能性が出てきた。


黒字の年

キャセイパシフィック航空の運航はパンデミック中に劇的に落ち込み、香港の厳しい国境管理政策で状況はさらに悪化した。そのため、回復に時間がかかっている。


しかし、観光客でビジネスが回復する中、同社は今年を黒字で終える見込みだ。ブルームバーグによると、キャセイパシフィックとその子会社は「好調な業績」で今年度を好調に終える見通しが大幅に強まっている。


同航空会社によると、下半期は上半期を上回る収益で2023年の全体的な数字に貢献するという。同航空会社の今年上半期の純利益は8億ドルだった。


キャセイパシフィック航空は、世界的なサプライチェーンや従業員の採用・訓練の停滞などが依然として航空セクターに影響を及ぼしているため、慎重姿勢を見せている。それでも、ここ数年の苦闘の後、年間黒字の可能性が出てきたことは経営陣にとって喜ばしいことだろう。


予想を上回る好調

キャセイパシフィック航空は、年末までに旅客数がパンデミック前の95%に達すると予想している。これは、キャセイが2023年末までに2019年の旅客数レベルの70%に到達することを期待していた2022年12月の予測よりもずっと良い。


同社の回復では3月までにパンデミック前の50%のキャパシティに達し、回復の初期段階を示唆していた。これは主に、中国が国境を再開したことと、同地域におけるCOVID関連の規制が全体的に緩和されたことによる。


キャセイパシフィック航空には長い道のりがあり、海外旅行の需要が活況を呈している間に、さらにキャパシティを増やす必要がある。


同社にとって回復への道のりは容易ではなかったが、ここ数ヶ月で調整を行い、旅を続けている。今年初め、同社の最高経営責任者(CEO)ロナルド・ラムは、回復プロセスを加速させるため、労働力を強化し、運航停止中の機材を再稼働させる必要があることを認めた。これらの対策は現在、すべて実を結んでいるようだ。


今後の展望

キャセイパシフィック航空が完全に回復するまでにはまだ時間がかかるが、すでに将来の計画を立て始めている。同社は8月にエアバスA320neoファミリーを32機発注し、機材の近代化と旅客需要の増加に対応することを発表した。


また、ラムCEOは将来の機材要件をさらに評価しており、機材更新プログラムの一環として中距離路線用航空機の追加発注を検討する可能性があると述べている。同社が一刻も早く、大流行前の規模に戻ることを願ってやまない。■


Cathay Pacific Expects To Report 1st Annual Profit Since 2019

BY

GAURAV JOSHI

https://simpleflying.com/cathay-pacific-expects-to-report-1st-annual-profit-since-2019/


2023年11月18日土曜日

消息を絶ったままのMH370便で中国の裁判所が遺族に対する補償の審理を開始する----事件は来年で10年となるが依然真相は不明のままだ

 

Photo: ahmad.faizal | Shutterstock


SimpleFlyingの記事からです。

  • MH370便の悲劇に関連した支払い請求に対する法廷審理が中国でまもなく始まる

  • MH370便と乗客の運命はいまだ不明。

  • MH370便の捜索は2018年に打ち切られたが、破片などの証拠から、失踪の原因と思われる点で知見が得られている

レーシア航空370便(MH370)の犠牲者の親族が補償金を受け取る可能性が出てきた。遺族の代理人が11月17日金曜日にこのニュースを明らかにした。MH370便がインド洋南部上空で消息を絶ち10年近くが経過している。様々な説が浮上しているが、ボーイング777-200ER型機と乗客の運命に関する決定的な説明は今もない。

航空機の失踪原因が未解明のため、マレーシア航空の正確な金銭的債務も不明のままである。これまでのところ、航空会社や乗務員に対する告発はないが、遺族は補償を望んでいると伝えられている。

ABC Newsによると、Jiang Hui氏の母親はMH370便に乗っていた。通知を受け取った後、彼は11月27日に法廷審問が始まり、12月中旬まで続くとソーシャルメディアに書き込んだ。ホイは、失われた人々の親族のための正義への希望をこう表明した:

「中国の法律が、過去10年間一銭の補償も謝罪も受け取っていない遺族に正義をもたらしてくれることを願っています。154人の中国人を含む239人の命が失われたことは、恥ずべきことです」。

ABCニュースは、中国の法制度は曖昧であり、刑事罰が決定できない場合、裁判官が法的または金銭的処罰を下す自由範囲が広いと指摘している。概要によると、北京の朝陽区中間裁判所で審理される予定だが、同裁判所のウェブサイトにはそれ以上の情報は掲載されていない。

MH370の捜索は、4年間にわたる激しい捜索の後、2018年に打ち切られた。それ以来、研究者たちは同機の運命の理由を説明するのに役立ちそうな証拠を発見してきた。最近では、マダガスカルの海岸に流れ着いた破片が、MH370便が意図的に墜落させられたとの説に貢献している。

7月には、一旦は海洋ゴミとして処理された破片が、MH370便の機首ホイールドアの一部だと確認された。40点以上の破片が発見されたものの、機体の大部分はまだ見つかっていないため、謎は未解決のままだ。

CNNによると、犠牲者の家族は3月、マレーシア政府に対し、米国を拠点とする海底探査会社オーシャン・インフィニティが残骸の新たな捜索を行うことを認めるよう求めた。2018年の捜索中止の際、マレーシア政府はオーシャン・インフィニティが飛行機を発見した場合、7000万ドルを支払うと申し出たと報じられている。それでも何も発見されなかった。

Voice370として知られる犠牲者の親族グループは、オーシャン・インフィニティが昨年1年間、捜索を成功させたことに自信を示していた。

「オーシャン・インフィニティは、この12ヶ月間、2014年の出来事をより深く理解するために大きな進歩を遂げました。「最終的に、これは捜索を成功させる可能性を大きく向上させた。

マレーシア、中国、オーストラリアは2017年、2年にわたる海底捜索を終えた。この捜索に1億3500万ドルの費用がかかったが、機体の痕跡は発見されなかった。■

Chinese Court Starts Compensation Hearings For MH370 Families

BY

CHANNING REID

PUBLISHED 1 DAY AGO

Next year will mark the 10th anniversary of the flight’s disappearance.


