大西洋横断路線の追加に慎重なジェットブルーだが、ニューヨーク=ロンドン線の業績には満足している模様。A321LR(138席)を投入。

 


ジェットブルーはJFKからヒースロー、ガトウィックへ毎日一便運航しているが、増便の動きはない。 Photo: via JetBlue.


 

ェットブルーは1月27日第4四半期営業報告の席上でヨーロッパ二番目の就航地の発表は今年中はないと明らかにしたが、ボストン発の新路線が2022年開設との観測がある。ただし、正式に開設となるかは不明だ。

 

 

ヨーロッパ路線追加は今年はない


今年はA321LR(138席)が3機追加納入されるため、ジェットブルーが大西洋横断路線を追加すると見る向きがある。ある面で正しい観測だ。ボストン線が取りざたされているが、進展はない。今夏開設なら、数か月内に発表があるはずだ。一方でジェットブルーがガトウィック空港のスロットを確保したとの報告がある。

 

ジェットブルーは2022年は控えめな増収になると発表。現有体制で業績を上げるということか。ヨーロッパ就航先の追加は今年はないとしながら、将来の「ある時点で」実現するのは「明らか」と発表の席上で述べている。

 

ジェットブルーも利益率を見て運行規模を決定する点で他社と変わりはないが、拡大のペースや運航便数の追加が早すぎるとの意見もある。ただ、現在の環境にヨーロッパ線運航コストがあり、さらに大西洋横断により適した機材の調達を先に実現するためとも思われる。

 

ロンドン線

 

ジェットブルーはJFK=ヒースロー線を2021年8月11日に開設し、9月29日にガトウィックへも就航した。138席機でプレミアムのミントスイートが24席しかないが、逆に多数の座席を埋めなくてもよいのが利点だ。

 

小型機の投入で利用空港の選択肢が広がる。ミントスイートを通年で埋めることが前提とはいえ、その他エアライン各社と大きく事情が異なる。

 

ジェットブルーのロンドン線では観光客や中小企業のビジネス需要に中心をおいている。まず、プレミアムクラスを利用するビジネス需要に照準を合わせるものの、特定企業向けの営業や値引きは行っていない。

 

「パンデミックからの回復に伴い、需要が高まっているのは確かです。最大例がニューヨーク=ロンドン線で、昨年秋の開設から売上と需要が5倍に跳ね上がりました。

「ロンドンは、旅行規制のため当初予想より遅れていましたが、すぐに軌道に乗りました。また、収益も、この3週間で約30ポイント改善しました。」

(同社営業報告の席上で)

 

 

ジェットブルーの新型ミントスイートは料金に敏感なビジネス利用客への訴求力を狙っている Image: JetBlue.

 

 

ジェットブルーはヒースロー、ガトウィックに毎日一便ずつ運航しているが、同社CEOはロンドン線の成功を信じている。「ミント需要で大きな成果を実現してくれると信じている」■

 

JetBlue Rules Out Another European City This Year - Simple Flying


by

James Pearson

January 28, 2022


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