ジェットブルーがスピリットを吸収合併し、全米第5位のエアラインとなり、レガシー各社に挑戦する。

 


ェットブルーは、スピリットエアラインズフロンティアエアラインズとの契約解消を発表した木曜日、両社取締役会で承認された最終的な合併契約に基き、スピリットを買収する。スピリット買収をめぐって、ジェットブルーとフロンティアが対立していたが、38億ドルの買収案件は、スピリットがジェットブルー提示の1株当たり33.50ドルから34.15ドルの現金を受け入れて完了する(締結のタイミングによる)。

ジェットブルーは、両社統合が完了すれば、年間6億ドルから7億ドルの正味相乗効果が得られると見込んでる。また、統合後の年間売上高は約119億ドルを予想している。

ジェットブルーのCEOロビン・ヘイズRobin Hayesは、「戦略的成長を加速させる今回の魅力的な合併を実現し、ジェットブルー独自の低運賃と優れたサービスの融合を、より多くの顧客とより多くの路線で実現できることに興奮しています」と述べた。「合併は、ネットワークの多様化と拡大、乗務員雇用と新たな可能性の拡大、そして利益ある成長の基盤の拡大を実現するエキサイティングな機会です」。

合併により、米国第5位の航空会社が誕生し、458機の現有機材と300機以上のエアバスA220およびA320neoファミリーのナローボディ機発注となる。

スピリットのCEOテッド・クリスティーTed Christieは、「今回の合意でJetBlueと一体となり、米国の主要航空会社に対し最も魅力的な低運賃の挑戦者を生み出すことができ、大変うれしく思っています」と述べ、「JetBlueと協力し取引を完了させることを楽しみにしています」と語った。

今回の買収は、スピリットがジェットブルーの最初の競合買収提案を拒否し約3カ月後に実現した。当時、同社は、買収提案は株主にとって「受け入れがたいレベルのクロージングリスク」と述べていた。5月16日、ジェットブルーは、スピリット株主に対し、スピリットとフロンティアの合併に反対する投票を促す「Vote No」委任状を提出したと発表し、敵対的買収の開始を示唆していた。

スピリットは、ジェットブルーの提示額が明らかに割高であるにもかかわらず、昨年のノースイースト・アライアンス(NEA)合意で同社を提訴した司法省(DOJ)との戦いが続いていることから、この取引はかなりの反トラスト法監視に直面する可能性があったと述べている。司法省によれば、ニューヨークとボストンにおける航空会社2社の統合をもたらし、同省が重要と呼ぶ両都市における競争を排除し、他場所でアメリカン航空と競争するジェットブルーのインセンティブを低下させるとした。

こうした懸念に対処すべく、ジェットブルーはスピリットのNEA空港で保有資産を売却し、他の超低価格航空会社へ割り当てを可能にすると約束した。規制当局が反トラスト法上を理由に合意案を承認しない場合、ジェットブルーはスピリットに7000万ドルの逆破棄金を支払う。 

両社は規制当局の手続きを終え、遅くとも2024年前半には取引を完了させる。

ヘイズは、「当社は、米国航空業界における競争の欠如とビッグ4の継続的な支配に対する解決策となれると独自に確信しています」とも述べた。「ジェットブルーの成長が加速し、より多くの場所でレガシー航空会社と直接対決し、運賃を下げ、すべての人向けのサービスを向上させます。スピリットと合わせても、ジェットブルーはビッグ4よりずっと小規模ですが、より多くの路線と場所で実績あるジェットブルー効果を発揮できるよう、より良い体制を整えていきます」と語った。

Spirit Airlines Agrees To Merge with JetBlue | Air Transport News

by Gregory Polek

 - July 28, 2022, 7:10 AM


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