2025年5月16日金曜日

2028年ロサンゼルス・オリンピックにエアタクシーが登場する

 

Archer Midnight LA28 rendering mid-air

写真 アーチャー


大4人の乗客とパイロットを乗せる電動垂直離着陸(eVTOL)機「ミッドナイト」を開発中のアーチャー・エイビエーションArcher Aviationは、2028年にロサンゼルスで開催されるオリンピックの主催者が、同大会の公式エアタクシー・プロバイダーに同社を選んだことを明らかにした。

 アーチャー社は、大会期間中にVIPやファン、その他の関係者を含む乗客を運ぶため、組織委員会と協力しミッドナイト機を導入すると強調した。ロサンゼルスオリンピック・パラリンピックは2028年7月と8月に開幕する。


公式エアタクシー・プロバイダー

Archer Midnight LA28 rendering

写真 アーチャー


 5月15日、アーチャー社は、2028年ロサンゼルス・オリンピック・パラリンピック競技大会(LA28)組織委員会により2028年夏のスポーツイベントの公式「エア・タクシー・プロバイダー」に選ばれたと発表した。

 この独占的パートナーシップは、VIPやファンなどの輸送を含む様々な方法で、アーチャーのミッドナイトeVTOLを大会全体に統合すると同社は述べた。同社はまた、LA28の主要会場のバーティポート離着陸ハブの電動化にも取り組み、緊急サービスや警備をサポートする。

 「アーチャー社とLA28は、ロサンゼルス大会に同社のミッドナイトeVTOL航空機を導入する。このパートナーシップには、LA28を通じたチームUSAの支援も含まれている」。


輸送の未来を形作る

Archer Midnight aircraft at the company's test facility

写真 アーチャー

 アーチャーの創業者で最高経営責任者(CEO)のアダム・ゴールドスタインは、同社はロサンゼルスでの人々の移動手段を変革し、アメリカの交通の未来を形作る遺産を残したいと語っている。LA28の試合開催中ほど素晴らしい機会はない、とゴールドスタインは付け加え、「チームUSAのロゴとオリンピックのリング、パラリンピックのアギトがあしらわれたミッドナイトがロサンゼルスの上空を飛ぶのを見るのが待ちきれない」と同CEOは述べた。LA28の会長兼社長ケイシー・ワッサーマンによると、カリフォーニアで開催されるオリンピックは、絶え間ない革新と創造性のためのプラットフォームとして機能する。

 「当社のビジョンは、オリンピックとパラリンピックの経験を根本的に再構築することであり、このパートナーシップは、ロサンゼルスが世界の舞台で提供できる最高のものを紹介し、前例のないものを提供する素晴らしい機会です」とワッサーマンは締めくくった。


最初の納入はまもなく

 アーチャー社は5月12日に第1四半期決算を発表した際、アラブ首長国連邦(UAE)へのミッドナイト納入は今後数カ月で軌道に乗り、予定されている商業飛行は "今年後半"に実現する予定と述べた。これを裏付けるように、同社は最近、アラブ首長国連邦のアブダビで初のハイブリッド・ヘリポートの設計認可を取得した。当四半期の営業費用は1億4,400万ドルで、純損失は9,340万ドルであった。3ヵ月間の決算期間終了時点で、アーチャー社の現金・現金同等物の残額は10億ドルを超えていた。

 2024年10月、米連邦航空局(FAA)は、eVTOLを含む「動力揚力」航空機の操縦に必要な教官とパイロットの資格と訓練に関する最終規則を発表した。 FAA長官であるマイク・ウィテカーは、革新的技術と関連する運航をシームレスに統合するために、規制当局が優先するのは安全だと述べた。

 「この最終規則は、パワードリフト機が我々の空域で安全に運航できるようにするために必要な枠組みを提供するものだ」とウィテカー長官は付け加え、パワードリフト機は約80年ぶりの新しい航空機カテゴリーであり、この歴史的な規則は、将来的に大規模な先進的航空機動性(AAM)運航に対応する道を開くものであると強調した。この規則を受け、ゴールドスタインは、これは米国とeVTOL業界にとって非常に画期的な出来事であり、アーチャー社は国内でeVTOL飛行を開拓するための明確なロードマップを手に入れたと述べた。■


Air Taxis Should Be Operational In Time For The 2028 Los Angeles Olympics

By 

Rytis Beresnevičius


https://simpleflying.com/los-angeles-2028-olympics-air-taxis-planned/


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