ルフトハンザがボーイング応援の発言。買い手市場の今だからこそ、ボーイングには元気になってもらいたい?

 ルフトハンザのカーステン・シュポアCarsten SpohrCEOが、ボーイングの業績回復、復活を信じていると発言した

エアラインとしても機材メーカーの健全な競争があったほうが商売上得なので落ち目のボーイングにエールを送ったのでしょうね。


Photo: Boeing


ーイングは、ルフトハンザ・ドイツ航空のカーステン・シュポアCEOから心強い発言を得た。シュポアCEOは米国に滞在中で、経営難に陥ったボーイングを応援するため時間を割いた。シュポアは、ボーイングが問題に直面していることを認めながらも、ルフトハンザは同社を強く信じており、同社は再建と回復を遂げるだろうと述べた。


ボーイング、ルフトハンザCEOの後押しを受ける

ボーイングは最近、市場シェアを大きく失い、ライバルのエアバスに受注を奪われている。737 MAXの失敗、787ドリームライナーと777Xプログラムの遅れが、同社の足かせとなり続けている。しかし、ロイターによると、シュポアは今週ワシントンで、問題があっても、ボーイングをしっかり支持していく姿勢を示した。



「アメリカの象徴としてのボーイングは立ち直るはず」と述べた。ルフトハンザはボーイングの大口顧客だった。だが最近では、ボーイング747-400と747-8の27機、エンブラエルとボンバルディアのリージョナルジェットを除けば、ルフトハンザはエアバスを使用している。しかし、シュポアCEOは、ボーイング関係者を含む聴衆に対し、「ボーイングを信頼している」と語った。


ルフトハンザ CEO のカーステン・シュポア Photo: Lufthansa


ルフトハンザがボーイング受注を後押し

ルフトハンザはボーイングに、32機の787-9、2機の777貨物機、777-8貨物機、20機の777Xの未達発注を有する。しかし、ルフトハンザはA350、A320neos、A321neosなど、エアバスにほぼ2倍の機数を発注している。ルフトハンザが今後導入する機材は、数ではエアバスに偏っているが、金額では、60機以上のボーイングのワイドボディが、エアバス向け発注額に匹敵する。

 ルフトハンザはボーイングの旅客機777Xと貨物機777-8のローンチカスタマーとなる。ボーイングは、ルフトハンザがボーイング旅客機で初めてカスタマーになった長い歴史を継続すると述べている。シュポアCEOは今週、同社が、多くの航空会社のようにドリームライナーや777の発注を減らすのではなく、なぜ増やすのかという質問をはぐらかす際に、歴史を利用した。

 しかし、シュポアCEOのボーイングへの態度は、単純に同社を慮ってのものではない。ボーイングに関しては、買い手市場だ。ルフトハンザCEOは、ボーイングと価格交渉する条件が整ったと言った。ルフトハンザが今月初めにボーイングへ発注を増やしたのも、おそらくそのためだろう。同社は、決定は航コストの削減、燃料効率の向上、最先端の顧客体験の提供のためと説明していた。


ルフトハンザCEOの明確かつ意図的な支援

カーステン・シュポアは、納期について多く語らなかった。おそらく、納期を過ぎたボーイング機を抱えるその他航空会社のCEOと同様、日数を数えるのを諦めたのだろう。しかし、他社のCEOと違い、シュポアCEOはボーイング社に苦言を呈するのではなく、意図的に支援している。

 最近では、777Xでボーイング社の問題が話題になっている。777Xプログラムは2013年に始まり、当初は2020年の初飛行が予定されていた。しかし、そのスケジュールはどんどん後ろ倒しになっている。4月には、777Xの型式認証取得が2024年後半になりそうとのニュースが流れ、最初の納入は2025年半ばから後半に予想されている。最も先見の明のあるCEOの忍耐力を試すような遅れだ。

 シュポアCEOのボーイング支持表明は、ボーイングにとって良い一日の締めくくりとなった。水曜日には、IAGは50機のナローボディMAXジェットと100機の追加オプションの発注にサインした。これは、エアバス社に対し待望の勝利となった。■


Lufthansa CEO Voices His Support For Boeing

BY

ANDREW CURRAN

PUBLISHED 2 DAYS AGO

Source: Reuters


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