2023年1月28日土曜日

米国の人材不足はここまで深刻だ。貨物チャーター企業アメリフライトが遠隔操縦機発注に至った。

 

Photo: Natilus


メリフライトAmeriflight(本社テキサス州ダラス・フォートワース空港)は運航コスト削減と航空貨物業界の革新のために、ネイティラス3.8Tを20機発注した。

Photo: Natilus


新興航空機メーカーのネイティラスNatilus(本社カリフォーニア州サンディエゴ)は、貨物航空会社アメリフライトと契約したと金曜日に発表した。チャーター便会社のアメリフライトは、支線用小型機20機を購入すると同意し、ネイティラスと購入注文契約を結ぶ最初の米国のリージョナル航空会社になった。同社は、パイロット不足が深刻化する中、遠隔操縦機を活用し運航効率を高めていく計画だ。

自律型航空機を貨物輸送に投入する

アメリフィライトは約134百万ドルを投入し、遠隔操縦機3.8Tを発注した。今回の受注でネイティラスは次世代航空機460機以上の受注を確保し、航空会社へ68億ドル以上のコミットメントを有することになる。アメリフライトは、効率的な機材を活用することで、運航コストを削減し、輸送能力増強と事業拡大を進める。

 アメリフライトはPart135区分の航空会社として、大型機を飛ばすだけの貨物需要がない地点で貨物チャーター便を運航している。

 過去数十年で同社はPart 135貨物航空会社として最大規模にまで成長し、米国の航空貨物業界で欠くことのできない存在になった。小型機による短距離路線が得意分野で、国内各地の夜間郵便を一手に引き受けている。

 同社は、3.8Tを20機発注しただけだが、これがネイティルスとの長い旅路の第一歩になることを期待している。アメリフライトの社長兼最高執行責任者のアラン・ルシノウィッツAlan Rusinowitは、次のように述べている。

 「今回の戦略的パートナーシップで、アメリフライトは貨物輸送の未来へのロードマップを構築し、米国におけるナティラスの最初の地域運航会社となる」「当社の目標は、イノベーションとコラボレーションを通じ成長し、ビジネスを変革することです。ネイティラスとの新しいパートナーシップを通じて、アメリフライトは持続可能なビジネスモデルで世界を安全につないでいきたい」。

 ネイティラスの共同設立者兼CEOであるアレクセイ・マチューシェフAleksey Matyushevは、今回の受注でアメリフライトの事業がさらに発展し、業界に革命をもたらすと語っている。

「アメリフライトの契約は、地域のサプライチェーンを強化し、航空貨物業界で大きな前進となる」。


遠隔操縦の貨物機


 アメリフライトが発注した3.8Tは、貨物をより効率的に輸送する設計の自律型航空機だ。貨物室がダイヤモンド型で、現在アメリフレイトで運航中の各機材よりはるかに多くの貨物を運ぶことができる。

 航続距離は最大900海里、巡航速度は220ノット、最大積載量は4.3トン。独自の機体設計で、より多くの貨物を積載できるだけでなく、抵抗を減らしたまま運航でき、効率と性能を向上させる。

 3.8Tはカーボンファイバー製で、運用コストを最大で60%、二酸化炭素排出量を50%削減できる。また、遠隔操縦が可能で、巡航中に一人のパイロットで複数機を監視できるため、航空会社の人手不足に対応する。マチューシェフはこう語った。

 「航空貨物市場のニーズに対応した自律型ソリューションを開発することは、強固な長期的ソリューションの開発に向けた重要なステップです。自律型技術は、一人のパイロットが複数機をコントロールすることで、労働力をもっと効率的に活用でき、深刻なパイロット不足の解消に貢献します」。


Ameriflight Has Ordered 20 Autonomous Cargo Planes From Natilus

BY

RILEY PICKETT

https://simpleflying.com/ameriflight-autonomous-cargo-aircraft-natilus/

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