ボーイングのスターライナーがISSへのドッキングに成功。今回は無人実証飛行だが、7名を運ぶ手段となる。

 



Photo: NASA


ーイングCST-100スターライナーが、国際宇宙ステーションとの初のドッキングに成功した。無人旅客宇宙船「スターライナー」は、2019年の初ミッションがソフトウェアの不具合で失敗した後、2度目の試行でドッキングに成功した。



 5月20日19時28分(CT)、ボーイングCST-100スターライナーのカプセルが国際宇宙ステーション(ISS)に初めてドッキングした。

 スターライナーはUnited Launch Alliance(ULA)のアトラスVロケットでフロリダ州のケープカナベラル米宇宙軍基地から打ち上げられ、約26時間後にドッキングが行われた。

 ボーイング・ディフェンス、スペース&セキュリティ社長兼CEOのテッド・コルバート Ted Colbertは、次のように述べた。

 「本日のスターライナーによるドッキング成功は、宇宙飛行士を安全かつ確実に軌道に乗せるためのリハーサルとして、重要なステップとなった」。

 軌道上飛行試験-2(OFT-2)は、宇宙飛行士が搭乗しない状態で完了した。カプセルは、スターライナーの自律制御システムとヒューストンの地上管制官により誘導され、ISSにいる宇宙飛行士が制御能力を確認するためカプセルを操作することもあった。

 ボーイング・スペース&ローンチ社上級副社長のジム・チルトンJim Chiltonは、以下付け加えた。

 「スターライナーは、ランデブーおよびドッキングで安全で自律的な能力を実証しました。NASAのために宇宙ステーションへの輸送サービスが可能な民間宇宙船の仲間入りができたことを光栄に思います」。

 2019年12月の軌道飛行試験(OFT)がソフトウェアの不具合により失敗に終わった後、2回目の試行で成功した。ボーイングは昨年夏にも、宇宙船の燃料バルブの問題でテストを中止していた。


ミッションは完全無欠ではなかった


スターライナー・カプセルは最終的に任務を完了したが、すべてが計画通りに進んだわけではない。

 まず、木曜日の打ち上げ時に、12基のスラスタのうち2基が早く切れ、スターライナーの飛行制御システムが自身のスラスタを作動させざるを得なくなった。ボーイングとNASAは、これによる飛行へのリスクはないとしている。

ボーイングはその後、チャンバー圧力の低下でスラスター2つが早期に切断されたと付け加えた。同社はまた、スターライナーの熱制御システムがテスト中に想定外の動作をしたのを調査しているが、カプセル内の温度は安定していると述べている。

 また、スターライナーのグラフィックとドッキングリングの問題により、ISSとのドッキング操作が予定より約1時間遅れた。この問題は最終的に解決され、ドッキングは成功裏に行われた。


スターライナーの今後

スターライナーは水曜日までISSとドッキングを維持する。この間、ISSのクルーは宇宙船の点検やシステムのチェックアウトを行い、地上管制官は飛行中に収集されたデータを評価する。

 ISSに滞在中のNASAのボブ・ハインズ宇宙飛行士は、次のように語った。

 「地球低軌道への商業的アクセスを提供し、ISSを維持し、人類を月に、そして最終的には火星に戻すというNASAの目標に向けた素晴らしいマイルストーンとなりました。有人宇宙飛行における偉大な業績は、長い間、歴史に刻まれます」。

 帰還のため、カプセルはISSから切り離され、スラスターで地球の軌道に戻る。

 7人乗りスターライナーは、最終的に地球とISSを結び有人飛行を行う。■



Boeing Starliner Successfully Docks At International Space Station

BY

LUKE BODELL

PUBLISHED 2 DAYS AGO



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