SAFは今世紀半ばまでケロシンの2倍のまま推移するとの報告書。環境に優しいというふれこみでこの価格差を利用客は容認するだろうか。


ステナブル航空燃料(SAF)は、航空機の脱炭素化で最もスケーラブルで実用的な選択肢だが、今世紀半ばまで灯油の2倍以上という高価格に阻まれることになりそうだ。そう語る報告書が世界的な戦略コンサルタント会社LEKコンサルティングから出た。

同報告書によれば、2050年までに普及率65%を達成するには、世界のSAF生産能力を現在の年産100万トン未満を4億トン以上に飛躍させる必要がある。需要と現在の生産方法を考慮すれば、SAFのコストは灯油より3兆5,000億~5兆5,000億ドル高くなる。

しかしLEKは、財政負担は、量的需要に大きな影響を与えることなく、18%のチケット価格で吸収できると考えている。

同社は、SAF採用を拡大する重要なステップとして以下の6つを提案している:世界的な安全基準、供給の拡大、受容の促進、燃料消費の最小化、的を絞ったインフラ整備、業界の先駆者の支援。

LEKのサステナビリティ担当副会長ジョン・ゴダードJohn Goddardは、こう述べている: 「SAFの受け入れと採用を加速させるためには、産業界と政府双方の利害関係者の協力が極めて重要だ」。

「今すぐ行動を起こさないと、脱炭素化の目標は達成できない」。


SAF To Remain Twice As Much As Kerosene Until Mid-Century, Says Report | Aviation Week Network


Tom Pleasant October 13, 2023



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