ボーイング、エアバスの2月引き渡し実績。ボーイングはエアバスに大きく差をつけられ、今後も追いつく公算は少ない。ボーイングは根本から改善しない限り伸びないだろう。

 



ボーイング対エアバス 2月の引き渡し機数の勝者は?


概要

  • ボーイングは2月に27機を納入、エアバスは49機だった。ボーイングは問題に直面中で、納入数が減少する公算が高い

  • 今年最初の2カ月で54機を納入したボーイングは、生産と認証の問題に苦しんでいる

  • エアバスは2023年にボーイングを上回り、納入と受注で新記録を樹立


ーイングは2月に27機の民間機を納入し、49機を納入したライバルのエアバスに引き離された。ボーイングは現在も生産に問題を抱えているため、今年中に納入される航空機は当初の予想を大幅に下回りそうだ。


ボーイングとエアバスの2月の納入機数

昨年はエアバスが生産と納入で「勝利」したと広く考えられているため、ボーイングは2024年に向け勝利を取り戻そうと躍起になっている。残念なことに、アラスカ航空1282便の事故の影響や、現在も続く生産と認証の問題など、同社にとって今年は非常に悪いスタートとなった。


ボーイングは2月に27機の民間航空機を引き渡したが、エアバスはそのほぼ倍の49機を顧客28社に引き渡した。両メーカーとも1月の引き渡し数は例年より少なかったが、エアバスは2月も好調で、昨年を3機上回った。しかし、ボーイングは規制当局による監視強化や品質管理問題で苦戦を続けており、先月は前年より1機少ない引き渡しとなった。


ボーイング

ボーイングの27機の納入機には、MAX17機、ドリームライナー7機、米海軍向けP8-ポセイドン1機、767型機2機(1機は米空軍向けタンカー、もう1機はフェデックス向け貨物機)が含まれる。アラスカ航空事件後のMAX生産の減速で、ボーイングは今月、1月より8機少ないMAXを納

入した。ボーイングにとって唯一の明るい兆しは、中国がMAXの納入再開を許可した後、中国の顧客に6機のMAXを納入したことである。


同社は今年最初の2ヶ月間で、42機のMAXを含む54機を納入した。変更またはキャンセルされた注文を調整した後、ボーイングは今年これまでに15件の純受注を獲得しており(すべて2月)、うちMAXが10件、ワイドボディが5件となっている。


エアバス

エアバスの49機の納入の大部分はA320neoファミリーのプログラムで、先月39機を納入した。


2023年2月の46機の納入実績をわずかに上回ったことで、欧州の航空機メーカーは今年に入りキャンセルもなく、これまで33機の新規受注を計上した。受注はすべてワイドボディのA350プログラム(デルタエアラインズから-1000型機20機、エチオピア航空からの-900型機11機、未公表の顧客2社)に対するもので、定価は-900型機が約3億1500万ドル、-1000型機が約3億6000万ドルである。


昨年はどうだった?

ボーイングがエアバスより良い2023年を過ごしたと主張する人は皆無だろう。ボーイングは2023年に合計528機を納入したが、エアバスの合計735機に大差をつけられた。エアバスも2,319機の新規受注(2,094機の純受注)という新記録を達成した。


エアバスは2024年中に800機の納入を達成したいと考えており、これは月平均66機以上に相当する。ボーイングについては、現在進行中の問題が今年の納入に大きな影響を与える。直近では、サウスウエストエアラインズがMAXジェットを当初の79機から大幅に減る46機の納入となる見込みを明らかにした。■


Boeing Vs. Airbus: Who Delivered More Planes In February?

BY

LUKE BODELL

https://simpleflying.com/boeing-airbus-deliveries-february-2024/


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