2022年4月12日火曜日

2021年実績から世界の10大空港ランキング。COVID-19で大きく様変わりしている。



2021年の航空利用客数は45億人に達したと国際空港協議会Airports Council International (ACI)の最新レポートがまとめている。一見すると大きな数字だが、2019年実績の91億人の半分ほどにすぎない。



世界の10大空港ランキング

アトランタが再び世界一の利用実績空港になり、2020年の2位から返り咲いた。利用客は75.7百万人で、トップテンには合計8箇所の米国内空港が入っている。

 ランキングには中国から2箇所の空港が入っている。表中のその他空港と同様に、2019年の実績から下がっている。ただし、中国二空港では2020年よりも更に減少しており、中国への影響の大きさが伺える。 2019年のリストに出ていた北京首都空港、ドバイ国際空港、東京羽田国際空港、ロンドン・ヒースロー、上海に、デンヴァー、シャーロット、オーラン浦東空港、パリCDGはすべて消えた。代わりに、デンヴァー、シャーロット、オーランド国際、広州、成都、ラスヴェガスがトップテン入りした。

 2021年のトップ10空港はすべて国内線多数を抱え、旅行制限がゆるい国内線の活況に支えられた点が共通している。また、7位のオーランドは2019年は31位、10位のラスベガスは30位から大きくランクを上げた。

 


国際空港のランキング

国際線に限れば、構図は大きく変わる。ドバイ国際空港が今回も一位となったが、2019年以降の回復ぶりでは他空港より見劣りした。それでもCOVID関連の成約が比較的少ないことで助けられたのと、エミレイツと提携エアラインflydubaiに助けられた格好だ。

 極東からはランク入りはなくなった。香港、ソウルインチョン、シンガポール、バンコク・スバンナブーム、台北の姿はない。一部では2022年にも影響が大きく残り、中でも香港への影響が大きい。

 かわりにイスタンブール空港が国際線で存在感を強めた。同空港は初の二位となり、2020年の6位、2019年の14位から上昇した。旅客数は3分の一減少したものの、ターキッシュエアラインズの回復が貢献した。

 今回目を引くのは8位のアンタルヤ(2019年26位)と10位のカンクン(2019年に61位)で、このうちトルコのアンタルヤの利用客がロンドン・ヒースローの国際線利用客数に近いというのはなんとも理解しがたい。ロンドンは普段なら二位のはずだが、今年のみの臨時現象だろう。

 カンクンはメキシコの保養地で、常に人気の旅行先だが、今回は米国からの旅行客が安全宣言で2021年に急増した事が大きい。3百万人もこれで増えた。JetBlue、アメリカン、スピリット、フロンティア、デルタの米系エアラインが111路線でカンクンに飛んでいる。


The World's 10 Busiest Airports In 2021


BY JAMES PEARSON

PUBLISHED 16 HOURS AGO


James Pearson (741 Articles Published)

Route Development Analyst - James lives and breathes route development. Educated in Air Transport Management at Loughborough and Cranfield, James was Market Opportunity Analyst at London Luton Airport and Chief Analyst at anna.aero. Now writing data-driven analysis for Simple Flying. Based near London, UK.




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