2022年5月4日水曜日

意見がまとまらない空港付近での5G周波数問題でFAAが通信業界と会合、電波高度計への干渉が懸念ポイント

 


通信各社は5GのCバンド周波数帯利用を空港付近で制限する合意をしてきたが、今年7月5日で期限を迎える。Photo: Getty Images


イター通信によると、米連邦航空局(FAA)が航空業界と会い、5G関連を協議する見通しとなった。報道によると、FAAは航空会社に対し、影響を受ける無線高度計の交換を求めている。今回の会合は、AT&TやVerizon Communicationsなどの通信会社による空港付近での5G展開の2カ月前に行われることになる。



 2021年末、FAAは米国での5G展開に懸念を表明した。米政府機関は、国際航空運送協会(IATA)とともに、新しい5Gネットワークが使用する周波数が旅客機の無線高度計に干渉を起こす可能性を指摘していた。


何のための会議なのか?

大手通信会社は、航空安全上のリスクを避けるために、5GのCバンド信号が減衰する空港や滑走路の近くに、低強度の「バッファゾーン」を設けることに合意した。ただし、合意の有効期限は、2022年7月5日に切れる。

 今回の会議では、同日以降、第5世代モバイルネットワーク周波数が航空機の無線高度計に干渉しないとどう保証するかが議題だ。FAAと航空会社はCバンド周波数が航空安全を脅かすと考えているが、連邦通信委員会(FCC)と通信会社は受け入れていない。

 論争は2021年後半から続いたままで、関係者もそれぞれの立場から引き下がる気はなかった。しかし、FAAは航空会社に、古い高度計を周波数からの干渉を制限できる新型高度計に交換するよう求めることで妥協する可能性があるようだ。


5Gの何が問題点なのか

5Gの技術的な問題を理解するのは、電子工学の学位がないと少し難しいが、簡単に説明しよう。航空機は、RadAltとして知られる無線高度計で、4.2〜4.4GHzの電波を跳ね返すことで地上から高度を測定している。

 AT&TVerizonといった米国通信会社が、3.7GHzから3.98GHzの「Cバンド」周波数でカバレッジと速度の完璧なバランスが実現可能と気づくまで、これは問題にはならなかった。Cバンド周波数は、世界の航空業界で使用する周波数帯に近いため、FAAは干渉の可能性は高いとみている。

 通信事業者には同周波数を手放したくない理由が山ほどある。Cバンド周波数は、他の周波数帯に比べ利点が数々あり、最も顕著なものは、カバレッジの改善、安価な運用コスト、高速化だ。また、AT&Tなどは、FCCから周波数ライセンスを取得するため数百億ドルを費やしており、突然手放すことはビジネスで不都合となる。

 FAAが影響を受ける高度計の交換(またはアンテナフィルターへの改修)を推進しているため、通信大手は制約なしにCバンドの潜在能力をフルに発揮できるようになるはずだ。しかし、5G問題の今後の行方を左右するのは、今回の会議の結果のみだ。近い将来、どのような展開になるのか、いち早くお伝えしていく。■


The FAA Wants 5G Sensitive Aircraft Equipment Replaced

https://simpleflying.com/faa-5g-sensitive-equipment-replacement/

BY DEVANSH MEHTA

PUBLISHED 2 HOURS AGO

The 5G fiasco is far from over.


0 件のコメント:

コメントを投稿

ご存知でしたか?空港で紛失した手荷物を購入できます(SimpleFlying)―鉄道遺失物販売と規模がちがいます。ロストバゲージが日本では少ないのならこのビジネスは成り立ちませんね

  Gemini. 空 港を利用して旅行し、荷物の大規模な移動を目の当たりにすると、「紛失した荷物はどうなるのか」という疑問が生じませんか。この疑問は2023年の記事で扱いましたが、SITAのような企業や彼らのWorldTracerサービスが、乗客と荷物を自動的に再会させるために...