2023年11月11日土曜日

グーグルのセルゲイ・ブリンが出資する電気飛行船が世界最大の航空機に。飛行船が商用運行に投入される日

 



  • LTA ResearchのPathfinder 1は、世界最大の航空機となり、空の旅の二酸化炭素排出量削減を目指す

  • ドローン技術を搭載し、長距離輸送が可能

  • 同社はさらに大きな飛行船を建造する計画で、災害救助や環境に優しい空の旅への利用を想定している

グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリンが支援するLTAリサーチは、世界最大の航空機となる電気飛行船のプロトタイプ「パスファインダー1」を公開した。2023年11月8日、シリコンバレーで超大型電気飛行船のお披露目式が行われ、飛行テストが開始された。

同社はLinkedInのアカウントで、「今後数週間から数ヶ月の間に、LTA Researchのチームは概念実証飛行船パスファインダー1を安全性と信頼性を確保するための厳しいテストにかける 」と述べた。

写真 LTAリサーチ

飛行試験に関するニュースは、パスファインダー1型電気飛行船が米国連邦航空局(FAA)から飛行試験のため耐空証明を取得した直後に発表された。なお、パスファインダー1に対するFAAの実験証明書は2024年9月に失効する。

パスファインダー1の特徴

往時のヒンデンブルク飛行船を彷彿とさせるパスファインダー1は、1930年代以降に空を飛んだ世界最大の航空機となる。同飛行船は全長400フィート(121.9メートル)という驚異的な長さを誇り、世界最長の航空機であるボーイング747-8(全長250フィート(76.2メートル))のほぼ2倍に相当する。

フライ・バイ・ワイヤ制御、12個の電気モーター、ライダー・センシングを含むドローン技術を搭載した同飛行船は、数百マイルに及ぶ長距離で大量の貨物を輸送する可能性を秘めている。テッククランチによると、パスファインダー1は最高時速65ノット(120km)の設計だが、初回飛行は低速で行われる予定だという。

同社は、電気飛行船が現在の民間航空機の二酸化炭素排出量を削減し、人道支援を補完できると考えている。しかし同社は、飛行船が既存の航空機に取って代わることはできないが、「航空機の二酸化炭素排出量を削減する輸送アーキテクチャとして飛行船がニッチとなる」と考えている。

パスファインダー1飛行船の開発について、LTAリサーチのアラン・ウェストンCEOはテッククランチにこう語っている:

「飛行船を1隻だけ建造するのではなく、多数を建造する基礎を築く可能性に興奮しています。当社が実証しようとしている技術革新とテクノロジーは、新しい産業の基礎を築く可能性を秘めています」。

今後の計画

2016年から飛行船開発に積極的に取り組んでいるLTAリサーチは現在、さらに大型の電気飛行船「パスファインダー3」の建造に向けて準備を進めている。同飛行船は、全長約600フィート(182メートル)になる。

同社は飛行船ファミリーの立ち上げを目指している道路や空港が損壊した地域での災害救援用に飛行船を配備するのが同社の構想だ。さらに同社は、これらの飛行船を環境に優しい空の旅に利用することも構想している。■

Electric Airship Funded By Google's Sergey Brin Set To Become The World's Largest Aircraft

BY

VYTE KLISAUSKAITE


2023年11月3日金曜日

エアアジアX、経営難からの脱却に再挑戦 (FlightGlobal)

 



アアジアXは、経営難の状態から脱却するための同社の申請をマレーシア証券取引所が却下したことに対し、ここ数ヶ月の経営における「大幅な改善」をもとに繰り返し再度申請する。

11月2日付の声明で、中距離路線の格安航空の同社は、経営難に陥った企業の分類であるプラクティスノート17(PN17)の状態から脱却できると引き続き確信していると述べている。

「航空会社にとって最重要の短期的目標は、できるだけスムーズかつ迅速にPN17ステータスから脱却し、持続可能で収益性の高い成長のため、パンデミック後の上昇軌道を後押しすること」と同社は述べている。

今回の異議申し立ては、マレーシア証券取引所がPN17脱却を申請した同社の申請を却下し数週間後に行われた。同証券取引所は、エアアジアXに、2024年1月17日までに事業正規化計画を提出することを認めた。

エアアジアXのベニヤミン・イスマイル最高経営責任者(CEO)は、「最近の財務および運航実績の発表で示されたように、すべての主要指標で大幅な改善が見られるとともに、パンデミックに起因する現状をできるだけ早く閉じるために、マレーシア証券取引所と緊密に協力していきます」と述べた。

イスマイルは、PN17ステータスが解除されたことで、航空会社は「これまで以上に翼を広げ、この地域の旅行業界のために役割を果たし続けるために、追加的な財政支援を確保することを含め、前向きな成長軌道を描くことができる」と付け加えた。

エアアジアXは2年以上前からPN17のステータスにある。親会社であるCapital A社も同様のステータス下にあり、事業正規化計画の提出期限を年末まで延長された。■

AirAsia X re-attempts bid to shed financially distressed status | News | Flight Global

By Alfred Chua3 November 2023