エア・ニュージーランドは新型プレミアム・ドリームライナーでプレミアム座席増による収益拡大を狙う

 

Air New Zealand 787-9

エア・ニュージーランドの新型プレミアム・ドリームライナーは219席仕様でプレミアム座席増で収益拡大を狙う

Simple Flying

ポール・ハートリー

2026年4月16日 午後5時05分(EDT)公開


ア・ニュージーランドは、同社の¥長距離戦略の一環として、新型ハイプレミアム機ボーイング787-9が今後数ヶ月以内に最初に就航する路線を明らかにした。AeroRoutesが報じた運航計画の提出書類によると、同社は6月下旬から219席の新型ドリームライナーの運航を開始し、当初は10路線で試験運航した後、10月から最長路線に専念する。

エア・ニュージーランドは現在、事実上「2つのトラック」からなるドリームライナー計画を推進している。既存の787-9機材は272席共通仕様に改修され、今後導入される新造787-9でプレミアム志向の強いサブフリートを形成する。同社は既存の機体構成を簡素化するプログラムと、睡眠、快適性、機内での差別化が最も重要となる収益性の高い長距離路線への進出をさらに強化するためのプログラムを並行して進める。

現行787-9機材の改修プログラム

Air New Zealand 787-9 with black liveryクレジット:Shutterstock

エア・ニュージーランドの現行787-9フリートは以前2つの座席配置に分かれていた。9機が302席、5機が275席を装備していた。昨年から、同社は就航中のドリームライナー全14機を単一の272席レイアウトに標準化する作業を開始した。同社によれば、これは787-9ドリームライナーにおける初の機首から尾部までの全面改修となる。最初の機体はシンガポールで184日間を過ごした後、昨年4月にオークランドへ戻り、全14機の改修は2026年末までに完了する予定だ。

改修は単なる外観の刷新にとどまらない。同社の新たな高級ビジネスクラス「ビジネス・プレミア・ラックス」、再設計されたビジネス・プレミアおよびプレミアムエコノミーの座席、新しい機内エンターテインメントシステム、刷新されたエコノミークラスの座席、そして新しい「スカイ・パントリー」コンセプトが導入される。エア・ニュージーランドはこのプロジェクトを、15年以上ぶりに導入する初の機内新サービスと位置付け、古めかしくなっていたプレミアムクラスのサービスを刷新としたと見る向きもある。

客室座席の主な仕様

改装には課題も伴っており、エア・ニュージーランドは、機材の稼働状況に対処しながら、大規模な客室改装プログラムを推進しなければならなかった。同社によると、ロールス・ロイス・トレント1000エンジンの整備要件と予備部品の不足により、常に最大3機のドリームライナーが運航停止状態にあり、スケジュールに影響が出ているという。同社の改装完了待ちの機体は依然として7機あり、そのうち2機は現在アリススプリングス(ASP)に駐機中だ。

新型219席ドリームライナーは大きな賭け

Air New Zealand 787-9 on approachクレジット:Shutterstock

この改装プログラムでより興味深い部分がある。それは、導入予定の787-9サブフリートだ。エア・ニュージーランドは、まだ10機の新型ボーイング787の納入が予定しており、内訳は787-9と、より大型のBoeing 787-10で均等に分かれる。新しいドリームライナーのインテリアが導入されるのは787-9の5機だが、睡眠、快適性、ウェルネスに焦点を当てた調査に基づいて設計された、はるかにプレミアムな構成となっている。孤立した拠点市場から極めて長距離のフライトを運航する航空会社にとって、これは特に重要なポイントだ。

同社が「V3」構成と呼ぶ新しい219席の機体は、同社の哲学を明確に反映している。エコノミークラスの座席数は大幅に削減される一方、ビジネスクラスとプレミアムエコノミークラスを合わせたプレミアムシートは94席に増える。今年後半には、エア・ニュージーランドは、フラッグシップ路線であるオークランド空港(AKL)からニューヨーク・JFK空港(JFK)路線で、世界初のエコノミー・スカイネストも導入する予定だ。これは、プレミアムエコノミーとエコノミーの間に設置される6つのフルフラットポッドで構成され、エコノミー区画の座席5席を置き換えることで、座席数はさらに214席に削減される。

6月に就航する新型プレミアム仕様の機体は、座席数が219席となり、航空会社で運航されている787-9で最も座席数が少ない機体となる。しかし、最もプレミアムな機体というわけではない。その栄誉は、ユナイテッドの新222席仕様の「Elevated」787-9が獲得している。同機にはポラリス・スタジオ・スイートが8席、ポラリス席が56席、プレミアム・プラス席が35席あり、プレミアム席は合計99席となる。

ZK-NZSが物語の始まり、JFKが最終目的地

クレジット:Shutterstock

このレイアウトを採用する最初の機体はZK-NZSで、先週チャールストンのBoeing施設から飛び立ち、現在サンアントニオで製造後の作業が行われている。6月下旬までに就航し、当初は太平洋地域の各都市に加え、一部の限定的な長距離路線にも就航する。エア・ニュージーランドは、この全く新しい客室製品の導入期間として、段階的な運航を行う。AeroRoutesによると、10月25日から219席機材はオークランド=JFK路線限定で就航し、11月からはJFK発のフライトで「スカイネスト」が提供される。

JFKは競争が激化する拠点でもある。カンタスは、シドニー・キングスフォード・スミス空港(SYD)からオークランド経由でJFKへ、ビジネスクラス42席、プレミアムエコノミー28席合計236席の787-9型機で運航している。また、JFKをハブ空港とするアメリカンエアラインズとのワンワールド提携の恩恵も受け、これによりカンタスはJFKにおいて北米からの乗客を誘導する機会を大幅に拡大している。

エア・ニュージーランドには、そのような利点はない。同社のスターアライアンスパートナーであるユナイテッドは、ニューアーク・リバティ国際空港(EWR)を拠点としているためだ。なぜ同社がJFKではなくEWRに就航しないのかについては、また別の議論だ。しかし、この219席のドリームライナーこそが、エア・ニュージーランドが収益化に苦戦してきた路線で巻き返しを図るための切り札となる。同社は、座席密度を低く抑えつつプレミアムシート数を大幅に増やし、睡眠環境や快適性を強化した機体が、経営の立て直しにつながることを期待している。

エンジン関連の深刻な運航混乱、激しい競争、そして遠隔地からの超長距離便の営業という課題に直面してきた同社にとって、この新型219席仕様787-9は、単なる目新しさというよりは、同社が最も必要としている分野で収益率を向上させる試みのように見える。■


Just 219 Seats: Air New Zealand Reveals 10 Routes For New Ultra-Premium Dreamliner

By 

Paul Hartley

Published Apr 16, 2026, 5:05 PM EDT

https://simpleflying.com/air-new-zealand-reveals-first-routes-for-ultra-premium-boeing-787/

ポールは25年以上にわたり国際的なテクノロジー分野に焦点を当てたキャリアを築き、その過程で100カ国以上を訪れました。その間、彼は航空への深い愛を育み、旅行の「やりたいことリスト」は到達した目的地ではなく、搭乗した機体タイプで測られるようになりました。現在、彼はその航空マニアとしての情熱と、キャリア初期に蓄積したジャーナリズムの経験を活かし、Simple Flyingのために洞察に満ちた記事を執筆しています。


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