2022年12月2日金曜日

777Xの開発の更なる遅れに懸念を表明したローンチカスタマー、エミレイツCEOティム・クラーク卿

Photo: Getty Images


エミレイツのトップがワイドボディ機の進展の遅れに不満を再び表明した


登場が待たれるボーイング777Xとどこよりも強く結びついている航空会社はエミレイツだろう。中東の航空会社の率直なボス、ティム・クラーク卿は、同機開発の遅れに対する個人感情について、世界中のメディアに痛々しいほどの透明性を保ってきた。

エミレイツにとって、この旅は厳しいものだった。ワイドボディ機のみで運航する同社にとって、新機材のタイムリーな納入は不可欠だ。そのため、エミレイツは航空機の更新戦略を綿密に計画しており、メーカーによる遅れは頭痛の種以上のものとなる。

エミレイツは、777-9導入がどんどん後ろ倒しになる間のキャパシティ管理で、一部のエアバスA380を長く維持しなければならない状況だ。直近では、最初の777Xが2025年以前に到着することはないと指摘している。飛行試験の進捗が遅れる中でボーイングの生産が一時停止しているため、その考えはまったく根拠のないものではなさそうだ。しかし、別の問題によって、納品がさらに延期される可能性はないか?


777Xのエンジン問題

 777Xの主翼には、世界最大の航空機用エンジンGE9Xが2基搭載される。新型機の認証と同時に、エンジン技術も試される必要がある。しかし、GEが望むようにすべてが順調に進んでいるわけではない。Aerotimeが伝えるところによると、航空ジャーナリストAndreas Spaethとの会話で、ティム卿は先月、777Xの巨大エンジンに問題があると指摘してこう言った。

「10月にエンジンに不具合があったのは知っています。問題のエンジンをシンシナティにあるジェネラル・エレクトリックに持っていき、2022年12月6日に、何が問題だったのかを教えてもらう。それまでは、エンジンの故障の結果を待つことになる」。


 クラークは、エンジン問題は、徹底調査する必要があるとし、詳しく説明しなかった。彼は、ボーイングが来年夏までテストプログラムを一時停止したことを指摘したが、GE9X問題によっては、再開の日付さえも危険にさらされる可能性があると述べた。

 「最悪の場合、設計上の問題で、より複雑になる。部品にバッチ的な問題がありエンジンが壊れたのならば、1月に試験プログラムが再開する可能性もある」。


現時点の納期予想は?


 ボーイングは、最初の777-9を2024年後半から2025年前半に納入すると公言している。しかし、さらなる問題の発生で、その時期が危ぶまれるとティム卿は考えている。彼はSpaethにこう言った。

 「2025年7月というのは、私が言ったことであって、ボーイングが言ったのではありません。同社は、2024年末か2025年の第1四半期までに納品したいと言っています。私は、今日の同社のパフォーマンスから判断して、2025年7月と言ったのです。そして、ボーイングのコマーシャルCEOであるスタン・ディール Stan Dealも同意しています」。


それでも、同社長は、777X計画でこれ以上の遅れは避けたいと強く願っていると指摘した。

「すでに5年以上遅れており、このまま遅れ続ければ、こちらの忍耐力が試されます。私たちは、老朽機材を保有しており、入れ替える必要があるのです」。

GEエアロスペースは、この状況で次の声明を発表した。

「GEはGE9Xの認証取得後のエンジニアリングテスト中に発生した技術的な問題を検証中で、飛行試験再開をサポートするため調査結果についてボーイングと緊密に連携中です」。

ボーイングも同様に、次のように言及している。

「当社はGEエアロスペースが最近発生したGE9Xエンジン問題の評価を支援しており、その徹底的なプロセスと適切な処置が完了次第、航空機試験を再開する。安全性は当社の最優先事項であり、当社のサプライヤーと技術チームは、顧客や規制当局と透明性を保ち協力しながら、必要な時間をかけて調査を支援していきます」。■

Emirates President Says Boeing 777X Test Program Paused Due To Issues With GE9X Engines

BY

JOANNA BAILEY

PUBLISHED 2 DAYS AGO


Source: Aerotime


 

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