ボーイングはシカゴ拠点を維持するが、プレゼンスは縮小する
ボーイングは、グローバル本社をシカゴからバージニア州に移転する方針を確認し、シカゴでのプレゼンスを縮小する可能性を明らかにした。ボーイング社のアーリントンキャンパスは、ワシントンDC郊外に位置する。移転により、ボーイングの重要顧客のペンタゴンや、ボーイングへ監視を強めている連邦航空局から近くに本社が移ることになる。
ボーイングがDCに近くなる
ボーイング本社がアーリントンにやってくると、国防、セキュリティ、宇宙開発プログラムがあるキャンパスと同じ場所になる。また、ボーイング社幹部は、この移転により、意思決定部門に近づく。
ボーイングの社長兼最高経営責任者デイブ・カルフーン Dave Calhounは、次のように述べた。
「バージニア州北部に基盤を築くことができ、大変うれしく思っています。この地域は、当社の顧客や関係者に近く、世界クラスのエンジニアリングや技術的な才能にアクセスできるため、当社のグローバル本社機能の場所として戦略的に意味があります」。
カルフーンはボーイングはシカゴとの継続的な関係に感謝し、シカゴのプレゼンスを維持するとしたが、プレゼンスは小さくなる懸念がある。シカゴ事務所は、シカゴに残る社員のオフィススペースが縮小されると認めている。
ボーイングはまた、バージニア州北部に研究・技術ハブを設立すると発表した。この拠点では、サイバーセキュリティ、自律型オペレーション、量子科学、ソフトウェアおよびシステム工学の分野における技術革新の開発に注力する。
共和党のグレン・ヤングキン知事Glenn Youngkinは昨年、同州に新規雇用をもたらすと公約して選挙戦を戦ったので、ボーイングの動きは同知事から強く歓迎されそうだ。知事は、移転交渉に直接関与していたと言われる。
ボーイングは、ダラスやデンバーへの本社移転も検討したが、2001年にシカゴを選択した。
今回のニュースは、ボーイングが777Xを少なくとも2025年まで延期することを明らかにした直後のことである。写真 アラン・ライス
ボーイングへの風当たりがきびしい
ボーイングはここ数年、同社の方向性、モデル、リーダーシップについて、ますます厳しい監視と疑念に直面しており、今回の移転もその一環だ。
同社は最近、新型機777Xを少なくとも2025年まで延期すると発表し、2022年第1四半期報告書では予想を大幅に上回る損失を計上した。エアバスの第1四半期報告書が明るい内容だったのとは対照的だ。ボーイングは、トランプ大統領の交渉による「エアフォース・ワン」取引を受けるべきではなかったと認めた。■
Washington DC Bound: Boeing To Move Its HQ To Northern Virginia
Callum Tennant (19 Articles Published)
Journalist - Callum has written for multiple travel publications as well as national newspapers about transport and energy. Especially passionate about aviation, he is eager to continue developing new relationships within the sector, enabling well-rounded articles that pack detail, scoops and key trends. Based in United Kingdom
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