2025年5月11日日曜日

水面上を低空で輸送するシーグライダーは輸送効率を画期的に変える可能性がある、ヴェンチャー企業リージェントに注目(The War Zone)

  

ージェント

この記事は民間航空を扱うターミナル1、軍用航空のターミナル2共通記事です


太平洋での将来の戦いを見据える米海兵隊は兵員・物資を迅速かつ効率的に移動させる手段を求めている


兵隊は、太平洋での将来の戦いに備え、兵員や貨物を迅速かつ静かに輸送し、その他の重要な機能を提供するヴァイスロイ・シーグライダーViceroy Seagliderの投入可能性を調査している。 ロードアイランド州に本社を置くリージェントREGENT*が開発中の同機は、12個の電気モーターを搭載し、バッテリー動力だ。乗客12名または3,500ポンドの貨物を運ぶ設計で、海面を素早く滑走しながら、敵センサーを回避できる。 ハイドロフォイル(水中翼)で浮遊し、水面では地上効果で効率的に航行する。 滑走路を必要としないため、インフラの少ない遠隔地へのアクセスも可能だ。


*同社には日本航空、ヤマト運輸、MOL Switch、エイチ・アイ・エスが戦略的インベスターとして名を連ねています


 ワシントンD.C.で開催された "Modern Day Marine "シンポジウム会場で、海兵隊戦闘研究所(MCWL)のプロジェクト・マネージャー、マシュー・コッチは、「激戦地でのロジスティクス用に検討している」と語った。同機は偵察、潜入、脱出、特殊作戦任務、死傷者・医療搬送、 「UH-1ヘリコプターに代わる」任務をこなすことも想定されていおり、それ以外にも発展する可能性がある」と付け加えた。

 コッチの所属する組織は、海兵隊の戦闘開発統合(CD&I)司令部の一部門で、将来の要件に役立つ能力について上層部に助言する任務を負っている。


 

リージェントのヴァイスロイ・シーグライダーのレンダリング。 リージェント・ジュリアン・ウォルターズ

 ヴァイスロイには利点が数点ある、と彼は説明する。航空会社やフェリー会社が早くも高い関心を寄せているデュアルユース技術であることが鍵だと、コッチは本誌に指摘した。リージェントの政府関係・防衛担当副社長トム・ハントリーは、ヴァイスロイが2027年に商業運航を開始すると語った。

 「商業技術を活用することで、手頃な価格のものを手に入れることができる」とコッチは述べ、産業界に能力のニーズを提示し、解決策を待ってきた長いプロセスを回避できると付け加えた。

 「軍事用途のために軍や商業分野で現在利用可能なものを活用し、必要に応じて変更します。「今のところ500万ドルから700万ドルの機体価格帯を考えています。同機は、高速で低シグネチャの輸送を、費用対効果の高い価格帯で提供できるはずです」。

 リージェントのミッション・アシュアランス・マネージャー、クリスティン・ペダーセンは、ハイドロフォイリング翼搭載型(WIG)のヴァイスロイが「現在、海上試験中です」と語った。

試験中のリージェント・ヴァイスロイ。 

水上試験中のリージェント・ヴァイスロイ。

水面に下ろされるヴァイスロイ。 リージェント

 WIGは、翼が生み出す揚力の恩恵を受けながら、船舶に見られる抗力を受けないため、より高速で効率的な移動が可能になる。

「当社のシーグライダーは、フロート、フォイル、フライという3つの段階で輸送します。 「海上試験もそれを反映した段階的なものとなります」とペダーセンは語った。

 ヴァイスロイは、初夏に水中翼船の機能テストを受け、夏の終わりまでに飛行テストを受ける予定だと彼女は付け加えた。

 本誌が以前指摘したように、WIGのコンセプトは以前からあるが、大規模な応用を狙った以前の試みは、軍事用途では限定的な成功しか生んでいない。

 以前の記事より 「ロシア語ではエクラノプランと呼ばれ、現在ではWIG設計の総称として広く使われている。 近年、ロシアで軍用エクラノプランを復活させようとする努力が行われているが、今のところ運用可能なタイプは生まれていない」。

