ファーンボロ航空ショー:エンブラエルE190のP2F貨物機転用プログラムのローンチカスタマーにアフリカのアストラルが登場

 

Photo: Embraer


ンブラエルがE-Jet P2Fプログラムを開始しわずか数カ月で、アフリカのアストラル・エイビエーションがE190Fのローンチカスタマーとして浮上した。

 5月、世界最大のリージョナル航空機リース会社ノルディック・エイビエーション・キャピタル(NAC)は、エンブラエルとE190F/E195F機の転換枠10機で合意した。NAC保有のE190/E195の機体を使用し、2024年からP2F(Passenger-to-Freight)コンバージョンの納入を開始する。ケニアに拠点を置くアストラル・エイビエーションは、貨物航空ライセンスを持ち、ナイロビのジョモ・ケニヤッタ国際空港(NBO)から定期便と臨時チャーター便を組み合わせ運航している。


3月に発表されたエンブラエルのE190およびE195の旅客機から貨物機へのコンバージョンプログラムでアストラル・エイビエーションがローンチカスタマーになった。Photo: Embraer.


アストラル・エイビエーションの創業者兼CEOサンジーブ・ガディアは、エンブラエルE190Fを同社のアフリカ域内の貨物ネットワークで運航すれば、「変化をもたらす」追加機材になると述べている。アストラルエイビエーションは貨物機8機を保有しており、ch-aviation.comのデータでは、ボーイングB727が2機、B747F(ウェットリース)2機、B767F1機、マクドネルダグラスDC-9 1機、フォッカーF27 2機だ。機体サイズが異なるため、アストラルの積載量は、フォッカーF27の5トンからB747Fの110トンまでとなっている。ナイロビ、ヨハネスブルグ、ドバイ、ベルギーのリエージュ空港をハブ空港として、アフリカ、ヨーロッパ、中東、アジアの50都市に就航している。

 エンブラエルは3月にE-Jet P2Fプログラムを発表し、貨物機市場におけるATR 72とエアバスおよびボーイングのナローボディ機のペイロードギャップをターゲットにしている。エンブラエルは、今後20年間でP2F E-Jetコンバージョンの需要として700機を見込み、旧型E-Jetの貸主や運航会社にとって機体を貨物機として拡張するビジネスチャンスになる。もちろん、これはエクスプレス・eコマース市場を開拓すると同時に、エンブラエルにとっては、燃費のよい新世代のE2ジェットを拡販する新たなチャンスとなる。

 E190 P2Fの航続距離は2,300海里、積載量は23,600ポンド(10,700kg)、となる予定です。エンブラエルのサービス&サポート部門の社長兼CEOジョハン・ボルデJohann Bordaisは、P2Fプログラムへの反応は「信じられないほど素晴らしい」と述べている。NACはまず2機を発注し、「E-jetファミリーにまた新たなオペレーターを迎えることができ、とてもうれしく思う」と述べている。

 NACは2機のE190をAstralに発注する一方で、新世代のE190 E2ジェットに置き換えるプログラムにも着手している。NACの社長兼CEOノーマン・リューNorman C.T. Liuは、NACが地域航空のリーダーであり続けること、そしてライフサイクルの資産管理能力の構築を目指していると述べている。

「E-Jet貨物機転換プログラムのローンチ貸主として、アフリカでサービスを提供する大手貨物輸送会社アストラル・エイビエーションに2機のE190Fを配置する覚書を締結したことを嬉しく思います」。

 NACは、4月に連邦破産法第11条手続きを終えて以来、多忙を極めている。アストラル・エイビエーションとの契約以外に、LOTポーランド航空向けエンブラエルE175/E195を7機、アフリカのエアリンクにE195を3機など、15機を発注した。また、7月にはオリンピック航空にATR 72-600を4機、スコットランドのローガンエアにATR 72-500F貨物機を1機発注している。NACは、エアバスA220、ATR 42/72、デハビランドDash 8、エンブラエルE-Jetなど、約390機を所有および発注している。NACは、約45カ国、70社以上の顧客と取引がある。■


Africa's Astral Aviation Launch Operator For Embraer's E190F Freighter

BY

MICHAEL DORAN

https://simpleflying.com/africas-astral-aviation-launch-operator-embraers-e190f-freighter/





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