中国が海外団体旅行禁止措置を撤廃。国慶節連休を前に一気に海外渡航が拡大するかで旅行業界が注目。

 



アメリカ、イギリス、日本、インド、韓国など主要国を含む70カ国以上への団体旅行の禁止措置を中国が撤廃した。

スウェーデン、ドイツなどのヨーロッパ諸国、メキシコ、ペルー、カタール、トルコ、イスラエルなどのアジア・中東諸国が含まれる。

これは、1月と3月に行われた同様の決定に続き、北京が対外団体旅行の禁止を緩和する3回目となる。


中国は2020年、コロナウィルスのパンデミックの中、厳しい「ゼロコロナ」の渡航制限の一環として、国外への団体旅行をすべて中止した。2022年後半、中国はようやく規制の大半を撤廃し、国境再開への道を開いた。


1月には、中国からタイ、シンガポール、ロシアを含む20カ国への団体旅行を許可した。そして3月には、フランス、ネパール、ブラジルなど、さらに40カ国をリストに加えた。


今回の発表は、中国と西側諸国との間の緊張の高まりや、経済情勢の低迷を背景にしている。


中国の航空会社は、「ゼロコロナ」が廃止されて以来、国際線の回復が予想より遅れていると報告している。主な課題として、人手不足に加え、中国人旅行者の旅行意欲の減退が挙げられる。中国人旅行者は、日本やヨーロッパの一部、そしてオーストラリアへの到着の主要な供給源となっている。


それでも、規制緩和は、国際的なエクスポージャーが大きい中国の航空会社を含め、中国の旅行業界に活力を与えると予想される。8月11日発行のHSBCグローバルリサーチのレポートによると、9月下旬の国慶節(建国記念日)の連休に近づくにつれ、中国人旅行者からの旅行予約検索が増加していることを理由に、団体旅行禁止措置の緩和は「海外旅行に大きな弾み」を与えるはずだという。■


China eases group travel ban to Australia, UK, USA, Japan | News | Flight Global


By Alfred Chua11 August 2023


Comments

Popular posts from this blog

GE, P&W、エンジン部品の素材で重大な損傷に繋がりかねない不良が見つかる。FAAが改善命令を近く発出の模様。品質管理があきらかに不足しているのか。

航空会社にとってエアバス、ボーイングの売れ筋ナローボディ混合フリートのメリット、デメリットとは?

エアバスが中国COMACのC919に警鐘を鳴らす---「見て見ぬふりはできない」