 下は、ソ連が完成させた唯一の巡航ミサイル搭載型プロジェクト903ルン級エクラノプレーンが、2020年にカスピ海で展示される計画の一環として移動される様子を撮影したものだ。

 高速での海上滑走飛行には、地表のさまざまな物体に衝突するリスクや、高い波が押し寄せるリスクなどの課題がある。 コッチは、ヴァイスロイはそうした懸念のいくつかに対処していると語った。「ハイドロフォイルは、シーグライダーを実現する重要な技術です。 「従来型の水上機や翼つきの船は、海面状態への対応で限界がありました。「水中翼船は、波から5フィート(約15メートル)上にいることが前提です。「シーグライダーは多数のセンサーシステムを使用し、オペレーターにソリューションの統合を提供し、状況認識を高め、危険識別を提供します」と、リージェントのスポークスマン、カースティン・サリヤーは本誌に語った。「三重冗長自動車両制御システムで、高速/低速制御入力をナビゲートすることを可能にします」。

 ハイドロフォイルが展開されると、ヴァイスロイは12ノットで浮遊した状態から45ノットまでスピードアップし、地面効果モードで離陸するように設計されている、とコッチは説明した。空中に浮かぶと、最高速度は180ノットに達する。シー・ステイト3プラスで離水し、シー・ステイト5で着水が可能、とペデルセンは付け加えた。この2つのシー・ステートは、それぞれ風速7~10ノット、17~21ノット、波の高さ2~3フィート、5~8フィートだ。

 ヴァイスロイのデザインにはもうひとつ利点がある、とコッチは言う。「非常に興味深い特徴的な特性」だ、と彼は言う。船舶ではないため、航跡が非常に少なく、敵センサーから見えにくくなる。電気モーターは熱シグネチャーが少ない。さらに、ヴァイスロイは水面から約30フィート上空を飛行するように設計のため、レーダー探知範囲より下でソナー探知範囲の上空を飛行することができるという。

 現在の構成では、ヴァイスロイの航続距離は約180マイルだが、将来的には、ハイブリッド電気パワープラントを搭載することで、1,000マイル近い航続が可能になる。 同機は、C-17含む大型貨物機で輸送できる設計で、あらゆる電力源から再充電できるため、燃料に依存しない運用が実現する。 これは、燃料配給が逼迫する太平洋地域では大きな利点となるだろう。

 米国沿岸警備隊はプロトタイプの航行安全リスクアセスメントを承認しており、リージェントがナラガンセット湾とロードアイランド海峡で人間を乗せてテストすることが可能となった、と同社は述べている。

 シーグライダーのコンセプトは、敵の兵器システムに対する脆弱性を抑えつつ、広大な水域を迅速に兵員や貨物を輸送する課題を解決するために、米軍が検討しているいくつかのWIG手段のひとつである。

 今週初めに述べたように、国防高等研究計画局(DARPA)はリバティリフターXプレーンプログラムを実施している。その中心的な目標は、WIG効果の原理を採用した空飛ぶ輸送機の設計を生み出すことである。 

リバティリフター(オーロラ・フライト・サイエンシズ)

 海兵隊はこのコンセプトに低コストで賭けている。3月、リージェントは1000万ドルの契約を獲得し、「実物大プロトタイプで複数の軍事デモンストレーションを実施し、将来の要件に役立てる」とコッチは語った。これは2023年に締結ずみのヴァイスロイの技術的実現可能性を実証する475万ドルの契約に続くものだ。

 同機が海兵隊の武器庫に入るには、まだ長い道のりがある。 しかし、MCWLがこのコンセプトに時間と資金を投じたという事実は、このコンセプトへの関心度を示している。■


Seaglider Aims To Deliver Small Groups Of Marines Low Over The Waves

Eyeing a future fight in the Pacific, the USMC is seeking craft that can swiftly and efficiently move small loads of troops and materiel to austere locales.

