LTA ResearchのPathfinder 1は、世界最大の航空機となり、空の旅の二酸化炭素排出量削減を目指す
ドローン技術を搭載し、長距離輸送が可能
同社はさらに大きな飛行船を建造する計画で、災害救助や環境に優しい空の旅への利用を想定している
グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリンが支援するLTAリサーチは、世界最大の航空機となる電気飛行船のプロトタイプ「パスファインダー1」を公開した。2023年11月8日、シリコンバレーで超大型電気飛行船のお披露目式が行われ、飛行テストが開始された。
同社はLinkedInのアカウントで、「今後数週間から数ヶ月の間に、LTA Researchのチームは概念実証飛行船パスファインダー1を安全性と信頼性を確保するための厳しいテストにかける 」と述べた。
写真 LTAリサーチ
飛行試験に関するニュースは、パスファインダー1型電気飛行船が米国連邦航空局(FAA)から飛行試験のため耐空証明を取得した直後に発表された。なお、パスファインダー1に対するFAAの実験証明書は2024年9月に失効する。
パスファインダー1の特徴
往時のヒンデンブルク飛行船を彷彿とさせるパスファインダー1は、1930年代以降に空を飛んだ世界最大の航空機となる。同飛行船は全長400フィート(121.9メートル)という驚異的な長さを誇り、世界最長の航空機であるボーイング747-8(全長250フィート(76.2メートル))のほぼ2倍に相当する。
フライ・バイ・ワイヤ制御、12個の電気モーター、ライダー・センシングを含むドローン技術を搭載した同飛行船は、数百マイルに及ぶ長距離で大量の貨物を輸送する可能性を秘めている。テッククランチによると、パスファインダー1は最高時速65ノット(120km)の設計だが、初回飛行は低速で行われる予定だという。
同社は、電気飛行船が現在の民間航空機の二酸化炭素排出量を削減し、人道支援を補完できると考えている。しかし同社は、飛行船が既存の航空機に取って代わることはできないが、「航空機の二酸化炭素排出量を削減する輸送アーキテクチャとして飛行船がニッチとなる」と考えている。
パスファインダー1飛行船の開発について、LTAリサーチのアラン・ウェストンCEOはテッククランチにこう語っている:
「飛行船を1隻だけ建造するのではなく、多数を建造する基礎を築く可能性に興奮しています。当社が実証しようとしている技術革新とテクノロジーは、新しい産業の基礎を築く可能性を秘めています」。
今後の計画
2016年から飛行船開発に積極的に取り組んでいるLTAリサーチは現在、さらに大型の電気飛行船「パスファインダー3」の建造に向けて準備を進めている。同飛行船は、全長約600フィート(182メートル)になる。
同社は飛行船ファミリーの立ち上げを目指している道路や空港が損壊した地域での災害救援用に飛行船を配備するのが同社の構想だ。さらに同社は、これらの飛行船を環境に優しい空の旅に利用することも構想している。■
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