中国向けMAXの納入再開はまだ実現せず、しびれを切らしたボーイングは自社内に残る140機の他社向け納入に向け動き出した

 

China's Aviation Regulator Has Been Discussing The 737 MAX With Boeing

BY

LUKAS SOUZA

PUBLISHED 2 DAYS AGO


中国の航空会社へのMAX納入がまもなく始まるのだろうか?

Boeing Zhoushan 37 Completion and Delivery Center


週、中国の航空規制当局は、737 MAXの中国航空業界への復帰についてボーイングと会談した。MAXは、2度の致命的な墜落事故を受けて世界中で飛行運用を停止したが、2019年以降、中国では飛行していない。

MAXはすぐ中国に来るのか?

火曜日に、中国の航空規制当局は、先週、ボーイングと中国へのMAX機の復帰で会議を行ったと発表した。規制当局によると、会議は、MAX機の訓練計画の修正内容の分析が目的だった。会議は、ボーイング首脳部が、中国の航空会社向けMAX機材を再割当てすると発表した前日に行われた。2019年にMAX機が巻き込まれた2件の死亡事故以来、同機は中国の航空会社で飛行していない。

中国南方航空はMAX機による試験飛行運用を数ヶ月前から開始した。

ボーイングのデイブ・カルフーン最高経営責任者によると、中国での納入再開はメーカーの将来に重要だが、中国へ同機がすぐにも納入される見込みはないという。

中国向け機材の再割り振りの意味

数日前、ボーイング社は、米中間の貿易禁止措置を受け、中国航空会社向け機材の再割り振りを発表した。

中国の航空会社への引き渡しを待ち保管中の機体は140機以上、50億ドル相当になる。中国当局がMAX機の中国国内での運航を認めていないため、数年で積み上がった。すでにニュートラルな白に塗り替えられた機体もあれば、割り振りで他社むけに塗り替えられた機体もありる。機体の塗り替えは会社にとって損失だが、納入準備が整った機体の代金を受け取るほうがもっと重要だ。

MAX(写真)は世界中で地上待機にされただけでなく、今年初めには中国東方航空が737-800の機体を死亡事故により飛行停止した。

ちょうど1カ月前、ボーイング中国がWeChatページに掲載したレポートによると、ボーイング中国のシェリー・カバリーSherry Cabary社長は、「中国での737 MAXの納入再開に向け準備が整った」と述べたという。この報道は、ボーイング中国が中国市場参入50周年を記念し企画した一連のプロモーション資料の一部だった。確かに、ボーイングは歴史的な節目を、中国でのMAXの運航再開で祝いたかったのだろう。

ボーイングの舟山 Zhoushan工場は、3年以上も稼働していない。ボーイングが初めて航空機の生産・納入業務を米国外に置くことを決定し、工場開設時には大きな話題となった。正式名称は「ボーイング舟山37完成納品センター」Boeing Zhoushan 37 Completion and Delivery Center。同センターはボーイングとCOMACの合弁企業で、デリバリーセンターは引き続きボーイングが100%出資している。

2017年に工場の建設が始まり、翌年からボーイングは同工場から初号機、737 MAXを中国国際航空に引き渡した。年間100機を収容できる設計だが、2019年以降、機能していない。■

Lukas Souza (137 Articles Published)

Journalist - Lukas flew for the first time before his first birthday, and has loved aviation since his earliest memory. Combining a passion for aviation, storytelling, and photography, Lukas joins the Simple Flying team from Colorado Springs in the United States.

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