2023年4月16日日曜日

久しぶりにエアバスを抜いたボーイングの第1四半期納入機数には理由があった....

 

Photo: BlueBarronPhoto/Shutterstock.


ボーイングが活力を取り戻し、再びエアバスと二兎を追うことになったのは航空会社には朗報だが、勢いが持続するかは疑問



2023年の最初の3ヶ月で、ボーイングは130機を納入し、エアバスの127機を上回った。ボーイングの納入実績は特に3月が好調で、64機の民間航空機を納入し、4年ぶりに2番目に高い納入月を計上した。

 ボーイングの第1四半期民間航空機を納入130機では737 MAXが111機と85%を占めた。


タイプ別のハイライトは以下の通り:


  • 737 MAX -111機 (サウスウエスト航空29、ユナイテッド航空21、ライアンエアー14、エア・リース・コーポレーション12、777パートナーズ4、イラク共和国4、アラスカ航空3、ウエストジェット3)

  • 787 -11機(ルフトハンザ787-9×3機、ユナイテッド航空787-10×2機、アメリカン航空787-8、日本航空787-8、エールフランスKLM787-10、カタール航空787-9、ビスタラ787-9、エアキャップ787-9に各1機)

  • 777F -4機 (エアチャイナ・カーゴ、CESリース、中国郵政航空、中国南方航空)

  • 747-8F -1機(アトラス・エア・ワールドワイド)

  • 767-300F -1機 (フェデックス エクスプレス)

  • 737-800A -2機( 韓国政府, BDS ニュージーランド


3月に急増した背景

3月に納入の64機は、エアバスの61機を上回り、内訳は737 MAXが52機、787ドリームライナーが7機、貨物機が4機、737-800Aが1機だった。ボーイングは過去50回のうち、エアバスを上回る納入となったのはわずか3カ月で、今回納入の64機は、69機を納入した2022年12月に次ぐ4年ぶりの最高値となった。

 12月は年末の目標達成のため納入が押し込まれることが多く、納入数が1年で最多となることが多いため、ごまかしがきかない。3月のMAXの納入52機は、12月より1機少ないだけで、ボーイングにとって生産量は2月の2倍となった。イラク共和国は、1日に3機の737 MAXを引き取り貢献した。

 シアトル・タイムズによると、3月の急増は、以前から社内保管されていた737 MAXと787ドリームライナーの手直しが加速したことが起因だ。手直しを完了させ、残る全機を納品し、現在の納品数を維持することは、ボーイングで挑戦だ。

 同社の現在の生産量は、737 MAXが月31機、787が月3機程度であるので、3月納品の半分近くが駐機中の機体だったと考えられる。記事は、3月の急増は、航空会社が、低調な冬季に機材導入を控えた後、春休みとイースター休暇の旅行に間に合うよう早期納入を行ったことも後押しした可能性があると述べている。

フェデックス・エクスプレス向け767-300F貨物機の納入は、一部機材で燃料タンクの内部塗装に不具合が見つかっていたため、今年初めてとなった。


受注好調な月となった

3月のボーイングの新規受注は、受注60機とキャンセル22機で、正味38機となった。これには、サウジアラビアの78機のワイドボディ機やエア・インディアからの220機受注は含まれていない。また、ボーイングは、受注が危ぶまれていた22機の受注を回復させ、確定させた。

 3月末のボーイングの受注残は5,356機だったが、米国会計基準に合わせるため、4,555機に調整された。調整前は、737が4,219機、767が120機、777が436機、787が581機だったが。737の634機、777の108機、787の59機の受注に疑問がついていた。■


Boeing Jumps Ahead Of Airbus For Q1 And March Deliveries

BY

MICHAEL DORAN


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