Howard Altman

Published May 3, 2025 1:52 PM EDT

https://www.twz.com/sea/seaglider-aims-to-deliver-small-groups-of-marines-low-over-the-waves

ハワード・アルトマン

シニア・スタッフ・ライター

ハワードはThe War Zoneのシニア・スタッフ・ライターで、Military Timesの元シニア・マネージング・エディター。 それ以前はTampa Bay Timesのシニアライターとして軍事問題を担当。 Yahoo News、RealClearDefense、Air Force Timesなど様々な出版物に寄稿。


2025年5月10日土曜日

路線とネットワークの最新情報:2025年5月6日-9日 —日系エアラインにも頑張ってもらいたいものです

 air transat a330

Credit: Alfonso Sacristán M./Alamy Stock Photo





5月9日

 

エア・トランサットは、2025-26年冬季スケジュールの一環として、トロント・ピアソンとガイアナのジョージタウンを結ぶ新規直行便を就航する。この週2便のサービスは、2025年12月16日から2026年4月24日まで、火曜日と金曜日に運航される。「この新路線により、当社は南米での存在感を拡大しつつ、機材の効率的な活用を実現する」と、トランサットの最高収益責任者(CRO)セバスティアン・ポンセ氏は述べた。「この追加路線は、カナダ在住のガイアナ人コミュニティからの強い需要に応えるとともに、新たな目的地を求めるレジャー旅行者にも魅力的です。」


フライドバイは5月15日からペシャワールへの毎日運航を開始し、パキスタンネットワークを7都市に拡大する。バチャ・カーン国際空港への便はドバイ国際空港のターミナル2から運航される。同社は2010年にカラチへの便でパキスタン路線を就航させ、その後ファイサルアバード、イスラマバード、ラホール、ムルタン、クエッタ、シアルコットへの路線を追加してきた。


ベトナムエアラインズはハノイとハイデラバード間の便を就航させ、ニューデリー、ムンバイ、バンガロールに続く4つ目のゲートウェイとしてインド市場での存在感を強化する。新路線は水曜日、金曜日、日曜日の週3便で運航される。「ハイデラバードは南インドへの重要なゲートウェイです」とベトナム航空のインド支社長、グエン・チュン・ヒエウ氏は述べている。


スターラックスエアラインズは、8月22日から台湾の台北と日本の宮古島市にある下地島空港を結ぶ新規直行便を就航する。同航空は、下地島への直行便を運航する初の台湾系航空会社となる。運航はエアバスA321neoを使用し、週2便で運航され、所要時間は約1時間30分。10月24日まで運航される。  


5月8日

 

ドミニカ共和国を拠点とするLCCのアラジェットArajetは、11月20日よりサントドミンゴのラス・アメリカス国際空港(SDQ)とボストン・ローガン国際空港を結ぶ新規直行便を就航する。週4便で運航される。この新路線は、アラジェットの米国東北部における2つ目のゲートウェイとなり、既存のニューアーク・リバティ国際空港からの便を補完する。さらに、同社は12月12日からSDQからブエノスアイレスのミニストロ・ピスタリーニ国際空港への直行便を就航する。週2便の運航となる。アラジェットは両路線にボーイング737-8機材を投入する。


デルタエアラインズは11月6日からニューヨーク・ラガーディア空港とノースウエスト・フロリダ・ビーチーズ国際空港間の年間通年デイリー便を新設し、フロリダ州メキシコ湾岸地域のネットワークを拡大する。この新路線は、デルタが2025年夏に両空港間で季節限定の土曜日便を運航すると発表したのに続くもの。通年便はエンブラエル175型機で運航される。さらに、デルタはニューヨーク・ジョン・F・ケネディ国際空港からテルアビブへのデイリー直行便を5月19日まで一時停止する。スカイチーム同盟のメンバーである同社は、この措置は「地域での継続的な紛争への対応」によるものと説明している。


エアフランスは、パリ・シャルル・ド・ゴール空港とニューデリー間の便数を今冬に増便する。便は火曜日、木曜日、土曜日にボーイングB777-200ER機で運航される。


TUIは、イングランドのニューカッスル国際空港からモロッコのアガディールへの便を就航した。週2便の運航は夏季シーズン中に実施される。TUI UKの商業ディレクター、クリス・ローガン氏は、この路線はニューカッスル発の路線網の拡大に貢献し、より多くの目的地選択肢を提供するコミットメントを反映していると述べた。


