アイルランドの低運賃航空会社ライアンエアがフランクフルト・マイン空港の同社拠点を3月末をもって閉鎖する。ドイツ最大のハブ空港である同空港が利用料金を値上げしたことによる対応だ。
ライアンエアはフランクフルト拠点からレジャー客路線を2017年夏から開設した。アムステルダム・スキポール空港とならびフランクフルトはライアンエア最大のハブとなったが、同社はフランクフルト・ハーン空港で運航を先に始めていた。
同社はドイツ空港当局の利用料金値上げを今回の決定の背景に挙げている。
ライアンエア役員ジェイソン・マクギネスは「フランクフルト・アム・マイン空港拠点を2022年3月末をもって閉鎖する発表をするのは残念ですが、Covid-19パンデミックのため需要が落ち込んでいるのにもかかわらず空港当局が料金値上げを決めたための対応であります」
「ライアンエアが長期にわたり輸送力を増強し、各空港での接続の利便性を高める基礎となるのは効率の良い運用であり、競争力のある空港利用料金です。フランクフルトでこれは不可能となりました。ドイツ当局が旅客利用料金を値上げする決定をして、空港当局もいまでさえ高額かつ競争力のない料金を値上げする決定に至ったためです」
空港を運営するFraportは「2022年については空港利用料金を2017年以来初めて調整することになりました。このため料金は4%値上げします。ただし、値上げ分はドイツ経済のインフレ率に見合うものです。その他ヨーロッパの主要ハブ空港でも利用料金の値上げを行っており、二桁の値上げもあります。今回の値上げは中程度であり、エアライン各社はフランクフルトでの運行増加が可能となります」と発表。
ライアンエアはフランクフルトに5機常駐させており、Ciriumの運行スケジュールデータベースでは今年3月時点で17路線を運航している。地中海方面のレジャー客路線が大半だ。
ライアンエアはドイツ国内7か所に拠点をおいており、フランクフルトの2空港以外にニュルンベルグに今夏新たな拠点を開設すると発表していた。■
Ryanair to shut Frankfurt base in charges row | News | Flight Global
By Graham Dunn7 January 2022
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