MH370便失踪事件でマレーシア航空が捜索再開に伴い家族1世帯に40万ドル超の補償を実施(Simple Flying)
クレジット:Shutterstock
マレーシアエアラインズ370便の失踪は史上最大の航空ミステリーの一つだ。新たな捜索が数週間以内に開始される準備が進む中、中国裁判所はマレーシア航空に対し、行方不明の乗客・乗務員の家族に対し、1家族あたり40万ドル以上の補償を命じた。
一方、計画されている深海捜索は、海底に沈んだ機体残骸を探す3度目の試みとなる。10年以上経った今も、同便の行方についてはほとんど解明されておらず、乗客・乗務員の家族は適切な説明や決着を得られていない。
中国による賠償命令
2014年3月にマレーシア航空MH370便が失踪して10年以上が経過し、北京の裁判所は同航空会社に対し、搭乗者の家族へ賠償を命じた。ロイター通信の報道によれば、同裁判所は同社に対し、MH370便の乗客・乗員遺族に対し41万ドル(290万元)超の賠償金を支払うよう命じた。遺族側は現在も同便の失踪に関する訴訟を継続中だ。
MH370便はクアラルンプール発北京行きのボーイング777-200ERで239人が搭乗していた。ロイターによれば、今回の賠償命令は8人の乗客に関連する8件の訴訟に対するものだ。これまでに47件は和解または取り下げられたが、現在も23件の訴訟が係争中である。中国がこの訴訟に関与する理由は、MH370便の乗客の3分の2以上が中国籍だったためだ。
遺族への賠償額は、損害賠償、葬儀費用、精神的苦痛に対する補償、その他の費用や損失をカバーすると報じられている。裁判所広報担当者はロイターに次のように述べた。
「本判決は人命の喪失だけでなく、遺族が被った深刻な精神的苦痛も認めたものである」
三度目の海底捜索
今月初め、マレーシア運輸省は航空機または残骸の深海捜索を再開すると発表した。これは行方不明機の残骸発見に向けた三度目の試みとなる。捜索は12月30日に再開される予定だ。
BBCによれば、今回の捜索は55日間実施される予定で海洋探査企業オーシャン・インフィニティが主導する。同社は2017年と2018年の航空機捜索にも参加していた。報道によれば、オーシャン・インフィニティはマレーシア政府との間で「発見しなければ報酬なし」の契約を結び、今回の捜索を主導する。残骸が発見された場合にのみ、同社は7000万ドルの報酬を受け取る。
2014年3月8日、クアラルンプール国際空港(KUL)を離陸した同機は、1時間以内で無線連絡が途絶えレーダーから消失した。このためMH370は民間航空史上、最も憶測と議論を呼ぶ未解決事件の一つとなっている。10年以上経った今も新たな捜索が計画されている。機体の残骸を発見できれば、調査関係者の疑問の多くに答えられる可能性があり、行方不明の乗客・乗務員の遺族にも決着をもたらすだろう。
新たな海底の探索
オーシャン・インフィニティによる今回の捜索提案は、当初2024年夏に提出されたものであり、承認されたのはわずか12ヶ月前である。同社は2018年の前回捜索以降、利用可能な技術が大幅に改善されたと主張してこの提案を行った。これにより、同社は今回、約9,320平方マイル(15,000平方キロメートル)の海底区域を捜索する。
この海域は、オセアン・インフィニティが複数の専門家と協議した結果、墜落現場の可能性があると特定したものである。過去の捜索には、2014年に約12万平方キロメートルを調査したオーストラリア運輸安全局(ATSB)の捜索や、2018年に同社自身が実施した11万2千平方キロメートルに及ぶ初回の捜索が含まれる。
回収を目指す主要部品は、航空機のフライトデータレコーダー(FDR)と操縦室のボイスレコーダーである。これらは航空機が消息を絶つ直前の重大な瞬間に、航空機システムと操縦士の行動に関するデータを記録している。今回の3度目の残骸捜索が成功するか否かは、時がたてばわかるはずだ。■
MH370: Malaysia Airlines To Compensate Over $400,000 Per Family As Search Efforts Restart
By
https://simpleflying.com/mh370-malaysia-airlines-over-400000-per-family-search-restart/
著者:アビド・ハビブ
アビドは英国クランフィールド大学で航空輸送管理の修士号、航空会社・空港管理の学士号を取得した。中東で10年以上過ごし、地域の様々な航空会社を利用してきたため、中東の航空会社の製品・サービス、ネットワーク・運航に精通している。
ドバイと英国を拠点とする。
コメント
コメントを投稿