オマーン航空Oman Airは、2025年のカリーフシーズン向けに国内線を拡大し、7月1日からムスcatとサララ間の便を最大1日12便に増便する。この措置は、オマーン南部で人気のモンスーンシーズン中の国内観光を支援する目的。需要の増加に対応するため、同社は今年末までムスカット~サラーラ路線に7万席を追加し、2024年同期比で16%の増便を実施する。  


5月7日

 

エア・ニュージーランドは、2025年11月から2026年3月まで、クライストチャーチとオーストラリアのゴールドコースト間の便を一時停止する。同航空会社は現在、OAGスケジュールアナライザーのデータによると、同路線をエアバスA320neo機で週2便運航している。「この決定は、継続的な需要と市場状況、および当社の広範な機材制約を考慮した結果です。これにより、期間中の運航路線について慎重な判断が必要となりた」と、同航空会社の声明は述べている。「当社はネットワーク全体で信頼性の高いサービスを提供し続けることにコミットしている。この運休は、予約済みの顧客のうちごく一部に影響を与えるだけです」


トランサビア・フランスは、2026年3月29日から国内ネットワークを拡大し、パリ・オルリーからニース、マルセイユ、トゥールーズへの新規路線を就航する。同社はニースとトゥールーズへの便を最大8便/日、マルセイユへの便を2便/日運航する計画だ。「2026年夏はトランサビアの成長における重要なマイルストーンとなります」と、会長兼CEOのオリビエ・マッツッチェッリ氏は述べている。「ニース、マルセイユ、トゥールーズから旅行される顧客のニーズに合わせたサービスを提供し、同日帰りの便やパリ中心部への迅速なアクセスを可能にする便数を提供する」


LATAM航空ブラジルLATAM Airlines Brasilは、8月1日からカンピナスとブラジリア間の新路線を開設し、エアバスA320ファミリー機で週21便を運航する。9月13日からは、A319とA320を使用し、パルナイバとフォルタレザ間の路線に週最大3便を追加する予定だ。8月から、LATAMはブラジリア=ベロオリゾンテ路線の便数を週18便から21便に、ブラジリア=ヴィトーリア路線を週7便から14便に、ブラジリア=フロリアノポリス路線を週7便から14便に、ブラジリア=ゴイアニア路線を週14便から21便に増便する。


ソモン・エアSomon Airは、タジキスタンとエジプトを結ぶ新規路線を就航する。ドゥシャンベとシャルム・エル・シェイクを結ぶ便は、5月11日にボーイング737-800と737-900型機で運航を開始し、週1便のスケジュールで運航される。「シャルム・エル・シェイク便の就航は、両国間の二国間関係を強化する重要な一歩です」と、ソモン・エアのCEO、アブドゥルコシム・ヴァリエフ氏は述べている。


米国の格安航空会社フロンティアエアラインズは、7月7日からシカゴ・オヘア国際空港とボルティモア・ワシントン国際サーグッド・マーシャル空港間の週3便の運航を開始する。同社はまた、7月10日からサウスカロライナ州マイアミビーチとニュージャージー州トレントン間の週2便の運航も開始する。両路線はエアバスA320ファミリー機で運航される。


カタールエアウェイズはトロントとサンパウロへの便を増便する。同社は6月19日からトロント・ピアソン空港へ週5便、6月25日からサンパウロ・グアルーリョス国際空港へ週17便を運航する。「トロント・ピアソン空港への便を6ヶ月未満で就航させたところ、市場から強い反応を得ています」とCCOのティエリー・アンティノリ氏は述べた。「同時に、南米での拡大を推進し、ビジネスとレジャー旅行の重要なゲートウェイ兼戦略的ハブであるサンパウロへの追加便を就航する」  


5月6日

 

エアカナダは、2025-26年冬シーズンにおけるラテンアメリカ路線網の最も大規模な拡大を発表し、13の新路線を開設し、座席容量を16%増加させる。同社は12月4日からトロントとリオデジャネイロ間の週3便の運航を開始し、トロントとモントリオールからコロンビアのカルタヘナへの週1便の新たな便も追加する。モントリオールからはグアテマラシティへの週2便とサンティアゴへの週3便が追加される。カリブ海路線の新規路線には、オタワとハリファックスからバハマのナッソーとジャマイカのモンテゴ・ベイへの便、ケベックシティからフォール・ド・フランスへの便、トロントからポワン・ア・ピトレへの便が含まれる。バンクーバーからはメキシコのワトゥルコへの週1便が運航される。また、トロントとメキシコのグアダラハラを結ぶ週3便の新路線が開設される。エアカナダは既存路線の容量も拡大し、トロント-ナッソー路線は週12便に増便され、モントリオール-プンタ・カナ路線はピーク時に1日3便に拡大される。この拡大により、週に55便を超える便で8万席を超える座席が提供される。


