Photo: Eviation
エヴィエーション・エアクラフトtEviation Aircrafは、flyVbirdから全電動コミューター機Aliceの大型受注を獲得した
flyVbirdは、航空事業者認定を取得し小規模空港とオンデマンド運行を利用し、地方の利便性を高めることを目指している
二酸化炭素排出量への意識が高まる中、アリスへの発注は現在総額50億ドルを超えている
アリス電動コミューター機のメーカーエヴィエーション・エアクラフトは今週、ドイツのflyVbirdとアリス25機と追加オプション25機の契約を交わしたと発表した。
新たな顧客
ワシントン州を拠点とするエヴィエーション・エアクラフトが、アリスの発注を増やしている。9人乗りの同機はリージョナル機で世界初の飛行試験済み全電動コミューター機である。
今週、エヴィエーションは、新興のオンデマンド・リージョナル航空会社flyVbirdとアリス25機と、25機のオプションの購入意向書(LOI)を交わしたと発表した。これは、モンテ(5月)、アエラス(1月)、エアロリース(6月)、ソリュ(9月)に続く、2023年で5番目の発注であり、これで合計160機の発注と25機のオプションとなった。
flyVbirdは声明で、小規模でアクセスしやすい空港がある地方で利便性を高めることに尽力中と述べた。flyVbirdは独自のアルゴリズムで、乗客が飛びたいと思うルートにオンデマンドの航空移動を提供することを目指す。flyVbirdは航空事業者証明書を持っていないが、取得すれば、アリスを採用し、「ヨーロッパ全域で分散型で持続可能な旅行を実現し、世界中の路線接続されていない、または十分なサービスを受けていないコミュニティを接続し、カーボンフリーで、費用対効果が高く、便利な航空旅行を提供する」と声明で述べた。
flyVbirdのビジネスモデル
ドイツを拠点とするflyVbirdは、車や列車、定期便による長時間移動に代わるものとして宣伝している。同社のウェブサイトでは、ドイツのブレーマーハーフェンとローゼンハイム間の移動の例を理論的に示している。両都市間の距離は900キロ。この2都市間を自動車で移動すると8~10時間、列車移動だとハンブルク、ブレーメン、ミュンヘンで3回の乗り換えを含め7~8時間かかる。車、飛行機、列車を組み合わせた移動でも、6~7時間かかる。
写真:flyVbird
アプリによるオンデマンド予約と低コストの電動機を利用することで、わずか2時間のパーソナライズされた移動が実現する。ヨーロッパでは乗客が飛行機を利用する際の排出量を意識するようになっているため、電動機の使用はこの航空会社が成功するため不可欠だろう。一部国の政府は、CO2排出を抑制するため短距離便の運航を禁止しようとしている。
アリスの受注拡大
アリスの受注額は50億ドルを超えたと、エヴィエーション・エアクラフトは声明で述べた。同社は、メキシコの地域航空会社からイギリスのリース会社まで、世界各地に多様な顧客を持つ。
エヴィエーションはアリスをゼロから設計した。同機はゼロエミッションで、ライトジェット機やリージョナル・ターボプロップと比べ、時間あたり運航コストが大幅に低いと宣伝されている。同機は、マグニックスが開発したmagni650電気推進ユニット2基を搭載している。エヴィエーションの営業担当バイス・プレジデント、エディ・ジェイサリーは声明で次のように述べている、
「EUは航空業界の脱炭素化を目指し、野心的な新ルールを進めています。アリスは革新的で美しくデザインされた機体であり、炭素排出量ゼロへの移行をリードするため必要なものです。フライトの未来においてflyVbirdと提携できることを大変嬉しく思います」。
一方、flyVbirdの最高経営責任者(CEO)アントン・ルッツは、アリスは同社独自のAI主導のビジネスモデルとアプローチにおいて、ハブ&スポーク運航に代わる直接的な選択肢を提供する重要な役割を果たすと述べた。「アリスはゼロ・カーボンで、静かで、低運航コストの航空機であり、flyVbirdが次の10年、そしてそれ以降も、ヨーロッパ全域にクリーンでオンデマンドな地域旅行を提供する完璧なソリューションとなります」。■
Eviation Announces Letter Of Intent For 25 Alice All-Electric Aircraft
BY
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