2022年1月2日日曜日

2021年定時運行でANA、JALがそれぞれ世界トップ、第二位に。2022年の運行環境好転にエアライン各社が期待

 2021年を終え、エアライン各社は昨年実績を振り返り、改善の余地がある部分を検討する。予想通りの結果もありながら、定時運航実績で最高の実績を達成したエアラインは予想外の会社だった。


Ciriumのデータを利用し、定時運行とは空港到着が予定の15分以内と定義した。地域別に優秀な成果を上げたエアラインを見てみよう。


ヨーロッパ


ヨーロッパ上位5社のうち3社がスペインで、各社がインターナショナルエアラインズグループに属している。


  • Vueling (92.1%)

  • Iberia Express (91.8%)

  • Iberia (90.3%)


アエロフロートも良好な実績を残し、スコアは91.05%だった。ノーウェイジャンも上位五位に入り、91.54%だった。


北米


北米で最上位はデルタエアラインズで87.7%のフライトが時間内に到着している。次点がアラスカエアラインズの81.7%で、アメリカンエアラインズは80.5%だった。デルタは北米でパンデミック前に三年連続トップだった。世界規模でも2017年、2018年と続けてトップだった。



ラテンアメリカ


コパエアラインズは感染流行の初期にほぼ全便の運行を中止する一歩手前になっていたが、同社のパナマハブはラテンアメリカ各地への接続で便利性を発揮し、渡航制限緩和の効果を享受した。同社フライトの90.3%が時間内だった。エアロニネアス・アルへンチーナ(アルゼンチン航空)が時点で89.2%だった。注目すべきは制限緩和を受けほぼそのまま運航できたが同社は緩和措置を秋から適用したことだ。ブラジルのアジュールが88.9%で三位となった。


アジア太平洋


ANAがアジア太平洋のみならず世界で最高成績をあげた。同社フライトの95%が定時運行された。日本航空も世界二位で94.1%だった。両社路線網がパンデミックで縮小したのも高得点につながった。


定時運航で最高の実績を上げたANAは高いカスタマーサービスでも称賛されている。Getty Images


中東アフリカ


上位に湾岸地区エアラインは皆無だった。南アフリカの格安系サフェアSafairがランク入りしている。


その他


LCC部門ではソラシドエアが97.9%とトップの運航実績を上げた。同社路線は合計14と小規模なため効率で優れる結果が出たのは間違いない。


今回のリストに予想外のエアライン名が出たのは世界規模の健康危機で運航が影響を受けたためだ。小規模路線網の会社には外部要因が少なかった。とはいえ、大手グローバル規模で上位の成績を達成したエアラインはこれだけ厳しい環境で素晴らしい成果を達成したことを誇りに思ってよい。


CiriumuのCEOジェレミー・ボーエンは「航空業界にとって2021年は大変な年だったが、2020年より好転したのは確かだ。デルタエアラインズが今年も優秀な成績だったが、同社の規模路線網等をかんげれば傑出していたといえる。ANAが世界最高の定時運航会社になった。デルタ、ANAはじめ各地域の優秀エアラインに祝意を表したい」との声明を発表した。


各エアラインが2022年にはビジネス環境の好転を規定しているはずだ。今年は高い実績を上げたいと考えているだろう。■


Which Was The Most On-Time Airline Last Year? - Simple Flying


by

Sumit Singh

January 1, 2022



Sumit Singh

Deputy Editor - Sumit comes to Simple Flying with more than eight years’ experience as a professional journalist. Having written for The Independent, Evening Standard, and others, his role here allows him to explore his enthusiasm for aviation and travel. Having built strong relationships with Qatar Airways, United Airlines, Aeroflot, and more, Sumit excels in both aviation history and market analysis. Based in London, UK.


0 件のコメント:

コメントを投稿

ご存知でしたか?空港で紛失した手荷物を購入できます(SimpleFlying)―鉄道遺失物販売と規模がちがいます。ロストバゲージが日本では少ないのならこのビジネスは成り立ちませんね

  Gemini. 空 港を利用して旅行し、荷物の大規模な移動を目の当たりにすると、「紛失した荷物はどうなるのか」という疑問が生じませんか。この疑問は2023年の記事で扱いましたが、SITAのような企業や彼らのWorldTracerサービスが、乗客と荷物を自動的に再会させるために...