エミレーツは7月30日からドバイと杭州を結ぶ直行便を毎日運航開始し、北京、広州、上海、深センに次ぐ中国本土への5つ目のゲートウェイを開設する。この路線は3クラス制のボーイング777-300ERで運航され、週2,478席を提供する。「イノベーション、電子商取引、先端製造業のグローバルハブとして台頭する杭州は、当社の旅客・貨物事業に新たな機会をもたらし、中東と中国間の重要な経済的・技術的交流をさらに強化します」とCCOのアダン・カジムは述べている。


エアアジアXは、9月1日からクアラルンプールとケニアのナイロビ間の便を一時停止する。同LCCは2024年11月にこの路線を就航させ、アフリカへの初便を運航していた。しかし、同社は「予想を下回る旅行需要を受けて、ネットワーク最適化の一環として便をキャンセルする」と説明している。声明ではさらに、「当社はネットワークと顧客需要を継続的に見直し、ネットワーク全体で商業的な持続可能性と最良の運賃を提供するため、必要に応じて調整を実施していく。もし[エアアジアX]がこの路線への復帰に強い需要を確認した場合、再び可能性を再検討する」と付け加えた。


エア・トランサットは、モントリオールとメキシコのグアダラハラを結ぶ新規の毎日便を導入し、マドリード路線を冬季シーズンまで延長する計画だ。同社は12月13日からグアダラハラへの週2便(木曜日と土曜日)の運航を開始する。この路線は、エア・トランサットがグアダラハラへの初の直行便となる。さらに、2月18日からモントリオール=マドリード便を週2便に増便し、水曜日と金曜日に運航する。「グアダラハラのような高成長市場をターゲットにし、欧州路線を年間通じて段階的に拡大することで、東カナダから南米と欧州へのネットワークを強化しつつ、機材の運用効率を最大化します」と、トランサットのチーフ・レベニュー・オフィサー、セバスティアン・ポンセは述べている。


ウズベキスタンの航空会社エア・サマルカンドは、テルアビブへの最新国際定期便を運航開始した。当初は週1便でエアバスA330またはA321機材を使用し、7月から週2便に増便する。「この路線に対し、観光客、巡礼者、ビジネス旅客から安定した需要を確認しており、7月から2便目の運航を開始できることを嬉しく思っています」と、CEOのザファル・ブタイエフ氏は述べている。■


Routes & Networks Latest: Rolling Daily Updates (W/C May 5, 2025)

David Casey Aaron Karp May 09, 2025


https://aviationweek.com/air-transport/airports-networks/routes-networks-latest-rolling-daily-updates-wc-may-5-2025


デイビッド・ケイシー

デイビッド・ケイシーは、グローバルな路線開発コミュニティの信頼できる情報源である『Routes』の編集長。


アーロン・カープ

アーロン・カープは、Aviation Week Networkの寄稿編集者。



2025年5月8日木曜日

「暫定的な」エアフォースワン代替機が登場する可能性(The War Zone)

WASHINGTON, DC - APRIL 07: U.S. President Donald Trump (R) speaks alongside Israeli Prime Minister Benjamin Netanyahu with a model of Air Force One on the table, during a meeting in the Oval Office of the White House on April 7, 2025 in Washington, DC. President Trump is meeting with Netanyahu to discuss ongoing efforts to release Israeli hostages from Gaza and newly imposed U.S. tariffs. (Photo by Kevin Dietsch/Getty Images)  

