需要低迷やロシア領空の閉鎖などの要因により、国際航空会社が中国へのフライトを削減している
ブリティッシュ・エアウェイズとヴァージン・アトランティックは、長年就航してきた中国路線を廃止した
欧米エアラインが減便する中、中国の航空会社は海外進出を増やしている
最近、国際航空会社数社からの中国路線の削減の発表が相次いでいる。かつて世界の航空会社にとって非常に有望な市場であった中国市場は、魅力を失いつつあるようだ。
中国路線を削減する航空会社の最近の例としては、今春、中国の2都市への運航を休止したシンガポールエアラインズや、シドニー=北京直行便を今夏休止したオーストラリアのカンタスが挙げられる。
欧米の航空会社も中国路線を縮小している。ブリティッシュ・エアウェイズは2024年10月下旬に北京便を終了すると発表し、ヴァージン・アトランティックは25年間運航してきた英国-上海線の廃止を決定した。アメリカの航空会社では、ユナイテッドエアラインズのみが中国の首都に直行している。
要因
中国への就航を中止した海外の航空会社にはそれぞれ理由がある。海外の航空会社は、中国への旅行需要の低迷、政治的緊張、コストの上昇、ロシアの領空閉鎖、COVID-19パンデミック後の需要回復の遅れなど、複数の要因を理由に挙げている。
中国へのネットワーク削減に関する最新のアップデートには、ブリティッシュ・エアウェイズが関わっている。数十年にわたり中国の首都に就航してきた同社は、10月末をもってロンドン・ヒースロー-北京間の全便を運休する。この路線は、COVIDにより3年以上ぶりに2023年6月に復活させたもので、ボーイング777-200ERで運航されていた。同社は削減の詳細な説明はしていないが、ウクライナ戦争後のロシア領空を避ける必要性と旅行需要の低迷が主な要因であると思われる。
ブリティッシュ・エアウェイズが中国路線を削減するというニュースは、ヴァージン・アトランティッがヒースロー(LHR)-上海浦東(PVG)線の運休を発表した直後に飛び込んできた。この路線の運休は、ロシア領空を通過できないことによる複雑さが理由とされている。
中国とアメリカの接続に関して言えば、中国の首都とアメリカを結ぶ直行便があまりに少ないのは驚きだ。さらに驚くべきことに、現在北京に就航している米国の航空会社はユナイテッド航空だけということだ。
Ciriumのデータによると、2024年8月、北京とアメリカを結ぶ6路線を運航する予定の航空会社は、エアチャイナ、海南航空、ユナイテッド航空の3社のみである。
両国間のフライトが限られているのは、政治的な理由もある。2024年3月、アメリカ政府は中国の航空会社の1週間のフライト制限を35便から50便に引き上げた。これは増加ではあるが、パンデミック前に許可されていた150便に比べればはるかに少ない。にもかかわらず、ロイターの報道によれば、アメリカの航空会社は週に35便しか往復便を運航していない。
中国の航空会社は海外路線を拡大中
外国の航空会社が中国へのフライトを減らす中、中国の航空会社が国際市場で地歩を固めつつある。この変化は、欧米の航空会社がロシア領空を通過できないのに対し、中国の航空会社は可能であることが一因となっている。
この利点が中国の航空会社のコストを下げ、国際市場でより大きなシェアを獲得することを可能にしているとOAGのシニアアナリスト、ジョン・グラントは、ロイターに語った。■
Why International Airlines Continue To Cut China Flights
By
Vyte Klisauskaite
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