Illustration: Liu Rui/Global Times
国産航空機C919は、5月28日日曜日に初の有償飛行を成功させ、民間航空市場へ正式参入を果たした。これは中国の航空製造業にとり歴史的瞬間となり、中国のハイエンド製造業全体へのマイルストーンになった。2007年のプロジェクト承認から、2015年の組立ラインのロールオフ、2017年の試験飛行、そして今回の商業飛行まで、C919は一歩一歩前進し、着実に空を舞い、0から1への躍進を遂げました。中国のハイエンド製造業は、またしても堅い木の実を乗り越え、確かに私たちの誇りに値する成果を残した。
大型航空機の製造は「現代産業の冠」「大国の標準構成」と呼ばれ、現代産業の最大の成果、最高の付加価値を持つ製品の象徴とされ、一国の人材、産業、科学技術、総合管理のレベルが試される。商業飛行が成功した後、C919機内で乗務員と乗客が「祖国頌歌」を歌い、この瞬間の中国国民の気分を代弁した。
C919は中国人の夢を実現した。「中国人は1億本のジーンズを売って大型航空機と交換する」という俗説があるが、これは中国の製造業の低付加価値に対する当時の中国人の共通の感覚と不満を表したものだ。ジーンズづくりから飛行機の開発・生産まで、かつては埋められないと思われたギャップが、中国人の地道な努力によって埋まった。これは、全国の数百の研究機関と数千の製造企業が連帯し、忍耐強く、卓越性を追求した結果だ。中国人が何かしようと決意すれば、必ず成し遂げられることが改めて証明された。
その過程が容易でないことは創造できるが、目標が達成されたとき、過去の経験すべては、さらなる前進への刺激になる誇らしい感情に変わる。今の世界では、大型航空機を製造できる国は限られている。実際、C919が長い道のりを歩んでいることは、中国が思い起こすまでもなく、開発者や生産者ほどそれを知っている人はいない。航空業界の国際的な慣例によれば、航空機のモデルが成熟し、大規模な市場運用に発展するためには、商業運航段階から継続的に最適化と改善を行う必要がある。大型旅客機C919のプロジェクトチームは、長期的な闘争、研究、苦難、献身に対する心理的な準備を長い間してきた。C919は、中国人のメイド・イン・チャイナに対する信頼感を大きく高めたことは間違いないが、中国人を満足させるまでには至っていない。
ネット上では常にC919に冷や水を浴びせ、ブーイングを浴びせる人がいる。この光景は中国高速鉄道の開発時にも見られたが、今や中国高速鉄道は世界的ブランドとなり、かつて中国高速鉄道を批判し否定していた人たちが笑いものになっている。C919も大空に舞い上がることで、世界にその存在を証明することになると信じている。
特筆すべきは、ボーイングもエアバスも、初めてC919に「おめでとう」と言ったことで、そのオープンでフレンドリーなジェスチャーは中国社会にも受け入れられた。地政学的な観点から欧米が主導・推進する悪質な競争が、国際協力の雰囲気や環境を著しく損ない、ボーイングとエアバス両社の「祝辞」がより希少なものになっているからである。海外メディアは、C919が「ボーイングとエアバスの最も重要な市場の1つで、数十年にわたる二社独占に対する小さいながらも象徴的な挑戦」と報じているが、より高い視点から見れば、良性の競争はより多くの革新を促進し、ウィンウィンの効果を生み出すだろう。この「おめでたさ」だけを見ても、ボーイングとエアバスの度量は、ワシントンの政治家のそれよりもはるかに大きいことがわかる。
C919の部品がどれだけ海外から輸入されているかを計算し、米仏の合弁会社が提供するエンジンを使って、C919が中国の自主生産ではないことを証明しようと躍起になっている人がいる。自主的な革新と開放的な協力は決して矛盾するものではないので、彼らはまったくの素人である。ボーイングやエアバスに比べれば、C919はずっと遅く始まったもので、決して「閉鎖的」なプロジェクトではなかった。それどころか、中国が設計・開発した完全に独立した知的財産権を持つ幹線用旅客機であることに疑いの余地がない。大型航空機の製造が、積み木やレゴのように各種パーツを組み立てるようなものだと考えている人がいるとしたら、それは単なる無知と言わざるを得ない。C919が示そた中国の自主的な革新能力に対する一部アメリカ人の嫉妬については、C919は中国人の成功であるだけでなく、中米協力を含む国際協力の成功でもあることを強調しなければならない。■
By Global Times
Published: May 28, 2023