ケビン・ディーツ/ゲッティ・イメージズ


ボーイングのVC-25Bの納期遅延が積み重なる中、トランプはカタールの王族専用機747を、簡素なエアフォースワンに改造する計画を検討しているという報道がでてきた  


注 この記事は軍事航空を主に扱うターミナル2と共通記事です


ナルド・トランプ大統領の代替エアフォースワン探求が新たな展開を迎えたと報じられている。L3ハリスが、カタール王家が所有していたボーイング747-8を改造する計画が浮上してきた。背景には、ボーイングVC-25B大統領専用機2機の製造遅延が長期化している状況がある。既存の2機のVC-25Aは1990年に就役したもので、維持が困難になってきており、代替機が必要だからだ。しかし、通信、セキュリティ、生存性に関する厳格な要件を考慮すると、一時的な「代替機」の実現可能性には大きな疑問が残る。

 ビジネスニュースチャンネルCNBCの報道によると、L3ハリス敵の路地ーずは元カタール航空の747型機の改造作業に着手する。同チャンネルは「件に精通した関係者」の話を引用しているが、この人物はメディアへの発言権限がない。TWZはL3ハリスにコメントを求めているが、回答は得られていない。興味深いことに、先月、同社がトランプの個人用ボーイング757(通称「トランプ・フォース・ワン」)の通信システム改造に関与しているとの報道が浮上していた。


ROME, ITALY - APRIL 25: U.S. Air Force One upon arrival at the at Fiumicino Airport on April 25, 2025 in Rome, Italy. Pope Francis died on Easter Monday, aged 88. His Funeral will be held in St Peter's Square in the Vatican tomorrow morning. (Photo by Marco Mantovani/Getty Images)

2025年4月25日、ローマのフィウミチーノ空港に到着したVC-25A型エアフォースワン。バチカンでのフランシスコ教皇の葬儀に出席するため。写真:マルカオ・マントヴァーニ/ゲッティ・イメージズ


 今年初頭、トランプが次期エアフォースワンの代替案を検討しているとの報道が流れていた。フロリダ州パームビーチ国際空港で元カタール王族のジェット機を視察したとの情報もあった。この2012年製造の機体は当初カタール王族の所有だったが、その後改装され、私有機に移行していた。

 米空軍は現行のエアフォースワン機群(747-200型をベースにした2機のVC-25A)の置き換えを待っている。世界では747-200型はほぼ退役しており、部品調達やメンテナンス支援が年々困難かつ高コスト化している。この代替機として指定されているのは、ボーイングが747-8i旅客機から改造中の2機のVC-25Bだ。

 747の生産は2022年12月に完全終了したため、VC-25Bは既存の2次使用機体から改造されている。このプロセスは決して簡単ではない。一部の製造会社が倒産したため、機体部品の調達に問題が生じ、また「進化する潜在的脅威」に対応するため要件変更も影響している。

 昨年夏、最初の飛行試験の予定は2026年3月に延期され、16ヶ月の遅延となった。

 ところが今週初めに、VC-25Bの納入が2029年まで延期される可能性が確認された。これにより、トランプは2期目中に同機を使用する機会を失うことにななる。当初は2024年12月に納入が予定されていた。


ボーイング747-8iジェット機のうち、VC-25B空軍1号機として改造中の1機が、2019年3月にテキサス州へ向けて出発し、改造作業を開始した。マット・ハートマン/ショアローン・フィルムズ


 重なる遅延により、ボーイングは固定価格契約の同プログラムで20億ドルを超える損失を計上している。

 これらの航空機には既に莫大な費用がかかっており、航空機本体だけで約$47億ドルの費用が見込まれている。これほど高額な航空機は過去に例がなく、これ以外にメリーランド州アンドリュース空軍基地に建設予定の約$2億5,000万ドルの巨大新格納庫などの追加費用が発生する。VC-25Bの取扱マニュアルだけでも数千万ドルの費用がかかる。

 新しいエアフォースワンの威信、膨らむコストと遅延、そしてトランプ大統領の豪華航空機への執着と経験が、第45代・第47代大統領がこのプログラムに個人的な関心を示す要因となっている。

 トランプは、ジェット機のコストを削減したと主張しているが、その主張には議論の余地がある。再選後、彼はプログラムを軌道に戻すため、さらに積極的に取り組むようになった。

