ボーイングの新CFOが業績改善の見通しを示し、ウォール街が喜ぶ(Aviation Week)
マイケル・ブルーノ 2025年12月2日
クレジット: J. David Ake / Getty Images
ボーイングのジェイ・マラベ最高財務責任者(CFO)は12月2日、2025年通年の現金流出額が20億ドルになるとの見通しを示した。これは以前の予測より改善した数値だ。さらに2026年には、年間で増加する10億ドル台前半のプラスフリーキャッシュフローを記録すると述べた。
ボーイングの株価は、新CFOによる財務見通しの明るさを裏付ける発言を受け、通常取引で約10%上昇して取引を終えた。マラベは、民間用ナローボディ機とワイドボディ機の納入増加、防衛・宇宙部門の営業利益率改善、アフターマーケット・サービス部門の持続的成長、継続的な買収・事業売却活動が、迫る米司法省の罰金と納入遅延に伴う「過剰な」前払金を相殺するのに役立つと述べた。
マラベCFOはさらに、全社で100億ドルのフリーキャッシュフロー達成という長年の経営目標を支持したが、具体的な年次については言及を避けた。それでもこの表明は、8月に就任したマラベが3年前の目標について言及した10月29日の際に見られた明らかな控えめな態度と対照的だった。
「100億ドルは達成できると断言できる」とマラベはUBSのグローバル産業会議で述べた。
同様にマラベは、ボーイングが100億ドルの現金及び現金同等物を維持し続ける方針を継続すると表明した。「現時点ではこの方針を支持し、遵守している」とCFOは語った。
サプライヤーにとって興味深いのは、マラベがボーイングは今後の生産増加局面で、前回の生産拡大期よりい部品在庫を抱える可能性が高いと述べた点だ。「我々が学んだ教訓の一つは、過去のような高い生産ペース時よりも、おそらく若干高い水準の在庫を維持する必要があるということだ」と彼は語った。同社は依然として「数十億ドル規模」の在庫削減を計画している。
同CFOは737と787の納入が2026年に増加すると強調した。737納入については、在庫から約50機を含む年間440~450機を目標としている。来年は「在庫から出荷される機体は、仮にあってもごくわずかだろう」。月産42機の737生産体制におけるサプライチェーンの安定化が、さらなる増産に先立つ製造上の優先課題となる。
マラベは特に737-10型の認証遅延に言及し、「認証プロセスのタイミング上、製造済み全機を納入できる見込みは低い」と述べた。「繰り返しになるが、全体像としては、在庫からの納入が減少するにもかかわらず、737と787の両方で納入台数の増加を見込んでいる」。
買収と売却に関して、マラベは航空機構造部品サプライヤーであるスピリット・エアロシステムズの買収は、最終的な規制当局の承認待ちだが、今月末までに完了する見込みだと述べた。「必要な条件は満たしたと考えており、今は承認待ちの状態だ」と彼は語った。スピリット買収の支払いと、ジェプセンやその他デジタル資産の売却を合わせると、ボーイングは2025年末時点で現金及び現金同等物を290億ドル保有する見込みだ。
マラベは、ボーイングの経営陣がスピリットの会計記録に完全アクセスを許可された後、同社の財務状況に驚くことはないと見込んでいると述べた。
最後にマラベは、新たなボーイング民間航空機プログラムの立ち上げは遠い将来だと改めて強調した。「その段階にはまだ程遠い」と彼は述べた。「ただし技術開発への投資を怠っているわけではない」。■
ワシントン拠点のマイケル・ブルーノは、アビエーション・ウィーク・ネットワークのビジネス担当エグゼクティブ・エディターである。航空・宇宙・防衛産業、サプライチェーン及び関連分野の報道を統括している。
New Boeing CFO Delights Wall Street With Improving Outlook
Michael Bruno December 02, 2025
コメント どうしても仕方がないのかもしれませんが、技術より金融財政を重視しt事でボーイングの凋落ははじまったのですがね。もちろん今のボーイングは超巨大企業でスタートアップ時の精神は期待できないとしても、空の安全を守るためにも技術をもっと重視してもらいたいものですが、ウォールストリートの皆さんには技術なんて字面だけの存在なのでしょうね。日本でも同じです。
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