イランは制裁を乗り越えて飛行機を飛ばし続けてきたが・・・
写真 ニューヨーク・ラス|Shutterstock
イラン・イスラム共和国は、地政学的および軍事的緊張が中東周辺で沸騰し続けているため、このところ大きなニュースになっている。同国のフラッグ・キャリアであるイラン航空は、制裁により欧米企業から新型機を調達できないため、エアバスA300のようなビンテージ機を運行することで知られている。
そのため、イランはエアバスA300のオアシスのような存在となっている。イラン航空に登録されているA300は現在すべて地上待機中だが、2週間前に飛行した機体もある。それでは、データをさらに深く掘り下げてみよう。
現在イラン航空に登録されている4機のエアバスA300-600R
写真 トム・ブーン|シンプル・フライング
ch-aviationが公開した機材データによると、イラン航空には現在、エアバスA300ファミリーの機材が5機ある。そのうち4機はA300-600R型機で、これらのビンテージ・ワイドボディ・ツインジェットの平均機齢は32.1年である。Flightradar24のデータによると、EP-IBCとEP-IBDが最後に飛行し、それぞれ6月12日にジッダからラシュトとサリへ移動した。
一方、EP-IBAも比較的最近に就航しており、Flightradar24の追跡データによると、最後に就航したのは今年5月31日のジッダ発テヘラン行きであった。対照的に、EP-IBDは2023年7月のイスタンブール発テヘラン行き以来飛んでいない。
「1960年代、フランス、ドイツ、イギリス、スペインの各企業は、エアバスA300プログラムだけでなく、回転翼航空機、航空動力、宇宙の分野でも協力関係を強めていった。 (1972年、エアバスは初の双発ワイドボディ旅客機であるA300を発表し、旅客容量の増大と比類なき運航効率で航空輸送の新時代の幕開けを告げた。
イラン航空最後のA300B4も2週間前に最後のフライトを行ったままだ
ch-aviationがイラン航空に登録されているエアバスA300ファミリーの5機目、そして最後の航空機は、EP-IBGの登録を持つA300B4である。 この40.9年前のワイドボディ・ツインジェットは1984年8月に初飛行し、2年以上後の1986年12月にカラエアーに引き渡された。その後、フィンエアー、エア・スカンディック、MNGエアラインズ、エアACT、イラン・エアツアー航空を経て、2009年にイラン航空に到着した。
ch-aviationによると、2025年3月31日の前会計年度末に行われた最終測定で、同機は25,786サイクルで71,888飛行時間を記録した。平均サイクル時間は2時間47分で、1日の平均利用時間は4時間50分である。 年間では、平均1,767.54時間634サイクルを運航している。
イラン航空が選択したこの機材は2クラス制で、254席をエコノミークラス237席(1列8席まで)とビジネスクラス17席(1列6席まで)に分けている。 Flightradar24によると、EP-IBGの最終フライトは6月12日で、サウジアラビアのジェッダからイランのイスファハーンに向かった。
航空会社最後のA300B2は波乱万丈の生涯を送った
写真 Soos Jozsef|Shutterstock
ch-aviationの最新機体データには、イラン航空の機体として45.4年前のエアバスA300B2が1機記載されている。 しかし、Planespotters.netによると、この航空機は実際には4年以上飛行しておらず、2021年に使用から外され、テヘランで保管されている。
EP-IBSはイラン航空でその全生涯を過ごしたが、その初期には1984年8月から1990年9月まで、ハイジャック事件でバグダッドに迂回させられた後、バグダッドで6年間の運航休止を余儀なくされた。 航空安全ネットワークは、バグダッドでの政治亡命を要求したハイジャック犯は当初、クウェートへの飛行を望んでいたと指摘している。■
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