 今年初めの報道によると、トランプは2機のVC-25Bの納入を加速する方法を検討し、その一環で事業に携わる職員のセキュリティクリアランスの緩和も検討されている。


WASHINGTON, DC - JUNE 20: A model of the proposed paint scheme of the next generation of Air Force One is on display during a meeting between U.S. President Donald Trump and Canadian Prime Minister Justin Trudeau in the Oval Office of the White House June 20, 2019 in Washington, DC. The two leaders are expected to discuss on the trade agreement between the U.S., Canada and Mexico. (Photo by Alex Wong/Getty Images)

トランプ大統領が最初の任期中に選んだ塗装を施したVC-25Bのレンダリング。写真:Alex Wong/Getty Images Alex Wong


 「政府効率化省」(DOGE)の実質的なリーダーとされるイーロン・マスクも招き入れられた。

 ボーイングのCEOケリー・オルトバーグは今年1月、CNBCに対し「イーロンと協力してスケジュールを前倒しする方法を模索している」と述べていた。「イーロン・マスクは要件の整理に非常に協力してくれており、これによりより迅速に大統領に航空機を納入できるよう努めています」。

 こうした努力がVC-25Bプログラムの活性化にどれだけ成功しても、スケジュール内に航空機を就役させることは期待されていない。

 このため一時的な「エアフォースワン」の候補として、元カタール航空の747-8が選ばれたとの報道が出てきた。

 最新の報道によると、L3ハリスは既に、超豪華な747-8iを米国大統領専用機に変換する計画で選定された可能性がある。同社は、この規模と範囲のプロジェクトを遂行できる数少ない企業の1つで、他の主要な請負業者としては、以前747機体をベースにした高度に専門化されたサバイバブル・エアボーン・オペレーションズ・センター(SAOC)機材の納入を請け負ったシエラ・ネバダ・コーポレーション(SNC)がある。


オハイオ州デイトンにあるSNCの新ハンガー内の747-8の内部と外部のレンダリング。SNC


 それでも、この航空機がボーイングが空軍1号機として改造中のVC-25Bより大幅に早く運用開始できるかどうかはわからない。改造された元カタール航空のジェット機の早期導入には、VC-25Bと比べ大幅に仕様を削減した航空機が必要となる。

 昨年12月、マスク氏がテキサス州サンアントニオのボーイング施設を訪問し、VC-25Bの生産加速方法を検討した際、その可能性の一端が示されていた。セキュリティクリアランス問題に加え、マスクはプログラムに組み込まれた飛行試験の期間についても批判的だったと報じられている。

 「軍事装備を大幅に削除し、大統領が商業用機能を備えた新しい機体で飛行できるようにし、最小限の軍事アップグレードを加えるというアイデアでした」と、マスクのサンアントニオ訪問後に匿名元国防総省高官がニューヨーク・タイムズに語った。

 エアフォースワンに類似したジェット機を迅速に導入する方法は存在するが、最終製品が「政府機能の継続」という重要ミッションの厳格な要件を満たすかどうかは極めて疑問だ。これには、核抑止力の基盤となる国家指揮権限(NCA)との即時接続能力や、核戦争を含む極限状況下での運用能力が含まれる。このような航空機には、電磁パルス(EMP)への耐性強化、広範なセキュア通信システム、大規模な発電能力、非常に包括的な自己防衛システムなど、数多くの主要な改修が不可欠だ。

 以前も指摘したように、元カタール航空の747-8はこれらの厳しい要件を満たすのに適さない。そこで空軍が「1年以内に暫定的なジェット機を運用開始する」と述べた点を考慮する必要がある。

 トランプとマスクには他のアイデアがあるかもしれない。その一つは、元カタール機を、大統領の空輸任務の既存要件に適さない基本的な構成で運用することだ。その後、最終的に納入された「フルスペック」のエアフォースワンを運用する可能性がある。しかし、これはホワイトハウス、シークレットサービス、空軍にとって問題を引き起こすだろう。大統領が空中で活動する際の全手順を再構築する必要が生じるためだ。大統領の安全リスクも増加し、既存の要件を満たす能力を持つ航空機がないことを前提に、重大な緊急対応策を構築する必要が生まれる。


現在の機体色を再現したVC-25Bのレンダリング。米国空軍


 次に予算の問題がある。代替機プロジェクトの資金はどのように調達されるのか?機体自体に数百億ドルかかり、通信や防御システムの最小限の改修だけでもさらに莫大な費用がかかる。テストも必要であり、VC-25Bが完成した後は、その機体はどのように扱われるのか?これらすべてを解決する必要がある。また、DOGEの時代に、大統領が数年間新しいジェット機を楽しむだけの暫定的な代替機調達を急ぐことは、多くが「無駄の極み」と批判するだろう。特に、既存のVC-25Aがまだ運用中で、国内旅行ではC-32A機群がエアフォースワン任務を頻繁に遂行している現状では、なおさらだ。

 これらを考慮すると、この計画はかなり現実離れしているように思えるが、一つ確かなことは、トランプ大統領がエアフォースワン計画に引き続き強い関心を示している点だ。さらなる劇的な展開がないとは言い切れない。■


Is An ‘Interim’ Air Force One Replacement Even Feasible?

Reports state that Trump is looking to convert a Qatari royal flight 747 into a less exquisite Air Force One as Boeing's delays on the VC-25Bs stack up.

Thomas Newdick, Tyler Rogoway

Published May 2, 2025 2:39 PM EDT


https://www.twz.com/air/is-an-interim-air-force-one-replacement-even-feasible


トーマス・ニューディック  

スタッフライター  

トーマスは、軍事航空宇宙分野と紛争に関する報道で20年以上の経験を持つ防衛分野のライター兼編集者です。数多くの書籍を執筆し、編集を手がけ、世界有数の航空専門誌に多数寄稿しています。2020年にThe War Zoneに参加する前は、AirForces Monthlyの編集長を務めていました。



米国との貿易協定成立で英国航空会社がボーイング機100億ドルを本日発注へ(Simple Flying)


IAG hi-res

Photo: Boeing


国の航空会社が、本日中に100億ドル相当のボーイング航空機の発注を発表すると報じられている。発表は、ドナルド・トランプ大統領とキア・スターマー首相が明らかにした新貿易取引の一環で行われた。

 米英貿易協定に関する記者会見で、ハワード・ルトニック米通商長官は次のように述べた、

 「英国がボーイングの飛行機を100億ドル購入するという発表が今日中にあります。 これは航空会社が発表することなので、航空会社に発表させるつもりだ」。


 どの航空会社が発注するのか?

 ボーイングにこれほど大きな発注をする可能性があるイギリスの航空会社は2社しかない。2023年10月、フリークエント・フライヤー・サイトのHead For Pointsは、ブリティッシュ・エアウェイズイベリア航空などの親会社であるIAGが、古いボーイング777の後継機としてさらなるワイドボディの購入についてエアバスとボーイング両社と接触中と書いた。

 同誌は、エアバスA350-1000、ボーイング777X、787-10のいずれかを選択することを示唆した。ブリティッシュ・エアウェイズがワイドボディ機の購入に動いていると報じられているように、彼らが発注する可能性が高いことは理にかなっている。さらにロイター通信によると、ヴァージン・アトランティック航空は契約に関与していない。ブリティッシュ・エアウェイズの担当者は、シンプルフライングを同航空の親会社に紹介した。本誌はIAGにコメントを求めている。


ブリティッシュ・エアウェイズとボーイングの長年の関係

 ブリティッシュ・エアウェイズとボーイングの関係は長い。 Ciriumの保有機データによると、同航空はボーイング737、747、757、767、777、787の各ファミリーの航空機を運航してきた。現在就航しているのは、以下の後者2機種のみである、

航空機 # 運航/保管中

ボーイング777-200ER 43

ボーイング777-300ER 16

ボーイング787-8 12

ボーイング787-9 18

ボーイング787-10 11


ボーイングの最新のオーダーブックによると、ブリティッシュ・エアウェイズはボーイング777X型機18機と787-10型機7機を含む25機の発注済みである。787-10のうち1機にはロールス・ロイス製エンジンが搭載され、ロールス・ロイス製エンジンはて無関税となる。


UK Airline Set To Order $10 Billion Of Boeing Aircraft Today

By 

Tom Boon

https://simpleflying.com/uk-airline-set-to-order-10-billion-of-boeing-aircraft-today/


 

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